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地震保険

医療保険とがん保険は不要、というコメントは何度かしてきた。

さて、能登半島震災で地震保険の加入率の低さが問題になっている。
住宅ローン契約時には火災保険と地震保険の加入が金利優遇の条件に加味されるので、住宅購入時には大多数が加入するものの、5年後の更新時には不要と判断してやめてしまう人も少なくないらしい。

昨年末に、住宅ローン契約の関係で地震保険を含む火災保険も契約したので、不動産屋さんの説明をじっくり聞き、約款も読んだ。
簡単に言うと、火災保険は住宅再建を目的にしている。一方で、地震保険は生活再建が目的であり、地震保険の保障額は火災保険が保障する金額の半額だ。この辺りは監督官庁が決めることなので、保険会社による大きな違いは無い。リスク的にも、地震保険で住宅再建までカバーすると、保険料がとんでもない金額になるのだろう(単純に2倍では済まなさそう)。

保険は、起こる確率は非常に低いが、起きた時に個人ではどうにもならないものについて入るのが正しい(と山崎元さんから教わった)。
医療費は入院しても数十万円レベルで、個人の普通の備えでどうにでもなる。だから、個人で医療保険やがん保険に入る必要はない。
自動車任意保険は、対人事故での数億円レベルの賠償に備えて必須。
火災保険は数千万円単位なので、人によっては加入は不要なのかな、と私は思ってた。地震保険も同じく。ただ、住宅ローンを組んでいると、ローンの支払いに加えての再建になるので、最悪のケースでは物件価格の2倍近くの負担になる。このレベルだと自己資金でどうにかなるのは超富裕層に限られる。加えて火災保険は地震が原因の火災をカバーしていない。

ということで、住宅ローン契約に伴う半ば強制加入ではあるが、私は火災保険も地震保険も続けるつもりだ。年間5万円程度で数千万円をカバーするので、医療保険とは桁が違う。賃貸住宅なら発生しない、持ち家ならではの経費なので、「賃貸料で家が買えます」は言い過ぎだよなあ、とこんなところでも実感しつつ。