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Ireland : Fontaines D.C.

Fontaines D.C.
アイルランドはダブリン出身の5人組ポストパンク・バンド。
2017年結成。


メンバー
Carlos O'Connell (Gt.)
Conor Curley (Gt.)
Conor Deegan III (Ba.)
Grian Chatten (Vo.)
Tom Coll (Dr.)

ニューヨーク・ロンドンを拠点とするPartisan Recordsから、2019年発表のアルバム"Dogrel"で世界的に注目されることになる。
ガレージ・パンクを彷彿とさせる本作はきっと界隈を愛するリスナーに刺さるだろう。

誕生は華やかであったものの、かなり"らしい"登場だった。しかし翌年のアルバム"A Hero's Death"で彼らの本当のポストパンクの新星である所以がわかる。


バンドはこのアルバムで全英2位を獲得。
無機質に鳴る不気味なサウンドと頼りないボーカルのバランスが絶妙である。
Coner Deegan IIIの弾くBass VIのダークなコード感もかなり面白い。
ベースまでもが和音をかきならす楽曲は正統なパンクを聴いてきたリスナーには新鮮に聴こえるだろう。

確実に進化を続けているFountaines D.C.だが、4/22には3枚目となるアルバム"Skinty Fia"をリリース予定。

今日までに発表されているナンバーを聴いても、その進化には納得がいく。


リズムのバリエーション、リフやフレーズの入れ方、嫌味のないシンセ的サウンドを取り入れ単なるバンドサウンドの枠から飛び出した楽曲は、彼らが単なるポストパンクバンドの後追いではないことを証明している。

Deeganはガーディアン紙に述べている。

アイルランドのトラッドミュージックには自然な反骨精神がある。それがパンクと組み合わさることで、本当に自然な感じになるんだ。

反骨精神──UKインディーシーンから強く感じとれるものであるが、彼らのダブリンから生まれる反骨精神と、ロンドンを始めとするイングランドが持つそれとは違う。反英国的であることは土地を愛することが由来しているような、DNAに愛国心が刻まれているのかもしれない。

延期を越えて今年、フジロック出演を発表。
感覚的・音楽的にどんどん深淵へ向かっていく彼らの今後に期待だ。

W.V.M.

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