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中日・松山晋がプロ初勝利!ディグプロ9月30日

 育成指名から一気に頭角を現してきた竜の剛腕ルーキーが、プロ初めての白星を手にしました。
 今回は、9月30日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。

巨人対中日戦

東京ドーム

18:00プレイボール

スコア 巨人1-2中日

スタメン
巨人       中日
1 右 梶谷   1 中 岡林
2 遊 門脇   2 遊 カリステ
3 三 坂本勇人 3 右 細川成
4 一 岡本和  4 三 石川昂
5 捕 大城卓  5 一 宇佐見
6 左 秋広   6 捕 石橋
7 中 丸    7 左 鵜飼
8 二 吉川尚  8 二 龍空
9 投 戸郷   9 投 根尾

 巨人は中5日で戸郷、中日は中11日で根尾が先発します。

 中日は0-0で迎えた2回裏、先発の根尾が一死二、三塁のピンチで吉川尚にセカンドゴロを転がせた間に三塁ランナーが生還。リクエストもセーフの判定は変わらず、1点を先制されます。
 そして、打線は巨人・戸郷相手に7回まで出塁3回と苦戦。スコアは1-0のまま進行します。

 それでも、8回表に巨人の投手が2番手・大勢に代わった途端一死二塁のチャンスを作ると、代打・大島のタイムリーで同点に追いつきます。
 そして、8回裏に登板したのは松山晋。1-1とランナーすら許されない場面でしっかり三者凡退に抑えると、この好リリーフで傾き始めていた流れは完全に中日のものになります。

 結果、勝負を決めたのは9回。中日の先頭・石川昂が出塁するも、盗塁死で二死走者無しとなって石橋が打席に入ります。すると、その8球目。片手で持って行かれた打球は黄色い悲鳴飛ぶレフトスタンドへ飛び込む勝ち越しソロに。土壇場で中日が勝ち越します。
 一転して中日の1点リードで迎えた9回裏は代役守護神の藤嶋が抑えゲームセット。中日が終盤で流れを引き寄せ逆転勝利しました。
 なお、この試合の8回に登板し1イニングを無失点に抑えた中日・松山晋がプロ初勝利を記録しました。松山晋は、

 「周りの方々のおかげで、初勝利をできたので光栄です」。

中日スポーツ 2023年10月1日 5:45配信の記事より一部抜粋。

 と感謝を述べながら喜びを噛み締めました。

勝利投手 松山晋也(1勝1敗)
敗戦投手 中川皓太(1勝4敗13S)
セーブ 藤嶋健人(1勝1敗4S)
本塁打
中日:石橋康太2号ソロ

巨人先発の戸郷。7回被安打2、無失点の快投を見せたものの後続が追いつかれてしまい、勝ち負けは付きませんでした。
中日先発の根尾。6回1失点の好投を披露したものの、味方の援護に恵まれず勝ち負けは付きませんでした。
8回を無失点に抑え、プロ初勝利を挙げた中日・松山晋。

ヤクルト対DeNA戦

明治神宮野球場

18:00プレイボール

スコア ヤクルト2-4DeNA

スタメン
ヤクルト       DeNA
1 中 塩見泰    1 遊 林琢
2 左 濱田     2 中 関根
3 二 山田哲    3 左 佐野恵
4 三 村上宗    4 二 牧
5 右 サンタナ   5 三 宮﨑
6 一 J.オスナ  6 右 楠本
7 捕 中村悠    7 一 ソト
8 遊 長岡     8 捕 山本祐
9 投 サイスニード 9 投 今永

 ヤクルトは中8日でサイスニード、DeNAは中5日で今永が先発します。
 この試合は今シーズン限りでの引退を決めたヤクルト・荒木の引退試合。究極のサブプレイヤーの最後の勇姿を見守ろうと、多くのヤクルトファンが詰めかけました。

 試合は1回裏に濱田、J.オスナの放ったタイムリーツーベースによってヤクルトの2点先制で動き出し、先発のサイスニードは6回を被安打3、無失点のピッチングを披露。試合は6回終了時点で2-0とヤクルトが主導権を握っていました。

 が、2点リードで迎えた7回表に一死二、三塁のピンチを作ると、DeNAの7番・ソトのセカンドゴロの間に1点を返され、なおも二死三塁の場面で山本祐にタイムリーを浴び、ついに同点に追いつかれます。
 そして、当の荒木は2-2となった7回裏無死一塁の場面で代打として登場。大歓声に沸きましたが、DeNA・伊勢のスライダーを振らされ空振り三振に倒れます。

