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炎症研究論文
肝マクロファージ、腸内細菌叢、胆汁酸代謝がiHFC食によるMASH進行のTSNOマウスとTSODマウスの違いに及ぼす影響

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38619583/

原著論文
公開日：2024年4月15日
(2024)
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炎症研究
目的と範囲
投稿原稿
五十嵐直也, 笠井嘉一, ...永井義則 著者を表示する
45 アクセス数

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概要
背景
ツムラ-スズキ非肥満（TSNO）マウスは、高脂肪・コレステロール・コール酸（iHFC）食を与えると、肝線維化が進行した重篤な代謝機能障害関連脂肪肝炎（MASH）を示す。もう1つのddY系統であるツムラ-スズキ糖尿病肥満（TSOD）マウスは、iHFC食によるMASHの進行が障害される。

目的
TSNOマウスとTSODマウスのMASH進行の違いに寄与する基礎的メカニズムを明らかにすること。

方法
通常食（ND）またはiHFC食を与えたTSNOマウスとTSODマウスの免疫系、腸内細菌叢、胆汁酸代謝の違いを解析した。

結果
TSODマウスは、ND飼育下でTSNOマウスよりも肝臓の抗炎症性マクロファージが多く、iHFC食による肝臓の線維化関連マクロファージの蓄積と組織学的な肝冠様構造の形成が障害された。また、TSODマウスの腸内細菌叢は、TSNOマウスと比較して、多様性が低く、Akkermansia muciniphilaの存在量が高いという特徴的な群集組成を示した。最後に、TSODマウスはiHFC飼育下で腸管バリア破壊に関連する胆汁酸レベルが低かった。

結論
肝臓マクロファージサブセットの動態、定常状態およびMASH発症後の腸内細菌叢と胆汁酸の組成は、MASH発症に大きな影響を与えた。

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データの利用可能性
データは、関心のある研究責任医師からの合理的な要請があれば入手可能である。

略語
7-AAD：
7-アミノアクチノマイシンD

ALT
アラニンアミノトランスフェラーゼ

BA
胆汁酸

CA: 胆汁酸
コール酸

DCA
デオキシコール酸

hCLS
肝冠様構造

KC
クッパー細胞

MASH
代謝機能障害関連脂肪肝炎

MASLD
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患

MCA
ムリコール酸

ND：
通常食

qRT-PCR：
定量的リアルタイムPCR

TCA
タウロコール酸

T-CHO
総コレステロール

TDCA
タウロデオキシコール酸

TG
トリグリセリド

TSNO
ツムラ・スズキ非肥満

TSOD
ツムラ-スズキ肥満糖尿病

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謝辞
富山県立大学の伊藤かおり氏には、秘書的および技術的なサポートをいただいた。また、本原稿の草稿を編集してくださったエダンズ（https://jp.edanz.com/ac）のMichelle Kahmeyer-Gabbe博士に感謝する。

資金援助
本研究は、日本学術振興会（JSPS）の日本学術振興会 科学研究費補助金（JP22K07005）および富山ファーマシューティカルバレー開発コンソーシアムの助成を受けた。

著者情報
著者および所属
富山県立大学工学部薬工学科 〒939-0398 富山県射水市黒川5180番地

五十嵐直也、笠井嘉一、多田祐樹、可児航大、加藤美優奈、高野俊、後藤佳奈、松浦雄大、古澤幸弘、永井良典

徳島大学大学院医歯薬学総合研究部 病理検査学分野 〒770-8503 徳島県徳島市蔵本町3-8-15

市村真由子・常山浩一

富山大学和漢医薬学総合研究所 〒930-0194 富山県富山市杉谷2630

渡辺史朗

貢献度
構想、YN、方法論、YN、MI-S、SW、KT、YF、調査NI、KKasai、YT、KKani、MK、ST、KG、YM、MI-S、SW、KT、YF、執筆-原案作成、YN、執筆-査読・編集、YN、監修、KT、YN、プロジェクト運営、YN、資金獲得、YN。執筆者全員が本原稿を読み、同意した。

責任著者
永井義則宛。

倫理申告
利益相反
著者らは利益相反はないと宣言している。

追加情報
責任編集者 ジョン・ディ・バティスタ

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この記事の引用
五十嵐直樹, 笠井和夫, 多田義之, et al. iHFC食によるMASH進行のTSNOマウスとTSODマウスの違いにおける肝マクロファージ、腸内細菌叢、胆汁酸代謝の影響. Inflamm. Res. (2024). https://doi.org/10.1007/s00011-024-01884-7

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受理
2024年1月18日

改訂
2024年04月08日

受理
2024年04月09日

発行
2024年4月15日

DOI
https://doi.org/10.1007/s00011-024-01884-7

キーワード
代謝機能障害関連脂肪肝炎
線維症
マクロファージ
腸内細菌叢
アッケマンシア・ムチニフィラ
胆汁酸
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