【詩】3段ギヤの自転車
高校に入って買ってもらった
新品の3段ギヤの自転車は
しょっちゅうチェーンが
外れてた
上り坂だろうと 下り坂だろうと
お構いなしでさ
道路に止めて 手を真っ黒にして
チェーンを嵌めた
冬だろうと 夏だろうと
ちょっと恥ずかしいよね
だけど 乗り続けたんだ
卒業するまで
冬だろうと 夏だろうと
僕を学校まで
連れて行ってくれた
その自転車は
もう うちには無いけど
じっじっじと 言いながら
芯を削り周りに灯りを
与えるランプのように
僕を育ててくれた
かわいい相棒
3段ギヤの自転車
街中で自転車に乗っている
学生を見かけると思い出す
かわいい相棒
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