見出し画像

ありがとうをしたためながら

 駅中に入っている喫茶店で、お世話になった方々に感謝の気持ちのカードを書いていたら、その人たちにまつわる思い出が、ついこの間のことのように蘇ってしまい、目頭が熱くなり、ぐずぐず鼻をすすり続けて時間が経っていった。横に座っていた金髪の若者が時折怪訝そうにこちらを見ていた。

 仕事で知りあうという事は、違う価値観の中で育ち生きてきて、でも「仕事」という共通項を通じて、働きぶりや人間性が垣間見えることで、相手を認めたりその逆もあったりという事を繰り返してきた。日々の積み重ねで相手を知っていくという作業もそれの中に含まれるような気がしている。

 下手したら、家族よりも一緒に過ごす時間が多い人たちであったからこそ、背中を見るだけで今日の機嫌が手に取るようにわかるようになっていった。

 これからも互いの関係性が変わらないのはずっと継続するのだろう。先輩はずっと先輩なのだろうし、後輩は何年経過しても後輩のままだ。

 以前先輩で、切り替えが上手な方が居た。仕事が終わると、ファンデーションのコンパクトを出しきちんと化粧をし身繕いをして、綺麗なスカートとハイヒールを履いて、颯爽と帰宅していった。「うわあ、かっこいいなあ」と、仕事をする同じ女性として刺激を受けたことを覚えている。

 最近、仕事をする意味やそれにまつわる事を考える事が多くなり、それと共に以前の色んな出来事が昨日の事のように蘇る現象が増えてきた。

 お金を稼ぐことや、これからの生き方についても考える毎日だ。考えているだけではなくて動かないと始まらないと分かりつつも、春はどうしても身体がだるくて重い。

 あと少ししたら動き出そう。そう思いながら支えて貰った人たちへの想いを文章にのせて送ろうとおもうこの頃。

涙でにじんだカード

 

 

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?