中庭トーク│れむーる

中庭、それは開かれたようで閉じた空間。そんな空間だからこそできる、誰かに聞いてもらいた…

中庭トーク│れむーる

中庭、それは開かれたようで閉じた空間。そんな空間だからこそできる、誰かに聞いてもらいたいような聞かれたくないようなことを話すポッドキャスト番組の公式noteです。主に番組のエピソードを紹介しています。配信は毎週火曜日20時です。

マガジン

  • 中庭トーク

    毎週火曜日20時に配信しているPodcast番組「中庭トーク」から、エピソードの一部を紹介しています。

  • 5点ラジオ・小生おじさん選手権

    「ゲイと女の5点ラジオ」の小生おじさん選手権に参加した作品をまとめました。

  • 水戸乃梅昭男マガジン

    相撲取りみたいな苗字とよく言われる会社員・水戸乃梅昭男とその周囲の人々の物語です。

最近の記事

第5回 上を向いてダイソン

初・おたよりをいただきました!  中庭ネーム・ネリリさんから「ダイソンのCMナレーションのモノマネをやっています」というおたよりを頂きました。少し首を上向きにして「ダァイソン」とゆっくり喋るのがコツとのこと。おたより全文は、ぜひ配信で聴いてみてください。  ダイソンのCMのナレーションですが、申し訳ないことに最初ピンとこなくて動画検索してみて、「ヨドバシで流れてるアレか!」となりました。これ、聴くとマネしたくなるの、わかりますね。似てるのかどうかもよくわかんないんですけど、

    • 第4回 チェーン龍角散イーター

      会社が寒い。  うちの会社は建物内の空調が一括管理になっているのですが、エコの名のもとに運転基準がとても厳しく、内勤なのに夏は暑く冬は寒いです。12月にならないと暖房は入らないし、6時くらいで稼働停止します。光熱費のケチり方がすごいです。  どうしても解せないのは、建物の中にコンビニや郵便局など外部の方も使う施設が少し入っていて、そこの空調は別管理になっているらしいんですけど、そのコンビニや郵便局には既に暖房が入っているということです。つまり、常人は暖房がついてないと厳しい季

      • 第3回 やまのうえの記憶ら

        おもいッきりテレビの記憶  私が好きなポッドキャスト番組のひとつに、「Y2K新書」という2000年代に流行ったドラマとか芸能人なんかについて語る番組があります。それを聴きながら、私は昔どんなテレビを観てたっけ?と思い返してみたところ、幼稚園の終わり頃から小学生の頃にかけて、毎日のように「おもいッきりテレビ」を観ていたような気がするんです。中庭トークのリスナーの年齢層がよくわからないのですが、「おもいッきりテレビ」って何?という方のために説明すると、かつて日テレで今の「ヒルナ

        • 第2回 調べる言葉が全部「やばい」

           初めてポッドキャストを作ってみて分かったのは、台本を作り録音して編集し、そこに音楽を入れて配信手続きをして…という一連の流れに結構手間がかかる、ということです。まだ私のスキルが低いだけかもしれませんが。  一時期、某アルファベットのお料理教室に通ってたんですが、そこで初めてパンを作ったときも、同じことを思いました。昔、小岩井農場でバター作り体験をして、牛乳と何かを入れたペットボトルをひたすら振り続けて、できたバターがほんのちょっとだった時も、同じことを思いました。身近に普通

        第5回 上を向いてダイソン

        マガジン

        • 中庭トーク
          5本
        • 5点ラジオ・小生おじさん選手権
          4本
        • 水戸乃梅昭男マガジン
          2本

        記事

          第1回 オリエンテーション

           第1回なので、まずは私の自己紹介をさせていただきます。 ○名前:れむーる  私はワオキツネザルという動物が好きで、キツネザルをフランス語でレムールと呼ぶことにちなんでいます。動物といえば、動物の赤ちゃんってかわいい!とよくフィーチャーされると思うんですが(特に猫とかパンダ)ワオキツネザルの赤ちゃんは、勿論可愛いことは可愛いんですけど、いわゆるSNSでバズる動物の赤ちゃんたちとは、なんか違うベクトルの可愛さなんです。うまく説明できないのですが、大人のワオキツネザルのフォルム

          第1回 オリエンテーション

          過去の私、未来の彼女

          高校生の頃、何となく友達になれそうだと思っていたのに、結局仲良くなれずに終わってしまった同級生がいた。 彼女は違うクラスだったけど英語の授業の時だけ隣の席になる子で(英語はいつものクラスではなく学力別に分けられたメンバーでの授業だった)、野球部のマネージャーで、学年でも有名な美少女だった。授業中に事務的に交わす会話で何となく気が合うような感覚はあったが、住む世界が違いすぎて、必要以上に踏み込むことはできなかった。 そんなある日の放課後、校内の自動販売機の前で部活中の彼女に偶然

          過去の私、未来の彼女

          車のCM

          私はクイーンやビートルズやブロンディを車のCMで知った。 (「洋楽好きの両親の影響で〜」などと言いたいところだが、うちの親が持っているCDはさくら(森山直太朗と河口恭吾の両方)、平井堅『瞳をとじて』、オレンジレンジ『花』etcだった。) なんか車のCMの曲って謎にセンスいいよなと子供ながらに思っていたら、中学生の頃、社会の先生が授業中の雑談でこのような話をしてくれた。 「CMってよく昔の洋楽が使われてるけど、なんでだか分かるか?それはCMを作る奴らが、自分たちが青春時代に

