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「事実は小説より奇なり」

げ…下駄箱の鍵がない!
妻とむすめと僕…三人分の鍵を僕は預かった
まとめてポケットにしまった筈だった

狂言おやこ教室発表会
妻とむすめの舞台は完璧だった
僕のビデオ撮影と写真撮影も

颯爽と帰りかけ、お昼は何を食べようか
そんな話をしている矢先の出来事
鍵がない!!!

どこをどう探しても見つからなかった
むすめが大事にして先生に声をかけまくった
その場にいる保護者全員に協力してもらった

が…ない…
結局、鍵を壊してもらい
鍵の修理代金を支払い帰路についた

僕は項垂れていた

むすめの眼差し
…それはまるで地獄のようだった…
僕は無力感でいっぱいだった

妻とむすめ、2人の機嫌を取るためマクドをテイクアウト
ぐったりと昼寝したあと
僕はカメラを片付けた

ズミクロンのレンズキャップを外し
レンズを布で拭く
ふと目をやると…

裏返しになったレンズキャップに
隙間なくぴっちりと嵌まり込んでいる下駄箱の鍵があった

ポケットの中で合体したようだ



いつだって事実は小説より奇なもの

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