 そして9回、ついに守護神・田口がソトにツーランを許してしまい、2-4と2点ビハインドで9回裏を迎えることになりました。
 DeNA・ウェンデルケン相手に先頭の長岡が倒れると、回ってきたのは二打席目の荒木。その2球目、ど真ん中のストレートを捉えた打球はなんとレフトを襲います。よもや現役最終打席はホームランで締めくくられるのかと思われましたが、飛距離はわずかに足りず柵ギリギリのレフトフライに。続く塩見泰も三振に倒れ、この勝負はDeNAが制しました。
 なお、この試合で6イニングスを投げたDeNA・今永がプロ通算1000投球回を達成しました。
 試合後、引退セレモニーとなった時に荒木は

 「改めて、ファンの人の声援に支えられてやってきたんだなと。たくさんの方に『お疲れ様』と言ってもらってので、今までやってきてよかったなと思いました」

スポーツ報知 2023年9月30日 22:56配信の記事より一部抜粋。

 と、苦節の多かったプロ野球生活において「幸せとは言えなかった」と本音を漏らしながらも、胴上げされた時の顔は晴れやかでした。

勝利投手 上茶谷大河(5勝3敗)
敗戦投手 田口麗斗(2勝5敗33S)
セーブ ウェンデルケン(2勝2敗3S)
本塁打
DeNA:ソト14号ツーラン

ヤクルト先発のサイスニード。6回無失点の好投を披露したものの、勝ち負けは付きませんでした。
DeNA先発の今永。史上367人目にプロ通算1000投球回を達成したものの、節目の試合を白星で飾ることはできませんでした。
9回、値千金の勝ち越しツーランを放つDeNA・ソト。
試合後、セレモニーで10度宙に舞ったヤクルト・荒木(画像真ん中上)。

広島対阪神戦

MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島

18:00プレイボール

スコア 広島2-1阪神

スタメン
広島         阪神
1 遊 小園海    1 中 島田
2 二 菊池     2 二 中野
3 左 西川龍    3 右 小野寺
4 一 堂林     4 一 大山
5 中 秋山翔    5 三 佐藤輝
6 右 末包     6 左 ミエセス
7 三 デビッドソン 7 遊 小幡
8 捕 會澤     8 捕 長坂
9 投 九里     9 投 門別

 広島は中5日で九里、阪神は中14日で門別がプロ初先発します。

 試合は両先発共に火花を散らすような激烈の投手戦が繰り広げられ、スコアボードにはテンポよく「0」が刻まれていきます。
 そして迎えた6回裏、広島は四球、走塁死含めるヒット、死球で二死一、二塁のチャンスを作ると、この試合でスタメンマスクを被った會澤のタイムリーによって、ついに先制点が入ります。

 しかし、広島先発の九里が直後に1点を失ってしまい、再び1-1の点差無しとなって8回裏を迎えます。それでもここで、CS本拠地開催を確固たるものとすべく、鯉の大砲が目覚めました。
 阪神・鍛冶屋相手に先頭の秋山翔が倒れ、一死走者無しで末包が打席に入ります。すると、外角に逃げるスライダーを引っ張ると、打球は大歓声のレフトスタンドに飛び込む勝ち越しソロに。

 「大事な場面で打てたことは自分の成長だと思う」

スポーツ報知 2023年10月1日 5:00配信の記事より一部抜粋。

 と、値千金の一打を放ち胸を張った末包でした。

 2-1となって迎えた9回表は復活の守護神・栗林が登板。四球を1つ出しながらも無失点に抑え、広島が2位を死守しました。

勝利投手 島内颯太郎(3勝3敗2S)
敗戦投手 加治屋蓮(1勝5敗1S)
セーブ 栗林良吏(3勝7敗18S)
本塁打
広島:末包昇大11号ソロ

広島先発の九里。阪神打線を5回までパーフェクトに抑える驚投を見せたものの、味方の援護無く勝ち負けは付きませんでした。
阪神先発の門別。プロ初先発のマウンドで5回無失点と躍動し、来季への期待が高まるマウンドとなりました。
7回、一時同点に追いつくタイムリーを放つ阪神・ミエセス。
8回、貴く重い勝ち越しソロを放つ広島・末包。

ロッテ対西武戦

ZOZOマリンスタジアム

18:00プレイボール

スコア ロッテ5×-4西武

スタメン
ロッテ       西武
1 右 荻野    1 右 岸潤
2 遊 藤岡    2 遊 源田
3 左 角中    3 三 佐藤龍
4 指 ポランコ  4 指 中村剛
5 一 山口航   5 一 マキノン
6 中 岡     6 左 鈴木将
7 三 ブロッソー 7 三 外崎
8 捕 佐藤都   8 中 西川愛
9 二 茶谷    9 捕 柘植
  投 西野勇     投 平良海

