来季からNPBで新しくプレーする外国人を紹介する、「チームを救え！新外国人のベースボールレジュメ」。第十一回は来季から岡田阪神の元でプレーする、WBCパナマ代表右腕です。

名前：ハビー・ゲラ

生年月日：1995年2月25日（28歳）

出身：パナマ・チリキ県

　ハビー・ゲラ選手はパナマ出身の投手で、右投左打の身長183センチ、体重84キロとNPBでも平均より少し背が高いほどの体格をしています。
　遊撃手上がりの強肩を武器に最速160キロ超え、100マイル近い球速を平均的に出力できるストレートやスイーパー、シンカーを操ります。

　ゲラ選手は当初遊撃手として2012年にボストン・レッドソックスと契約しプロ入りすると、2015年にはA級で116試合に出場し、A+級のオールスターゲームにも選出を果たしました。
　その年のオフにトレードでサンディエゴ・パドレスへ移籍。2016年は主にA+級でプレーすると、オフにはメジャー契約。出場こそ無かったものの、ロースターに追加されました。
　2017年はA+級、AA級でプレーすると、2018年はAAA級で開幕を迎え、5月にメジャーデビュー。この年は13試合に出場し、打率.125、1打点という成績でした。
　
　しかし、翌年の2019年に投手転向を決意。すると投手としての才能が開花し、A+級で初登板したあととんとん拍子で昇格を続け、9月には投手としてメジャーデビュー。この年は8試合に登板し、防御率5.19、6奪三振を記録しました。
　2020年は14試合に登板して防御率10.12となりなかなかメジャーに定着できずにいたところ、なんと21年に尺側側副靭帯という親指の第一関節のあたりの靭帯を断裂。4試合の登板に終わります。
　22年4月にDFAとなると、金銭トレードでタンパベイ・レイズへ移籍。しかしここでも結果を残せず、一度AAA級へ降格しました。そして、オフにトレードでミルウォーキー・ブルワーズへ移籍します。
　23年は開幕前にWBCパナマ代表に選出され、2試合に登板するなど活躍しました。しかしシーズンでは結果を残せず、4月にDFAとなります。
　すると、4月の末に金銭トレードでタンパベイ・レイズに復帰。そこからはAAA級とメジャーリーグを行ったり来たりし、結果的に2チーム合わせて17試合に登板。
　オフにFAとなった後、2024年からは阪神と契約することが決まりました。

遊撃手から転向後いきなり100マイル！？

　阪神でのプレーが決まったゲラ選手ですが、先述した通り、始めは遊撃手としてプレーしていました。その実力は本物であり、パドレス時代には2016年のMLBプロスペクトランキングで球団1位に選ばれるなど野手としての将来を見込まれていました。
　しかし、マイナーリーグでも打撃に苦しみ、2019年に投手転向を決意。元々とても肩の強いゲラ選手だったのですが、これが功を奏した形に。なんと転向後の初ブルペンで100マイルを計測したそうです。
　その能力が認められ、2023年春にはWBCパナマ代表に選出。1次リーグのイタリア戦では9回に登板してセーブを挙げるなど、チームは1次リーグでの敗退となりましたが奮闘しました。
　阪神でも抑えとしての活躍を期待されており、ゲラ選手がクローザーに固まれば湯浅京己選手、岩崎優選手をダブルセットアッパーに回せるため非常に終盤が強固なものになりますね。

ゲラ選手のプレー動画

　なかなかエグいストレート放ってますね（笑）。評判通りストレートの平均球速は90マイル後半で、99マイルを多く出しています。
　スライダーも80マイル台中盤を記録することが多く、沈んでいないため大谷翔平選手のようなスイーパーと呼べる代物でしょう。
　シンカーもストレートとほぼ同じ球速帯でグニャッと曲がっており、日本人打者にとっては相当厄介な存在でしょう。また、遊撃手としてスタートしているため打力もある程度見込まれます。もしかすると、8回に代打で出た後そのままクローザーとして登板…なんてこともあるかもしれませんね。

まとめ

　ゲラ選手はパナマ出身の投手で、遊撃手から投手に転向した選手です。初ブルペンから160キロを計測するなど潜在能力はとてつもないもの持っており、キャリア的に考えても来日してから成長する可能性だって十二分にあります。
　160キロ弱が平均的に出るストレートとスイーパー、ストレートと同じ速さのシンカーがあれば日本ではかなりの確率で通用しそうです。
　ゲラ選手は入団時、

　とコメント。背番号は「00」に決まっており、異色の右腕は新天地でどのように活躍するのか楽しみです。
　最後までお読みいただきありがとうございました。

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