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令和の時代に電脳コイルを一気見した話①

おはようございます。
毎日更新するといったな。アレは嘘だ。

noteを更新しなかった2日間で「電脳コイル」を26話ぶっ通しで見てました。経緯は3日前の日記(https://note.com/nnouououou/n/n376271e9c8a1)でも書いた気がする。有言実行してやったのは心がゆたかになりましたが、代わりにnoteを毎日更新するという誓いを破ったので、何かを達成するためには何かを犠牲にする構図がある。人生の縮図ですね。

正直視聴しながら思ったことをぜ~~~~~~~~~~~~~んぶツイッターに放出したので書くことがないなと思ったんですが、「ツイートを振り返りながら文章にするのも面白い」「note楽しみにしてます」という前向きな圧を布教してきた友人にもらったのでやることにしました。
しかしツイート振り返って感想まとめるにしても、過剰なエモーショナルに振り回された情緒ではそんな余裕がなかったぜ。ということで、観終わった翌日である今日、筆を執ることになっています。

どうやってまとめようかな~と思ったんですが、登場人物にフォーカスするのが一番書きやすい気がしたのでそれで。以下、人物名を目次にしています。
当然ネタバレです。

ヤサコについて

優子ちゃん。
自分のツイート読み返してるとたまにヤサコとイサコ間違ってるんだ。もともと同じ名前なのはいいけど、カタカナにしても字面や響きが似通ってるのでとかく間違いやすい。ごめんな。

主人公にふさわしい、名が体を表す優しい女の子でしたね。若干夢見る少女っぽさがある。
曖昧な記憶やイマーゴ特有の感覚に従ったときの動きが確信めいていて、その結果わき目も降らずに駆け出す→迷子になる、という特性が他人とは思えなかった(わたしも感覚だよりに確信めいて動くとこあるし、方向音痴です)。

人間関係において「優しい」というのは美徳のようであるけれど、「八方美人」とかいう言葉もあるように、主張の違う他者どうしに挟まれたときに、軋轢で自他ともに心をすり減らす傾向があると思っています。とくに本編前金沢にいたときは、そういうものに苦しめられてきたんだろうなあ……と思うと、観ている側としては限りなく共感する。すきなひとのために尽力するところも感情移入しやすい。

噂話に惑わされながら、それを自分の感覚と体験に基づいて振り払う構図も。多少保身的な部分もあろうけれど、なかよくなりたい他者(イサコ)に自分から手を差し伸べ続ける構図も。過去の経験をもとに成長していくさまがとても魅力的で、徐々に共感が生まれていくために、彼女が主人公だからこの作品は魅力的なんだな、と思わされた。ええ子や。女の子の中で一番メガネ似合ってるのもまた良い。

イサコについて

勇子ちゃん。というより「天沢さん」のイメージがつよい。天沢って苗字はなんでこんなにかっこいいんでしょうか。

かっこいい女の子だな、という印象から、徐々に徐々に弱くて儚げな女の子に変わっていく。ツインテールが似合ってるけど若干ファッションと嚙み合わんな~と無意識に感じていたところに、最後の最後でほどけるシーンでぜ~~~~~~~~~~~~~~んぶ納得した。これはヤサコだけでなく、イサコが大人になる物語でもあったのね。なるほどW主人公。たぶん。ある意味最初から最後までヤサコよりもずっとこどもっぽい女の子だった。すき。

服脱いで異性物と結合して体に穴をふやしたり、ヤサコにセクハラしたり、ヤサコと異空間で共同の異生物生み出したり、わりと言い訳効かないたぐいの百合えっちじゃん描写が多かったのでみんなイサコのこと好きだろ?な?と思いながら見てた。えっちだった。

個人的にはヤサコよりも共感しやすい……と表面的には思ったのだけれど、わたしは愛すべき兄もいなければそれを喪うような悲痛な過去も持っていないので、やっぱり主人公としてはヤサコのほうが気持ちを汲み取りやすい人間だったな~と思う。
一匹狼気質の人間は、共感を誘わなくていいのだ。彼女が誘うのはたぶん同情。

フミエについて

フミエチャンありがとう。きみがいるから、あんしんする。

正直小学生集団の中では一番共感しにくい人種(むしろたぶん現実にいたらわりと苦手なタイプ)でしたが、回を重ねるにつれてどんどん解像度が上がっていった。とくに13話の「感情移入するだけ損よ」という発言には舌を巻いた。このこ、一番大人じゃん。

コミュ障としては(特に女性の)群れる性質が苦手なのですが、フミエチャンみたいな「男勝り」と呼べるくらい強かな女の子は、逆にそばにいてもらえると安心するのかもしれないなと思いました。彼女は大人なので、一度懐に入れた人間との適切な距離感を知っている。時に突き放しても、それが自分を保つために必要な距離感だとわかっているから、友情ごとぶった切られたりはしない、という描写にすごく安心しました。イイ女や。