          5点ラジオについて

           「ゲイと女の5点ラジオ」を知ったのは今年の3月下旬、Amazon Musicのポッドキャストのおすすめとして表示されたことがきっかけでした。  正直な第一印象は、「ゲイ(というよりオネエと呼ばれる方々)が世相をぶった斬る系のよくあるポッドキャストだろうな。そこそこ面白いんだろうけど似たようなのが多くて飽きたよ…でも暇なとき聴いてみるか」でした。酷過ぎてすみません。  このように思う場合の「暇なとき」は結局訪れないことが多いものですが、5点ラジオに限っては、なぜかわりとすぐに

          5点ラジオについて

          第2話 朱雀しげると石崎恭子と村人A

           資料や備品が所狭しと積まれ、会議室なのに「倉庫」と呼ばれていた部屋は、置かれていた物がすべて撤去され、質の良さそうなソファと小さなガラスのテーブルに、大きな観葉植物の鉢植えが置かれている。どれも近所のホームセンターで急場しのぎに調達してきたものだろう。ここまで部屋を劇的に変える見栄のエネルギーはとてつもないと朱雀しげるは思う。  勤めている会社が社員採用のためのパンフレットを作ることになり、朱雀しげるは「社員の声、きいてみました」というコーナーに掲載される社員の一人として選

          第2話 朱雀しげると石崎恭子と村人A

          i♡Pod Part8

           「上質な音楽に美味いコーヒーが似合うように、上質なポッドキャストにも美味いコーヒーが似合う」が持論の小生が、お気に入りのポッドキャスト番組を紹介する本シリーズも、はや第8回を迎えることとなった。ここ最近は下界での仕事に追われ、第7回からだいぶん時間が経ってしまったが、久しぶりに我が家の書斎の机で檜の香りを存分に吸い込むと、都会の喧騒も忘れ、本来の自分を取り戻せたような気がする。  前置きはこの辺にして、まずはポッドキャストのお供、今回のコーヒーを紹介しよう。コーヒーにはちと

          絶望、あるいは夏の思い出

           小生は京都の大学で量子力学を研究する大学院生、所謂ポスドクである。大学院生で一人称が小生というのは些かおじさん臭いと読者諸君はお思いになるだろうが、もうすぐ三十路、近所の悪餓鬼どもには「おじさん」と揶揄されるし、昔の三十は既におじさん扱いされていたと思うので、ご容赦願いたい。  さて今回は、この春から夏にかけて小生の身に起こったことを書き連ねていく。どうしても小生だけでは抱えきれず、どこかに吐き出さずにはいられなかった。読者諸君には小生の戯れ言として、しばしお付き合いいただ

          絶望、あるいは夏の思い出

          第1話 水戸乃梅昭男と朱雀しげると京大

           水戸乃梅昭男は27歳、独身の会社員である。苗字が相撲取りのようだとよく言われることを除き、取り立てて変わったところはない。見た目も相撲取りだとは言われたくないので、生まれてこのかた何かしらの節制や運動をして、痩せ気味の体型を維持している。  今日も仕事で初めて会った打ち合わせの相手に「力士がフルネームで呼ばれる時の感じに似てますね」とか言われたな、初対面なのにわりと言うよなと思い出しながら最寄り駅からの道を歩き、アパートの部屋に帰ってきた。携帯を開くと、朱雀しげるからの不在

          第1話 水戸乃梅昭男と朱雀しげると京大

          あすかちゃん

           昔から都市伝説や怖い話が好きだ。特にそういう分野に興味のない人が何気なく話してくれる話が面白かったりするのだが、めったに聞けるものでもないので、これまで自分の身に起こったそれらしい出来事を書き起こしてみることにした。ちなみに霊的なものは一切出てこない。  高三の十二月頃のこと。同じクラスのりなちゃんに打ち明け話をされた。  「私、かずまさのことが好きなんだ。」  かずまさ君は私たちと同じクラスの男子で、異性に興味の無さそうなりなちゃんが珍しく彼とはよく喋っていたので、私は

          五点ラヂオにつひて

           小生はこの春三十八年間勤め上げた会社を辞し、今は細君と二人、日がな家で過ごしてゐる。愚息はイギリスの大学院に進み、何やら英文学など齧ってゐるやうであるが全く帰ってこない。娘は大学の同級生に見初められ、卒業して直ぐに嫁いでゐった。恥ずかしそうにして家に連れてきた婚約者は、テニスの所為だと云ふ日焼けした肌に、白い歯が光る中々の好青年であった。今は夫となった商社勤めの彼の転勤により、京都に居を構えてゐる。今年の秋には孫が生まれるとゐふが、正直なところあまり実感がわかぬ。  近頃細

          五点ラヂオにつひて

          古畑任三郎

          つい最近までTVerで「古畑任三郎」のシーズン1(シーズンって海外ドラマみたいな言い方で合ってるのかは分からない)を観てました。 配信期間に限りがあって残念ながら全話は観られなかったのですが、私は第二話の「動く死体」が特に好きです。 堺正章が歌舞伎役者の役で警備員を殺してしまう話なんですけど、なんとなく大御所で新春隠し芸大会でいつもテーブルクロス引きやってて昔歌も出してたんだよねくらいの堺正章への認識が変わる、堺正章すごい…となる話です。 「動く死体」は、堺正章演じる犯人と

          意外と消えないもの

          半年くらい前、主に生活雑貨を売りつつ食品やアパレルも展開している某店で気になった服があり、試着室に入った。 着替えていた時、突然試着室のカーテンがシャッと開いて、カーテンのほうに振り返ると真面目そうなサラリーマン風の、見ず知らずの中年男性が立っていた。 彼は私の入っていた試着室がなぜか空いていると思ったらしく、カーテンを開けてしまったらしい。私はスカートを脱いだところで下半身はタイツ一丁だった。彼はごめんなさい!とほぼ叫びに近い声をあげて即座にカーテンを閉めた。 びっくりした

          意外と消えないもの