読書のススメ『集落の教え100』
こんにちは。佐藤研究室 修士1年の原裕貴です。
読書のススメということで、少ないですが、自身の経験を踏まえて、オススメの書籍を紹介しようと思います。
今回紹介するのは
『集落の教え100』著:原広司 刊:彰国社 (1998)
です。
佐藤研究室では、必読書が10冊程度、ジャンルごとの重要な書籍が20冊程度指定されていて、この本は必読書の1冊になっています。
短いフレーズとセンテンス、写真で構成されていて100か所の集落を通して考えられた100の空間についての考えが書かれています。
今回、読み返してみると旅行記を読んでいるような感覚でした。近頃あまり外に出られないなか、世界各地の集落の写真たちを見るととても魅力的で訪れてみたいと感じました。(事例を紹介する本ではないので趣旨とは少しずれていますが……)
中でも今回印象に残ったのは
[30]呼吸 自然の呼吸に合わせて、集落や建築の呼吸を計画せよ
というところでした。最近、自然環境と建築の関係を考えることが続いていたので、「自然の呼吸に対しては合わせ方がある。」「一意にあるのではなく、様々な解法がありうる」という言葉が印象的だった。
現代の住宅にも言えることで、住み良い住宅を提供するだけでなく、自然の現象に対してどう対処していくのかは今後考えなくてはならないことだと。その対処の仕方として『集落の教え』では環境に対処するとき、設備がどうとかではなく、こういう暮らし方がありますよというのを提示しているのだと感じた。
読書のススメ的な観点で言うと、ビジュアルがしっかりしており、文章量も比較的軽く読みやすいので、理解できるかはさておき、初めの一冊的におすすめです。(私も佐藤研必読書の中では初めの方に読みました。)それでいてかつ、読み返した時に新たな発見があるお得な本だと思います。(私も初読時とは違った印象でした。)
最後に今回の感想になりますが、集落の写真を見ていて、
早くフィールドに出たい!!となる一冊でした。
(修士1年 原)
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