男の子にとっては扱いにくいだろうな~とは思いましたが、そうか、「背が低い」のが重要なファクターだったんだな……という話はダイチくんのところでします。

ダイチについて

Wikipediaの順に従って書いてたら次はハラケンなんですが、フミエチャンのあとはダイチくんでしょ。ということで流れを切った。

ダイチくんはね~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~サイコーの小学生男子だった。正直彼も現実の小学生だったときは仲良くなれるタイプの男子じゃないなとは思うけれど。

好きなことにはずるがしこいところ。好きな女の子にうまくアプローチできないところ。強者(学校とかイサコとか)に時と場合によっては従うふりをするけど、結局我を出してはじかれるところ。弱者(デンパくんとか京子ちゃん)にやさしいところ。アホなガキ大将気質の小学生男子として描き方が完璧すぎて愛おしかった。

最後の最後で第一小のやつら相手にめちゃめちゃ漢見せるのも、伏線回収として綺麗だったし、救われたフミエチャンの表情がサイコ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~に女の子でおまえらはやく結婚してくれ。
「物理的な力では女子は男子に劣る」構図、昨今みたいにいろんなところでジェンダー論を振りかざすうえで見落としちゃダメな要素だよな……と思っている。肉体的な限界の話は、精神的な平等とは区別しなきゃいけないよな。線引きが難しいけどな。

逆に力が強い側の男性の精神的な弱さとか、そういうものについては根性論で何とかしちゃいけないとは思う。ダイチくんは御父上の影響もあってかメンタルバリ強だったけど、好きな女の子にあそこまで屈服させられる構図(11話)についてはわりといろいろ考えさせられるな、と思いました。彼の場合は自業自得ともいえるが。

ハラケンについて

ハラケンはヤサコにも増して、というか、作中一番他人とは思えないタイプの子だった。好奇心(だけではないが)に任せて深淵を覗きたがるやつは身を亡ぼすぞ。わたしみたいにな!(発狂入院歴2回)

「身近で大事な人を永遠に喪う」というファクターが私にはなかったので何とも言えませんが、大事な人のために深みにハマる構図はとかく心配になる。その結果覗き込める世界は人が知らなくていい領域、というわけではないが、個人の身には余るのだ。

彼は頭も回るし、きちんと調べる行動力とオバちゃんによるコネもあり、かなり「あっち側」に対してアクセスしやすいのが本当に心配だった。
イサコも同様のはずだけど、イサコは支援者がいるし、深淵に対する想いは突き抜けていて強いので、心配になるという感じではなかったのですよね(後半はどんどん心配になってったけどハラケンに対するそれとは別種なのよな……)。
結局はヤサコに感情移入していたので、ヤサコのためにハラケンが壊れてほしくなかったのかな、と思う。とにかく17話のヤサコとハラケンの表情の温度差には心を激しくかき乱されました。たぶんだけど以下のツイートが当時の感情。

たすけてくれ……

過去より今を、今より未来を見て歩いてほしいぜ、若人よ。まあ未来見すぎるとわたしみたいになるんだけどな。経験上、先のことを考えすぎると、それはそれで身を亡ぼします。

しかし結局ハラケンは現実を見て歩ける男の子だったのでかっこよかったですね。
あと伝説の12話(あれだけで一本note書けそうなぐらい気に入った)で髭が一番似合ってたのと、精密検査に行く日のシーンで胸元はだけてたのにドキドキした。小学生男子の色香にまどわされる成人女性、割と問題である。現実との区別はついてます。

オバちゃんについて

順番的にハラケンのつぎは彼女よね。セクシー女子高生。

有能萌えの人間なので、女子高生にしてバリバリ職権乱用するオバちゃんは正直かっこよかった。バイク乗ってるときセクシーなのに制服着てると拍子抜けするぐらいただの女子高生って感じの温度差もよかった。彼女もほかの小学生らとおなじく十代の女の子なのよね……と思うと大人の世界というものが灰色の滞りに満ちた、狭苦しくて薄汚い、面白くないものに思えてくる。現実をみたくない。働きたくないでござる。

イサコもそうだったんですが、クール系の女子の声優さんの、場面ごとの声色の使い分けには本当、プロってすげえよなと思いました。ハラケンに対するオバチャンとか、京子ちゃんに対するイサコとか、急に人間味だしてくる。そういうのにおれはよわいんだ。みんなそうだろ。
あとオバちゃんは仕事モード(?)の時の硬めの口調がすごく推せた。サッチーやキュウちゃんに命令するときの口調っていうんですかね。そういえばキュウちゃんが出てきたときはあまりに衝撃的(HN的な意味で)だったので、1話2話の時点で速攻アイコンを描いてた。

急いで描いたので球体としての歪みが気になる。

ところでこの時点で4000字を超えたが?とりあえずこのぐらいにしといて、後で続きかきます。

次回↓



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