クリスマスの気まぐれ.12

ほぼ毎日売り場で会っているけれど、私服で会うのは初めてだから少し緊張する。
白のニットにふわりとしたスカートと、ショートブーツを合わせて、コートを羽織る。

通勤は防寒対策重視だから、極厚タイツを重ねばきして、カイロも貼りまくって、手袋とマフラーも必須だけど、今日は全て封印しておしゃれ優先で頑張ろう。

待ち合わせは駅前の噴水公園。
まだお昼過ぎだから、点灯していないけれど、夜になるとイルミネーシ

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クリスマスの気まぐれ.11

「今年は見たいなぁ。」

思わずそう呟くと、目をまん丸にしたカンナがこっちを向く。

「え、帰り道に通るじゃないですか。」

「バッカ!
一人で見たら虚しいじゃん。
期間中は裏から帰るよ。」

もこももの手袋をはめた手で、カンナの腕をバシバシ叩いて、歩く。

「あはははは!」

「なんで笑うの?」

悔しくなって、カンナの腕を更にバシバシ叩く。

「いや、可愛いなぁって思いまして。」

カンナから

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「何か困ったことがあったらいつでも相談してね」

と言っていた人にいざ相談すると

「あれ?そんなに思った答えが返ってこないぞ…」

というようなことありませんか?

 私(ふーみん)が以前勤めていた職場で、上司から受けていたパワハラの相談を、身近な先輩に相談したことがありました。

 以前から、お客さんにも同僚にも熱意を持って接している先輩の姿を尊敬していたので、『懐深く受けとめてくれるのではな

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クリスマスの気まぐれ.10

「浮かれちゃって、周り見えてないせいじゃないですか?」

プイっと横を向いて、ぶっきらぼうに言う。

「カンナ、なに怒ってるの?
もう、飴ならあげるからさ!」

カンナの手首を掴んで、無理矢理開いた手のひらに飴を乗せる。
そして作業に戻る。

早く終わらせて、早く帰って…。
村田さんに連絡しよう。

前にみんなが噂してた。

“村田さんに番号渡したけど、連絡が来なかった。”
“番号教えてもらえなか

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チーム内の不満はこうしてたまる!

「あぁムカつく〜あの人めっちゃ腹たちません?!」
「今すぐ誰かに話を聞いてほしい!」

そんな時、「あーあの人ね、そりゃそうだよね」と予想外に相談相手のリアクションが低く、『がっかり』するときありませんか?

そんな話のカラクリを仕事のチーム内の出来事として紐解いていきたいと思います。

 組織に所属して仕事をする目的の一つは

『目の前の問題を解決すること』

 しかし、人によって成長の仕方は様

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「自己犠牲の払い方」を間違える私たち。仕事編

とにかく今一番言いたいのは、
仕事において「自分の代わり」は間違いなく存在するからこそ
「自分さえ頑張れば/我慢すれば」は、いずれ誰かにそっくりそのまま引き継がなければならなくなるということ。
一番言いたいことなので先に書いておく。

私には同じチームで働く後輩の女の子が1人と、さらにその後輩の男の子がいる。

ある日、女の子の方に任せている仕事で、うまく他部署と連携できなかったことがあり、それは

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クリスマスの気まぐれ.9

「ね、ナズナちゃん?」

「?」

パッチリ、目が合う。

「今度、飯行かない?
ってことも踏まえて、まずは番号教えて欲しいんだけど…。」

一瞬、話が理解出来ずに思考が停止する。

「ダメ、かな?」

困ったような顔で言われて、胸がドキリとしてしまった。

「だ、大丈夫です。」

声がうわずる。
顔も熱い。

「ホント?
すげぇ、嬉しい。」

さっとポケットから名刺を取り出して、サラサラと番号と

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ジキルとハイドのメモ帳

Oさんを僕は尊敬していた。
Oさんは広告代理店の営業。
仕事はどんな些細な事柄でも手を抜く事なく丁寧に組み上げていく。また時には大胆に大きな事もやってのけていた。
彼は仕事をうまくやるコツは「メモ」だと話してくれた。それだけメモ魔だった。スケジュールはもちろん、思いついた事、感じた事はすべて一冊のメモ帳に集約されていた。あのベストセラー『メモの魔力』の著者が彼ではないのが不思議なくらいだ。

ここ

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子が自立しても保険をやめない母〜それってサンクコストバイアスでは?〜

ファイナンシャルプランナーではないが、ぼくはいろんな人からお金の相談を受けることがある。家庭環境のせいもあり、「コスパコスパ〜」が口癖のぼくは、家電を購入するときも複数の製品を比較検討することに喜びを感じ、めぼしいものが見つかれば、いつも妻(ふーみん)にプレゼンを行う。格安スマホや保険など、よくよく見ると下げられる固定費は多いものだ。大手キャリアのスマホを使用する友人に出会うと、料金見直しを提案し

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クリスマスの気まぐれ.8

「そうですか?」

そういう噂はよく耳にするけれど、本人はもうちょっとぼんやりのんびりしてるというか…。

「この企画は、彼も参加してるけど、アイディアがいいってうちの会社でも絶賛されてるよ。」

「そうなんですか?」

意外だなぁ。
私の知っているカンナとは、全く別人のような話を聞くと、不思議な気持ちになる。
本当はカンナが二人いたりして。

「それに、可愛いってうちの女の子たちに人気だよ。」

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