岡田采配の勝利

評論家の大野豊氏によると昨年4勝に終わった巨人の菅野はキャンプで変化球のキレを良くするのに必死だったという。その菅野がここまで2試合に先発して2勝、13イニング失点0。武器はキャンプでものにした変化球。その変化球、18日の阪神戦もさえ1回1死後中野に左翼線ぎりぎりに落ちる2塁打、森下四球で1、2塁にされたが大山中飛、佐藤輝三振。

 阪神は西勇が先発。2回1死後丸に左前安打、泉口の2ゴロで2進。次打者は今季菅野が投げる試合マスクをかぶっている小林。控えに回っていたのを復活させたのは阿部監督で菅野の復調に繋がったがこの小林は打てないのが難点。その小林が西が1球目に投げた直球を中前にヒット、2塁走者を帰した。

 ベンチ前でグラブを叩き小林の一打を喜んだ菅野、その裏から7回まで阪神を2安打されただけで無失点記録を20イニングに伸ばした。一方の西も3回以後打たれたヒットは7回1死後丸に打たれた中前安打1本だけ。8回も3人。先頭で打席が回ったその裏代打前川と交代。その前川ファール2本の1-2後5球目の変化球を遊撃の頭上を越すヒット。無死で走者が出るのは2回以来2度目。阪神続く近本左前安打で続き1、2塁。

 ところがこの後中野の犠打が投手菅野の正面、前川の代走熊谷が3塁でアウトになったがこの後2-0で勝った前日に試合2点打を打ちあがったお立ち台でチャンスに強い男を広言してはばからなかった森下が1球目を打ち3塁左横を抜ける打球で2塁から近本が帰り同点にした。

 この回に出た3本のヒット、3本と手を焼いていていた変化球、巨人は西舘を起用、追加点は封じ9回からは中継ぎ勝負、阪神は桐敷、巨人はバルドナード。10回阪神は島本。先頭丸に左前安打されると、加治屋を送り後続を抑えた。

 その裏巨人は大勢。阪神無死中野が1球目を左前安打、森下が中前安打で1、3塁。大山の1球目に森下2塁に走りセーフ、2、3塁になると巨人大山を申告敬遠。菅野に3三振、西舘に四球の佐藤とお勝負を選択したが、1-2の後大勢の直球に2球ファールした後の6球目を右前にタイムリー、3塁からサヨナラの走者を中野を迎え祝福のウォーターシャワーを浴びた。

 「3度も三振だったから決めてやろうと思っていた」という事だったが大勢の一貫した直球勝負に珍しく燃え滾った。

令和6年4月19日

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