京サラ 21年産クリアランス対象馬 血統考察。②

本日は私の出資馬でもあるアーベントロート21。
とビーウィッチド21も少々。

②アーベントロート21
まずは触れておかないといけない事は、現在ダートで活躍中のプロミストウォリアと父・母父・母母父全てが同じであるという事。
また他にもアルファマムも母父フジキセキ、母母父フォーティナイナー(ミスプロ系)で近い血統構成であるという事ですね。

ではまずは母系の考察をしていきましょう。
曽祖母(母母母)であるユメシバイがネヴァーベンドやトニービン(グレイソブリン系)やアルゼンチン血脈であるエルセンタウロを持ち重厚な血の構成。
そこへミスプロ系であるジェイドロバリーを導入。
その結果祖母であるビルアンドクーは豊かなスピードと長く良い脚を使えました。
そしてフジキセキを配した母アーベントロートは更にスピードへ傾倒し短距離的な血の構成にシフトしました。

母系の中で強く影響力を発揮している血はどれかといわれると、個人的にはトニービンではないかと考察します。
エルセンタウロは母系に入って光るタイプであり、交配相手を活かします。
更にトニービン自体も我の強い血で遺伝力が強いです。
これらの要素はユメシバイやビルアンドクーの成績からも伺えます。

そして母父フジキセキもまたBMSとして優秀なサイアーで、アーベントロートに至るまで血の特色は破綻なく成績に反映されています。
この仔もハニーパイ21と同じく、母系の特性の継承では母までは成功していると思われます。

さて、そんな母系と父であるマジェスティックウォリアーとの配合的な部分を考察していきましょう。

まずマジェスティックウォリアー産駒の活躍馬にはいくつかの共通点があります。
あまり長くなってもなんなので、ザックリと要点だけ。
母系にノーザンダンサーかミスプロを持っている事。
近いところに(3代前くらいまで)にサンデー系の血を持っている事です。

上記のプロミストウォリアやアルファマム、他ではシゲルタイタン、レッドソルダード、サンライズホープなどの活躍馬の殆どがいずれかもしくは全てを満たしていました。

本馬もノーザンダンサーこそジェイドロバリー内でやや薄いですが、全てを満たしているといえるのは心強い点です。

マジェスティックウォリアー自体はベストウォーリアの活躍もあってか短距離適性が高く思われがちですが、産駒成績は距離を延ばす程に成績を上げる傾向にあります。
本馬も父馬を活かすフジキセキを母父に持ちますし、プロミストウォリア同様に中距離が適性距離に収まるのではないかと予想しています。

ただ、プロミストウォリアと違い、当馬はトニービンが強い影響力をもたらしているので、この点がポイントかもしれません。
主場では東京以外のダート1800以上のコースが良いかもしれません。

本馬については以上です。

ついでに同じ父を持つビーウィッチド21にも軽く触れておきます。

本馬は母系にミスプロを持たず、ダンチヒとサーゲイロードを持っている点が相違点として挙げられます。
ここでのポイントはサーゲイロードとマジェスティックウォリアーの相性が良いという点です。

これはマジェスティックウォリアーが持つセクレタリアトと母系の持つサーゲイロードの母であるサムシングロイヤルが鍵となります。

アーベントロート21でも触れたアルファマムや、ユニコーンS勝ち馬であるスマッシャーなどは母系にサーゲイロード系を持っており、またそれらの馬が瞬発力とトップスピードの上限の高さを武器にしていた事からも、血統的特質を上手く表面化できていると思われます。

このように、五代血統表からは消えていたり、薄くなってしまっている血を再生できる事も血統の奥深さであると考えているので、当馬の適性や特性も含めて今後も観察していきたいと思います。

私は当馬とアーベントロート21で天秤にかけたのですが、アーベントロート21の方が血統的に魅力を感じたのでアーベントロート21へ出資しました。
あとは馬体も前駆で走りそうなカタチ(が好きなんです)だった事もポイントでした。
ただし、私は馬見はできないので、その点での自信は全くありませんが。(笑)

最後に一つだけ、ビーウィッチド21は現状は気性的に途中で止めようとする不真面目さを指摘されていましたが、これも悪い事ばかりでもないように感じます。
上記の通り、サーゲイロード系らしい瞬発力とスピードを活かすにはガーっと行きすぎない気性も大事なので、そういう観点からみればプラスになる事もあると思います。

ビーウィッチド21にも触れたので少々長くなってしまいましたが、以上です。

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