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【サガン鳥栖】元駒大記者が語る 荒木駿太のここを見てくれ!

どうも、元駒大スポーツ(コマスポ)記者です。
3年前に少しだけ人気でした「新卒選手トリセツ企画」待望(?)の復活となります!

久々のこの企画なので、簡単に自己紹介します!
私宮下は、駒澤大学内のスポーツ新聞である『駒大スポーツ』にて2016年〜2020年まで学生記者をしておりました。ここでは、駒大からJリーグに羽ばたいていった選手たちを元駒大記者の視点から紹介したいと思います。

まず先陣を切ってもらうのは、サガン鳥栖へ新加入のMF荒木駿太となります!
高校時代には九州プリンスリーグ得点王という経歴を提げて駒大にやってきた九州男児。駒澤大学でも関東アシスト王、インカレMVPという見事な成熟具合でチームに欠かせない存在となりました。今回は彼の魅力に迫っていきます。今シーズンの彼らへ期待を寄せていただけるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

○プレースタイルは「周りを活かし、自分が生きる」

☆無尽蔵のスタミナは大学サッカー“区間賞”レベル

 
今後彼のプレーの特徴に触れる上でその土台になっているのが紛れもない「運動量」である。駒大のプレースタイルは走力が資本になるため、「走れる選手」が育つのは決して珍しいことではない。ただ、荒木の場合は走力は桁外れであることに加えて、「試合終盤でもプレーの精度を落とさない」ことが特出して輝いている。

その片鱗を見せたエピソードがある。1年次の関東リーグ・早大戦の終盤、その日は酷暑だったためゲームの流れが停滞していた。サイドに囲い込まれた荒木は、DFの虚を突いたエラシコで華麗にかわした。2−0でリードしていた駒大だが、相手の追い上げを前に守勢に回っていたのも事実。流れを引き戻すプレーを何食わぬ顔でやってみせた。

1年次からこのクオリティを持っていた荒木は、試合終盤になっていてもタッチの乱れやプレー精度の低下を見せない。終盤になっても前線からのプレッシングを継続し、ゴールまでも脅威になり続けられる。監督としても安定して起用できる選手であるはずだ。

シュートよし、パスよし。サッカーが上手い。
足元の技術にも長けており、アバウトなロングボールでもビタ止めトラップで回収。密集地帯となったゴール前でも冷静な切り返しからゴールを奪ってきた。
クロスの精度も高く、プレースキッカーを務めてセットプレー優位な駒大で多くのゴールを演出。流れの中でもセットプレーでも脅威になれるタレントだ。

3年次にはアシスト王、4年次には2桁得点に乗せてくるなど徐々に進化を遂げているゆえに、鳥栖でどれほどのゴールを演出するかが期待される。

単純な走行量はえげつないので、もう見ててくださいとしか言いようがない。もしトラッキングデータをとっていたら地球1周くらいは軽くしてそう(イメージです)

☆適正はサイドではなくセカンドトップ?インサイドハーフ?

駒大では2年次までサイドハーフとしての起用がほとんどだった。高校時代は3トップの右ウイングであったことを考えれば適正ポジションだったように思う。縦の突破からクロスを入れてゴールを演出するスタイル。いわゆる、「抜くドリブル」の要素が強い下級生時代だった。

ただ、3年次からはチーム事情も絡んでセカンドトップでの起用が増加。
これまで以上にゴール前でフィニッシュワークに絡む機会も自ずと増えていった。

オーソドックスな4−4−2のフォーメーションの中で、荒木が比較的自由に動き回れることがチームの潤滑油になっている。FW土信田悠生(ロアッソ熊本)、FW宮崎鴻(栃木SC)ら駒大のセンターフォワード陣が最前線でボールに競り合い、そのフォローや次の動きに荒木が絡む鉄板の流れがあったのだ。

4年生の時はほとんどフリーマン。フリーすぎるマンとして
土信田、宮崎のゴリゴリ2トップの裏からするりするり、そろりそろりと飛び出す。
↓参考(再生すると荒木のゴールシーンに行きます、多分)↓

鳥栖では垣田裕輝や梶谷政仁が駒大FWとタイプが似ているものの、
そのほかのFWは宮代大聖、西川潤ら荒木と同じくスペースを狙っていくタイプが多いのが事実。

ここで提起したいのは3−5−2の「インサイドハーフ」起用である。
下馬評や実績でいけば前線には垣田、宮代が並ぶと予想されるが、彼ら2枚の後ろからするりと抜けた“3次攻撃“で荒木がフィニッシュに絡む。これが理想的のように思える。

○キャラクターでもチームを引っ張れるニャー

☆試合終盤のモチベーターとしての役割に期待「あいつが頑張ってたらそりゃ頑張るやん」

無尽蔵のスタミナ、という話をしたが、戦術的な効果はもちろんチームを盛り上げる存在として終盤を締める役割も駒大でたびたび見せてきた。運動量が全体として落ちる中で彼だけが走り続けるシチュエーションは多く、集中力を欠いてもおかしくない状況で何度となくチームの緒を締めてきた。

チームメイトへの声かけも絶やさず、どんな状況でもピッチを盛り上げようとする姿は周囲を鼓舞してチームを高みに導いてくれるはずだ。

☆一発ギャグ「ニャー」はじわじわくる

明るい性格で親しみやすいのも荒木のいいところ。私自身も彼の人間性に助けられてきた。そんな彼を語るに欠かせない一発ギャグがある。


なんだこの抜け感のある声となんともいえないシュールな光景は。
噂では高校選抜でもこの一発ギャグをかましていたという情報も入ってきている。
プロに入ってもどこかで見せて欲しい。頼んだよ。

○最後に

荒木のプレースタイルには周囲を引きつける魅力がある。
そういうのは簡単だが、抽象的な表現がゆえ言語化すると
どうも薄っぺらくなってしまうのが悔しい。

ぜひ一度見てみればわかる。それに尽きるのだ。
あれだけ走れれば、あれだけ得点に絡めれば、
「荒木ならやってくれる」そんな期待感を常に感じさせてくれる。

明るい性格なので、ファンからもきっと愛されるはずだ。
取材でもたくさん話してくれたし、単独のインタビューでは場を和ませてくれるので
我々コマスポもかなり助けられていた。

プレーでも、キャラクターでもチームにとって欠かせない荒木駿太の活躍を心から祈っております!駿太!ファイト!

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