古畑任三郎


つい最近までTVerで「古畑任三郎」のシーズン1(シーズンって海外ドラマみたいな言い方で合ってるのかは分からない)を観てました。
配信期間に限りがあって残念ながら全話は観られなかったのですが、私は第二話の「動く死体」が特に好きです。
堺正章が歌舞伎役者の役で警備員を殺してしまう話なんですけど、なんとなく大御所で新春隠し芸大会でいつもテーブルクロス引きやってて昔歌も出してたんだよねくらいの堺正章への認識が変わる、堺正章すごい…となる話です。

「動く死体」は、堺正章演じる犯人と古畑任三郎の楽屋での手に汗握るやり取りとか、あえて殺人現場に戻った理由を語るシーンが特に賞賛されているようですが(勿論これらのシーンも素晴らしい)、私が個人的に好きなのは、警備員を殺してしまった直後の「顔」です。
歌舞伎役者の顔で、倒れた警備員を見つめて、ああ、俺殺しちゃったんだな…やっちまったな…という表情をするのですが、その顔が呆然としつつもなんだか凛としていて、切ないなあ、と思わせるのです。そして、その顔と彼が何事もなかったかのように「義経千本桜」を演じるカットが交互に映し出されると、やはりどうしようもなく切ないのです。

「古畑任三郎」はTVerでシーズン2以降は配信予定がなさそうだし、DVD-BOXを買おうかなと思うので(古畑任三郎に限っては配信を買うのもだめな気がするし、Blu-rayもだめなような気がする)、また気が向いたら感想を書きます。どの回か忘れたけど古畑任三郎が冒頭で「甘いもの食べた後ってしょっぱいものが食べたくなって、しょっぱいもの食べるとまた甘いものが食べたくなって…その繰り返しですよね」みたいなことを言っている回があって、ああわかる!となった覚えがあります。


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