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「体調不良も共有できるチーム作りを」STU48が語る、アイドルの健康管理

自分自身のカラダについて気がねなく話せる社会を目指すため、生理用品ブランド「ソフィ」が実施している #NoBagForMe PROJECT。

この活動の一環で、生理にまつわる知識向上と相互理解を目的に実施している研修プログラム「みんなの生理研修」に、瀬戸内を拠点に活動するアイドルグループのSTU48から兵頭葵さん、福田朱里さん、尾崎世里花さん、宗雪里香さん、渡辺菜月さんの5名が参加。

体が資本という点で、アイドルはアスリートにも近い職業。そんな彼女達が「アイドルと体調管理の重要性」について、普段から考えている事を聞いてみました。

<座談会に参加してくださった5名>

左から
・尾崎世里花さん
・兵頭葵さん
・福田朱里さん
・宗雪里香さん
・渡辺菜月さん

「みんなの生理研修」を終えて、どう感じた?


女性同士でも気軽に話しづらい傾向にある、「生理」の話題。「みんなの生理研修」では、生理の基礎知識やPMS(月経前症候群)など生理に伴う不調、症状の個人差などについてじっくり学びました。

まずは研修を受けてみて感じたことや生理へのイメージで変わったことなど、STU48メンバーの率直な思いを聞いてみると――。

尾崎世里(以下、尾崎):生理前に食欲が増してしまって、人に相談するべきなのか悩んでいる子もいます。今回の研修を受けて、生理前に食欲が増えてしまう理由は、「女性ホルモンが原因のひとつなんだ」と知ることができて、とても勉強になりました。

渡辺菜月(以下、渡辺):生理痛に対して、「毎月のことだし、お薬に頼るのはちょっと......」って抵抗感がある人もいると思うんです。でも、この研修で「薬を飲む事で、体の負担を減らすこともできる」と聞いて、「無理をせずに、お薬に頼ってもいいのかも」と思い直しました。

宗雪里香(以下、宗雪):「検診の時はスカートの方が楽だよ」とか、婦人科に行くときの服装の事まで教わる機会はこれまでなかったので、とても参考になりました。

福田朱里(以下、福田):レッスン中に生理でしんどかったとしても、他の子たちが頑張っている中で「生理で休みます」って言いづらい子もいるんだろうなって、考えたことがあったんです。

「生理くらいで休むなんて」って思う人もいるかもしれないんですけど、研修を受けることで、生理の大変さや生理痛の重さのレベルも個人で違うってことを、みんなに知ってもらえる。今回の機会は、すごくありがたいと思いました。

尾崎:今日の研修で初めて「月経カップ」の存在を知ったんです。生理用品の情報が足りないので、「月経カップって、実際どういうものなんだろう?」と興味を持ちました。

兵頭葵(以下、兵頭):わたしも、体につけるタイプの生理用品「シンクロフィット」を初めて知って、「そんな商品があったんだ!」って思いました。研修では女性自身も知らないことや学校の保健体育でも習わない情報もたくさん学べたので、生理の見方が大きく変わりましたね。

アイドルが健康のためにやっていること


PMS(月経前症候群)の症状を軽くするためには、日頃から生理周期や体調管理に気を配り、対策することも大切。アイドルは普段から、代わりがいない、属人性が高い仕事ということもあり、STU48のみなさんも体調管理には、人一倍気をつけているそう。日頃から体調管理にはどのようなことをとり入れているのでしょうか。

尾崎:普段から基礎代謝を下げないようにウォーキングをしたり、ダンスの自主練に行ったりして、積極的に体を動かしています。

あとは、摂取カロリーがわかるスマホアプリを入れて、食事の栄養バランスをチェックしていますね。レッスンの合間や出張時の食事は、時間もないので、やむを得ずコンビニのごはんで済ませることも多いんです。アプリで栄養素を確認して、足りない部分はサプリで補っています。

福田:わたしも、バランスのとれた食事をしています。アイドルは「ダイエットしなきゃ」と思う事もあるんですけど、無理して過度なダイエットをしてしまうと、生理が止まってしまうこともあるそうなので......。

兵頭:わたしは、もともとむくみやすい体質なので、血液や水分が下半身に集まらないように、着圧ソックスを履いています。あとは、貧血予防のためにもたくさんレバーを食べています。足を出す衣装が多いのですが、体が冷えないよう、スタッフさんがブランケットを用意してくれたことがあって、ありがたかったですね。

