監督会議、岡田元気

プロ野球12球団の監督会議が16日、東京で開催された。今年から2軍監督も加わり総勢24人、うち23人はダークのスーツだったがそんな中阪神・岡田監督は一人春を思わすベージュ、持ち回りで回ってきた座長でこの正月に明らかにしていた改革案を議題にあげた。阪神が昨年日本一になったのにはいくつかの原動力があった。中野の二塁コンバートはその最たるもので評論家当時ネット裏で試合を見ているとき、「中野は肩が弱い。ショートよりセカンドの方が才能生かせると確信、昨年監督に就任実行した。問題意識を持って試合を見ていた所産で、会議で提案した一つ「記録員も試合前にグランドに下りてきて状態を見ておけ」もその範疇、これも評論家の時から頭のなかにあった。

 試合中その打球がヒットか失策か判断するのが主仕事の公式記録員の役目は公認野球規則9・1に記述されている。それによると「新聞記者席内の所定の位置で試合の記録を取り、記録に関する規則の適用に関して、例えば打者が1塁に生きた場合、それが安打によるものか失策によるものかなどを独自の判断で決定する権限を持つ」と役割が定められている。安打や失策など判定や、勝ち投手などの決定を行い、1軍戦は2人、2軍戦は一人で試合の記録を担当する。

 そんな存在だから試合前両軍のメンバー、審判の発表のあと記録員の名前も放送される。まぎれもなくゲーム構成の一員、となればそれ相当の準備は必要。安打、失策の判定はグランドが乾いているか、ぬかるんでいるかでかわってくる。そのために試合前にグランドにおり状況を確かめておかないといけないのに記者席に座ったままは怠慢と岡田監督はいうのだ。

 現役時代、試合前グランドに下りてきていた記録員と雑談を交わしたのを覚えている。「最近グランドが良く跳ねるとかそういう会話を交わした。それだけで気持ちは繋がった。そんな事が無いところえ見てるのが上からややろ。余計や。モニター見ているというけど自分の目で近くで見るのが大切と違う」。

 会議には記録員も出ていたがはじめ見た顔。名前はもちろん知らない。「もうちょと親密になった方がいいんちゃうかと思うけどな」昨年阪神の中野とDeNAの牧が164安打で最多安打のタイトルを分けた。「こういう状況になったらあのエラーがヒットになっていたらになってくいる。選手はタイトル取るために頑張っとるのやから。競ってきたら余計敏感になる」。

 岡田監督の申し入れに記録部の方から回答はなかった。監督会議は開幕前にも行われる。岡田監督は1回きりで終わりにはしない。こういう席での監督の元気はチームの士気鼓舞につながる。

令和6年1月18日

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