パリは燃えているか 〜NHK映像の世紀〜を観て
〜たゆたえど沈まず〜
なんとなく録画していたテレビ番組
ぼくのうちのテレビは、いまはもう亡き日立のWooo!
ハードディスク内蔵型のテレビ。
キャパに限りがあって取り替えることもできないので、
見てしまわないと、次が録画できなくなる。。。
やっと出かけることのない週末に溜まっていた録画を見ることにしました。
「映像の世紀 バタフライエフェクト パリは燃えているか」
「パリは燃えているか」
このどこかで耳にしたことのある有名な言葉は
アドルフ・ヒトラーのものだそうです。
第2次世界大戦におけるナチスドイツによるフランス占領から
20世紀のパリを唯一無二の街にしたとする3人の半生を追いながら、
番組は進められました。
ココ・シャネル
パブロ・ピカソ
シャルル・ド・ゴール
そして、アメリカからやってきた黒人ダンサーのジョセフィン・ペーカーがパリに来てフランスに来て自由を得たと語り
パリの自由さと多様性の解説
ピカソが生んだキュビズムの影響を受けてシャネルが作ったシャネルNo.5のボトルデザイン
シャネルの生み出した新しい時代の女性服
狂騒の20年代が終わりを告げ、やがて暗黒の時代へ
第2次世界大戦が勃発し
パリはナチスドイツに占領されます。
連合軍のノルマンディ上陸作戦を機に
フランス各地でレジスタンス運動が活発化して
フランスを取り戻したエピソード。
高揚感のあふれるシャルル・ド・ゴールの
「フランスは自らの力で自らを解放した」
という演説。
戦後は、植民地からの移民を受け入れることをドゴールが決断し
アルジェリアやモロッコからの移民がフランスの復興の力となったという。
これは、現在のフランス社会の多民族性にもつながっている。
戦前と戦後がつながったような印象を与える演出。
戦時中ナチスドイツに協力したと亡命生活を送っていたシャネルがパリへ戻り、再びモード界に復帰し、当時新進気鋭だったディオールやサンローランが打ち出す、懐古主義的な古い時代の女性のファッションを痛烈に皮肉る様子が流れました。シャネルは、街に出て活動的に働く新しい時代の女性のための動きやすいそして弱々しくない装いを作り出していたという強烈な自負があったからです。
そして、2015年の過激なイスラム教徒によるパリ同時多発テロ
自由・平等・博愛を謳うフランスであったのに
2015年の同時多発テロによって
イスラム教徒への排斥運動が起きました
この後に流される場面に
思わず涙が溢れ出しました。
わたしはあなたたちを信じています。
ドゴールの言葉
ドゴールの言葉が流れました。
「たゆたえども沈まず」
1853年からパリ市の紋章に刻まれたことば
ラテン語だということ。
帆いっぱいに風をはらんだ帆船とともに刻まれているこの言葉は、
「どんなに強い風が吹いても、揺れるだけで沈みはしない」ことを意味する
のだそうです。
「たゆたえども沈まず」
人生の苦しいとき(まあ今と言えば今ですが)には思い浮かべたい言葉です。
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