福田:冷え症対策って、大事だよね。わたしも、春先までは貼るカイロなどを使って、身体を冷やさないように気をつけてます。

生理に限らず、体調不良を正直に話せる関係性が重要


それぞれ違う体と心を持つ中で、メンタルや不調には個人差があります。生理に限らず、体調不良の時に、「周囲の理解を得にくい」という一面も。メンバーや後輩の体調不良の変化に気づいた時、STU48では、それぞれどのようなサポートをしているのでしょうか。

渡辺:普段から、「ちょっと今、しんどいんだよね」って会話はしやすい環境です。レッスンが始まる前、先生から「しんどかったら見学してもいいよ」って言ってもらえるぐらい。体調不良を気軽に話せる雰囲気だと思います。

尾崎:STU48のマネージャーさんやスタッフさんには男性もいます。20歳以下の若いメンバーも多いので、普段から出来るだけ「体調不良を話せる雰囲気づくり」を大切にしています。

福田:やっぱりイベントに来てくれるファンの方は、アイドル一人ひとりを見に来てくれます。自分の代わりはいないので、問題なくステージに立てるよう、メンバー同士でもお互いに体調には気を遣っています。

たとえば、体調が悪いメンバーがいたら、本番までにしっかり回復できるようにリハーサルは休ませてあげたりして。生理に限らず、どんな状態でも相手の事を気にかけてる雰囲気を作れたらいいですよね。

福田:以前ニュースで、一部の自治体の学校の女子トイレに備品として生理用品を置く取り組みを始めたって聞いて、すごくいいなあと思いました。学校のトイレに生理用品が置いてあるだけで、「配慮してくれているんだな」って思えますよね。

兵頭:たしかに、トイレにポーチを持って行くとあからさまだし、「そうなんだ〜」って気づかれるかもしれない。そういう時はポケット付きの洋服を着るなどの方法もあると思いますが、生理用品が置いてあるなら助かりますね。

福田:海外のスーパーでは、生理用品が目立つところに山積みで置かれているって聞いて、驚きました。日本も、それくらい生理用品をオープンに置いてくれた方が、買う方としてもコソコソせずに済みますよね。浸透するまでは少し変な感じがするかもしれないけど、出来る所から少しずつ生理に対するイメージがオープンになっていけばいいんじゃないかな。

自分の体を知るための選択肢に婦人科を


講義の後半には「不調があってもなくても、気軽に婦人科へ」と、産婦人科についての詳しい話をする場面も。しかし、「なんとなく婦人科には行きづらい」と抵抗を感じる人も多いはず。不安を解消するために、婦人科へ行く時の抑えておきたいポイントや検診の必要性についても学びました。

福田:婦人科って、妊娠した時に行くイメージが自分の中にはあったんです。「妊娠している訳でもないのになんで来たんだろうって思われるんじゃないか」「もし婦人科に入っている所を誰かに見られたら」という不安はあります......。

婦人科受診のハードルって、決して低いとは言えないですよね。名前ではなく、番号で呼んでくれる病院もあるみたいなので、抵抗感がある人は、そういうところに行ってみるのがいいかもしれないですね。

福田:今はオンライン診察してくれる病院もあるみたいだし、もっと気軽に生理について相談できる機会が増えたらいいよね。

尾崎:研修の中で「項目に一つでも当てはまれば婦人科へ」って説明されている時に、「気軽に行っていいんだ」って、すごく安心感がありました。それぞれ個人の悩みに当てはまる症状を見つけることで、婦人科に受診するきっかけになるのがいいなと思います。

兵頭:少しでも不安があれば、婦人科に行こうかなと思える世の中になるといいなと思いましたし、検査して何も見つからなければ安心できるので、「自分の体を知るために」婦人科を積極的に活用する方法もあるかもしれませんよね。

渡辺:研修で「子宮がん」は定期的に検診をすると、治療で完治できる可能性も高いと聞いて、家族や友人との中でも話し合えたらいいなと思います。

福田:婦人科のハードルは高いと思っていましたけど、「何か不調があれば、気軽に婦人科を受診していい」の言葉に背中を押されました。これからは、身近な人の中に生理で悩んでいそうな子がいたら、自分から話しかけて相談にのってみようと思います。

「みんなの生理研修」お申し込み受付中


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この春、「みんなの生理研修」が進化します


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