ちょっと異世界にいっちゃってた

朝けだるげな感じで目覚めたら隣に若い男が寝ている。やっぱりコイツは寝起き悪いんだよなあ相変わらず、でも土曜の朝だからまあいっか、と思いながらキャミソールとパンツ姿でベッドから出て、コーヒーを沸かす。
みたいな文章や映像に出会うと、心がざわつく。生々しさを当たり前のように呈示されると怯む。
こういう感じを自慢気でもいやらしくもなく書いているのは、壇蜜さんの日記本くらいだと思う。でも世の中にはもっとそんな本や映像があるはずなので、知っている方がいれば教えてほしい。
時々ネットの掲示板で、電車に乗って気づいたら異世界の駅に降りてしまったみたいな怪談話を見かけるが、私は冒頭のシチュエーションに遭遇するだけでもちょっと異世界に行った気分になる。ちなみに、つながりが薄い知り合いの華やかなSNSを目にした時もそうなる。異世界には案外簡単に行けるぞ、すぐ戻りたくなるけど。

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