無職日記89 腹痛

親父が入院していた頃、実は僕も腹痛を起こしていた。

原因はよくわからなくて、たまに胸部と腹部の中間くらいのところに刺すような痛みがある。日中に感じるコトは少なく、夜になると増える。そうすると寝付けなくなる。痛みのせいではなくて、不安からくるものだ。

親父のすい臓がん発覚のタイミングが近いコトもあり、「まさか僕も…?」という思いがよぎる。夜という状況もあいまって、心理的不安が増す。とはいえ、そうなっちゃったらそれはそれでもう仕方ないか、ぐらいに思っている。ある意味で僕は今かなり荒んでいるのだと思う。

とはいえ、そのせいで昼夜逆転気味な生活になっており、よろしくないので病院に行くコトにした。10月の末、朝起きて親父のかかっていた所と同じ病院へ行った。

結果「特に異常ありません」と言われた。

血液検査とエコー検査をしたんだけど、どちらも数値や怪しい影は見当たらないとのコト。胃酸を抑える薬を処方してもらった。不安なら胃カメラもやる?と言われたのでやるコトにした。翌週に予約を取り、10年振りくらいの胃カメラにトライ。

当日。

朝ごはん抜きで大変不機嫌な状態で病院へ行く。予定より少し早く到着。手続きを済ませた後、検査室前に促される。名前を呼ばれて中へ入ると数人がティッシュ片手に待機中。喉の麻酔のせいで唾液が飲み込めないからだ。

名前を確認されると、僕も他の人と同様に、発泡剤のようなものと、喉の麻酔を飲まされた。ほどなくして喉がじんわり痺れてきて、唾液が飲み込めなくなった。

5分後、名前を呼ばれて検査へ。中に入ると女医さんと男性の看護師さんが準備をしている。女医!と思っていると看護師さんにベッドに横になるよううながされた。メガネをはずして横になると、口にギャグボールのような器具を取り付けられ、強制的に口が閉じられなくなった。部屋が暗くなると女医が先端がバチバチ光っている胃カメラを出してきた。

「はーい、じゃいきますよー」と言われるや否や口に胃カメラを突っ込まれた。

女「入口が一番つらいけどここ超えたら大丈夫だよー」
僕「オオヴェッ(異物感がすごい…!)」
女「はい入ったーは~いスルスル入っていくよ~」
僕「オオヴェッ(異物感がすごい…!)」
看「はい、肩の力抜いてくださいねー(背中をさすってくれる)」
女「わーきれいな内壁だねーハタチの胃だよこれはー」
僕「ヴヴヴ(ハタチの胃…!)」
女「ピチピチの胃」
僕「~~~~(ピチピチの胃…!)」

実際こんな感じの会話をしていた。多分リラックスさせるためなんだろう。5分とかからず検査は終了して、診察室前で待機。

結果「特に問題なし」とのコト。

少し内出血後があるけど(昔ストレスで胃炎やったからだと思う)、他に問題はなし。ピロリ菌も居ない。薬の処方も無く、検査は終了した。不安要素は消えたのだけど、胃カメラの前段階でやった血液検査で「脂肪肝ですね」と言われたので、むしろそっちを気にしないといけない。

健康は大事。

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