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小寺の論壇:ATOMOSが新規参入! オンライン編集システム「Atomos Edit」を試す

知財、IT産業、ネット、放送、買ったもの、ライフハックなど、コデラの気になるところを語ります。


ATOMOSといえば、SHOGUNはNINJAなど、製品名に日本語を採用するフィールドレコーダやモニターを手がける、撮影業界ではよく知られたメーカーである。そのATOMOSが4月のNABで、クラウド上で動くオンライン編集システムを発表していた。

それがこの6月末、パブリックベータとして無償で公開された。現在は英語版のみの公開だが、サインアップすれば誰でも自由にテストできる。

ローカルへのインストールは不要なので、ネット環境とPC、そしてブラウザさえあれば、どこでも編集が可能になる。Atomos Editの使い勝手をテストしてみた。

■シンプルな編集機能

まずログインすると、当然素材もプロジェクトも何もない状態で起動する。素材のアップロードは、ブラウザに向けてドラッグ&ドロップするだけである。対応ファイルは特に記載がないが、MP4やMOVのH.264、H.265など、一般的なフォーマットには対応するようだ。現在のパブリックベータでは、10GBのストレージが利用できる。

Atomos EditのUI

ATMOSのレコーダソリューションでは、録画中でもクラウドにアップロードできるので、撮ったそばからアップロードし、遠隔地にいる編集者が待ち構えていて編集作業を行なうという流れになる。

ただし現場からアップできるのは、プロキシファイルだ。Atomos Editは、取りあえずこれで早く編集して、プロキシ解像度でネットに公開できるようにするツールという位置づけようだ。編集結果はEDLやXMLでも書き出せるので、高解像度ファイルが届いてから、別のローカルのノンリニア編集ツールに食わせて本番編集するという流れである。

動画ファイルは、アップロードしたのちクラウド上で最適化処理が入る。現時点ではこれが結構長い。14分の動画ファイルをアップしたところ、最適化が終わるまで15分ぐらい待たされる。ATMOS製品で収録したものじゃないからなのかもしれない。同社製品同士ではサクッと編集に取りかかれることを期待したい。

動画は最適化処理で結構待たされる

Atomos Editは、左端のアイコンでページを切り替えながら使っていくというスタイル。素材管理用の「Files」、編集画面の「Video Editor」、クラウド上でコミュニケションしていく「Review Link」、ファイルの書き出しと共有を行なう「Publishing」に別れている。

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