『フリーズする脳』 - 築山節

 心当たりがありまくる話だった。ボケはもう始まっている。脳はバランスよく使っていないとすぐダメになる。脳はボケるように出来ている。かなり興味深く読んでいたが、中盤辺りで怒濤のコンピュータ批判が始まる。これには閉口だった。一気に信憑性が怪しくなってしまった。
 SEだのプログラマだのいう職業の人たちは脳を一面的にしか使っていないからボケ症状が加速しやすい、現代は便利になり過ぎているのが良くない、インターネットが悪い、何でも検索して終わりになっちゃうから良くない、という著者の持論が始まる。(そうかなあ…)と思った。使い方の問題じゃないだろうか。実体のない抽象概念を扱うのってそれこそ脳を高度に酷使するから認知能力の底上げ・基礎体力作りに役立つと感じていた。
 この辺を適当に読み飛ばしたのですぐに終わった。言ってることはそう間違ってもない。前頭葉を使わない自動操縦・上の空で過ごしてるとどんどんボケに近付いていく、というのはその通りだと思った。「しなくなった事」が増えてないか?というのにはドキッとした。このテーマでもう少しまともな本が読みたい。

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