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新年あけましておめでとうございます。12/29の午後から忘年会旅行で志摩に行き、そこから1/8までの10日間という長い冬季休暇を終えて、本日1/9より仕事はじめです。あっという間に日常の忙しさに飲み込まれそうなため、まだ気持ちに余裕がある仕事はじめの今日、2022年の1年を振り返りたいと思います。毎月ひとつに絞りどんなことがあったか記録しておきます。

1月 茶山台団地のリノベーション


事務所として建築専門誌の「新建築」に作品紹介として掲載されました。これまで団地の改修といえば、広くつくることが多く試みられていましたが、ここではあえて小さくコンパクトにし、ほどよいサイズの部屋をいくつも用意する提案でコンペで選ばれ、取り組んでいました。ワークスペースや倉庫、子供の勉強部屋、パントリーなど、生活する者が選び取り想像の手助けをする空間をつくりました。
ちょうど1年前に年明け早々に半年振りに大阪の茶山台に訪れ、撮影に同行しました。住んでいる状態では見れていなかったので、答え合わせができ、さらに住人とも話ができ、貴重な経験でした。

2月 名古屋名南支部 建築士会講演会


「5年間の活動とこれから」
独立して5年ほどの活動をまとめて話す機会をいただきました。俯瞰的に見ることができ、竣工当時気づいていなかったことや、少し時間が経ちわかったことや、その中で連続するテーマが見えたりとスライドの構成を考える上で自らの発見が多くありました。また、オンラインと開場併用だったことから、これまでの単にスライドを見せていくだけではなく、ラジオでの対話のようなあり方を目指し、あるテーマに二人でそれぞれ答えていくような、オンラインの方も置き去りになりにくい方法を試しました。

使用したスライドのひとつ

3月 大湫の大杉神明神社

2021年にプロポーザルで選定され、2022年に完成しました。岐阜の大湫という人口300人ほどのまちでのプロジェクトです。倒れてしまった樹齢670年の大杉の一部を立て起こしました。まちのシンボルとして、再生しいつでも見れるので、お近くに来られた際には是非お立ち寄りください。

▼下記より12分ほどの動画でプロセスがまとめられています。

4月 商店建築掲載


商業空間の専門誌「商店建築」の取材、撮影が行われました。建築主の長久手市役所の担当者、施設の運営者、テナントで入っているカフェオーナー、共同設計の東畑建築事務所。というメンバーでじっくり話しあいました。リニモテラスは公共施設ですが、「ラウンジ」という広いテーマを扱う特集だったため、取り上げられました。近年の商店建築はいわゆる商業空間だけにとどまらず、テーマ設定も単純に業態だけの分類での特集ではなく、読み応えのある号が多い印象です。

リニモテラス内観

・在宅支援なごや南ホームクリニック 
リニモテラスと同じ号の商店建築に2021年の秋に完成した名古屋市内のクリニックが掲載されました。午前は外来、午後は訪問診療のため待合室は誰も待たない待合室になります。虹色に変化する待合室を中心に活動の場として、訪問医療の拠点をつくりました。

在宅支援なごや南ホームクリニック 内観

▼こちらから動画もみることができます。


5月 名張のクリニックプロジェクト始動


三重県名張市でクリニックのリノベーションがスタートし、メンバーが名古屋に訪れ、事務所、リニモテラスを案内しました。クリニックがお休みの日に少しずつ手を加えていますが、2023年春頃に完成します。完成すると「アートと医療の学校」という活動も行われ、新たな取組が期待されます。

プレゼン模型

6月 池下のオフィスプレゼン


名古屋市内のオフィス改修プロジェクト。30名程度が働くワンフロアを改修します。2023年に工事予定で現在設計中ですが、長期休みで完結させる必要があるため、限られた期間で何ができるか模索中です。

プレゼン模型

7月 大阪・関西万博 プロポ二次審査


2025年に開催される万博の休憩所、トイレなどの設計者を選定するプロポーザルがあり、一次審査を通過し二次審査が行われました。若手にも開かれた条件で多くの応募があり、一次で30に絞られました。(要項では25に絞るとありました)その中から20者を選ぶためのヒアリングがあり、選定されました。
岐阜での大湫での経験を活かし、倒木した木を救い、まちを救い、各地から集まった 木々で建築をつくる計画です。日本には多くの森があり、自然が豊かでありながら環境の変化による被害の実態を伝えます。そして、ここで再生された木は会期終了後に材料として各地で活用されたり、まちに形を変えて戻すような仕組みも提案します。日本の豊富な木を別の側面から万博 によって地域も救う、新たな木の集まり方、そして建築が 実現するメッセージの届け方を示します。

二次審査会場から見る万博開催地
完成イメージ

8月 国際芸術祭あいち2022


アーキテクトとして準備に関わってきた芸術際が開幕しました。4つの会場のうち有松エリアを主に担当しました。これまでは鑑賞者として、何気なくみていた芸術祭も今後は違った視点で見てしまいそうです。芸術監督、アーテイスト、キュレーター、コーディネーター、事務局の方、まちの方、建物の所有者など多くの方の努力があり成立している芸術祭。まちにある様々状態の建物をなんとか展示できるよう成立させていくのがアーキテクトの役割だということを実感しました。

現地調査時
展示の空間 AKI INOMATAさんの作品

9月 SOUPタウンお披露目会


愛知県豊田市で進めているプロジェクトのお披露目会でした。コミュニティデザインの内海さん、感情環境デザインの杉本さん、withU architectsの鵜飼さんらと設計チームを組み、1年ほど前から設計を進めてきました。これまでワークショップに参加いただいた方への進捗報告がありました。ここでの意見から方針も定まり、紆余曲折しつつつ、現在実施設計アップに向けて詰めている段階です。チャレンジしたことのない規模、用途の複雑さですが、「スープの冷めない距離」を大事にスープをフックにしたまちの拠点をつくるプロジェクトです。2024年の春竣工予定です。

建設予定地

10月 大阪の訪問看護ステーション

大阪市内に新築の訪問看護ステーションのプロジェクトが始動しました。ここでは医療従事者が働くだけでなく医療に関わる方が集まり、学びの場としても活用される建築の計画です。2023年に竣工予定。木造住宅が密集するエリアでいかに豊か場が獲得できるか挑戦します。

計画地

11月 岐阜の福祉施設プレゼン

とある指名コンペに取り組んでいました。複合的な福祉施設で法規や予算の制約、プログラムとしても複雑な与件でした。現在進行中のプロジェクトとの類似から、前提条件から疑い検討していましたが、結果は残念ながら敗退。

イメージパース

12月 スナックナノ忘年会

昨年に続き、栄の事務所で忘年会を開催しました。入れ替わりで大勢の方にお越しいただき楽しい時間を過ごすことができました。今年も開催します。

準備中の様子

サクッと書くつもりが月ごとに一つ選ぶのがなかなかてこづりました。書きそびれていることの方が多いですが、今年は竣工が重なりそうな一年となりそうです。改めて整理してみると、昨年は竣工としては岐阜の大湫のみでした。ですが、毎月設計中のプロジェクトが増えていく日々で全然減らずに増え続けています。これはすごくありがたいことです。来年度からは仲間も増え、現在のメンバーから倍増するかもしれないです。経験者も大歓迎です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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