見出し画像

「住宅特集」から建築の効果的な構成を考える

はじめまして、名城大学建築学科佐藤布武研究室学部4年 矢吹悠萌と申します。

今回は先日行ったゼミ活動、「雑誌ゼミ」の内容を紹介します。

我々の研究室では例年、雑誌ゼミを行っています。

雑誌ゼミでは、坂本一成氏ら執筆の「建築構成学」の本に倣って住宅特集に掲載されている作品を構成学的に分析を行います。

目的としては、建築作品をただ漠然とみるのではなくその作品を、構成している要素でみることで作品を比べる際の軸を身につけ、より相対的に見れるようにすることだと思います。

また今回は、先日行った「読書ゼミ」で樋口忠彦氏執筆の「日本の景観」を読み、景観について議論を行った(7/3掲載 ”読書ゼミ「日本の景観」で学んだこと”参照)ことの延長として外部空間について分析するということで、

住宅特集の2019.08特集/庭、2019.11特集/開かれる軒と窓、2020.05特集/土間・縁側

の三冊に掲載されている作品をゼミ生で割り振りました。

そして、割り振られた作品を「建築化された外部」、「境界の作り方」に重点を置いて分析を行いました。

今回のゼミで私が学んだ点は、軒、土間、縁側を外部の空間としてしか捉えていなかったということに気がついたことです。軒、土間、縁側は、内部と素材を連続させることで空間が大きく感じられたり、外部を遮りながらも光や風を取り入れるための空間になったりと内部をより豊かにするためのものと捉えることができるようになりました。

また、同期のゼミ生の「土間は接地性のある階だけのものと思っていたが、その他の階にも影響を与えることができる」というコメントもその通りだなとすごく勉強になりました。

去年に引き続き2回目の雑誌ゼミでしたが、作品をみるだけではなく丁寧に分析して、平面図、断面図、アクソメを用いたアウトプットまですることがすごく大事だと感じました。今までと理解度が全く違うし、自分の知識として蓄えられた感じがしました。

スクリーンショット 2020-08-25 11.42.14


今世の中はコロナのせいで、外出する機会が少なく家に閉じこもりがちな生活をしていますがそんな時こそ快適な庭や、土間、縁側があると少し息苦しさが解消されるのかなと思いました。


(学部4年 矢吹)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?