 ロッテは中11日で西野勇、西武は中6日で平良海が先発します。

 ロッテは0-0で迎えた2回表、一死一、二塁から西川愛、岸潤にタイムリーを浴びてしまい2点を先制されますが、直後に岡のタイムリーツーベースで1点を返すと、3回には角中にソロが飛び出すなど、ひとまずスコアは4-4となりました。

 そして両チームともチャンスこそ作れど肝心な一発が出ることなく、試合は長い間を落ちつきを見せます。結果平良海は6回4失点、西野勇は6回2失点でマウンドを降り、ここからはリリーフ勝負が始まります。

 しかし、両チーム共に得点が入ることはなく、試合は同点で延長戦に入ります。

 その瞬間は突然でした。同点で延長戦を迎えた10回裏のロッテは、西武・水上由、佐藤隼相手にヒットと四球で一死一、二塁のチャンスを迎えます。一打出れば同点というシチュエーションのなかで、吉井監督は角中に代打・石川慎をコールします。すると、3球目の緩い変化球を弾き返すと、打球は前進守備のセンターの頭をフラフラっと超えるサヨナラタイムリーツーベースに。

  「『勝った』という気持ちです。角さん(角中)は雲の上の存在。その代打で身が引き締まる思いでした」

日刊スポーツ 2023年9月30日 23:46配信の記事より一部抜粋。

 と振り返った石川慎。CS出場権を、全員で掴みにいきます。

勝利投手 中森俊介(2勝2敗)
敗戦投手 水上由伸(2敗1S)
本塁打
ロッテ:角中勝也9号ツーラン

西武先発の平良海。6回4失点と先発の役割を全うできなかったものの、勝ち負けは付きませんでした。
4回、一時勝ち越しの犠牲フライを打ち上げる西武・西川愛。
10回、サヨナラタイムリーツーベースを放ち吉井監督(画像左)とハイタッチするロッテ・石川慎(画像右)。

オリックス対楽天戦

京セラドーム大阪

18:00プレイボール

スコア オリックス4-5楽天

スタメン
オリックス     楽天
1 左 福田周   1 三 小深田大翔
2 捕 森友    2 一 渡邊佳
3 中 中川圭   3 指 島内宏
4 指 セデーニョ 4 二 浅村
5 三 宗     5 左 岡島
6 遊 紅林    6 中 辰己
7 一 ゴンザレス 7 捕 炭谷
8 二 宜保    8 右 小郷
9 右 野口智   9 遊 村林
  投 田嶋      投 岸孝

 オリックス、楽天共に中6日で田嶋、岸孝が先発します。

 楽天は初回から先頭・小深田大翔のスリーベースでチャンスを作ると、島内宏の犠牲フライによって主導権を握ることに成功。
 さらに3回には島内宏のタイムリー、4回には小深田大翔のタイムリー内野安打などによって3点を追加、0-4とします。
 援護をもらった楽天先発の岸孝は、6回無失点の粘投で降板。

 「あれだけ調子が悪くて、毎回ランナーを背負って。なんとか取られても、最少失点でという気持ちで投げていた」

日刊スポーツ 2023年10月1日 5:00配信の記事より一部抜粋。

 と、価値への気持ちが好投につながりました。

 しかし、無失点で抑えていた楽天投手陣も、7回に軽く決壊。
 楽天の2番手・安樂が登板したものの、一死一、二塁から中川圭に2点タイムリーツーベース、さらに紅林にもタイムリーを浴びてしまいました。

 それでも、今年の楽天は諦めが良くありません。9回表、オリックス・近藤大相手に二死二、三塁のイメージをとった楽天は、このチャンスで浅村に打席が回ります。
 すると、浅村は3球目のボールを弾き返し、見事貴重な追加点となるタイムリーを放ちます。頼れる4番の一撃で、楽天がリードを広げます。
 そして、3-5で迎えた9回は松井裕が登板。1点を失ったものの、もう1点はやらずにゲームセット。楽天が1点差に迫りました。

勝利投手 岸孝之(9勝5敗)
敗戦投手 田嶋大樹(6勝4敗)
セーブ 松井裕樹(2勝3敗38S)
本塁打
オリックス:セデーニョ9号ソロ

オリックス先発の田嶋。楽天相手に無類の強さを発揮していたものの、この試合は6回4失点と打ち込まれました。
楽天先発の岸孝。6回無失点に封じ、9勝目を挙げました。
9回、1点差に迫る反撃のソロを放ったオリックス・セデーニョ。

ソフトバンク対日本ハム戦

福岡PayPayドーム

18:00プレイボール

スコア ソフトバンク3×-2日本ハム

スタメン
ソフトバンク  日本ハム
1 二 三森  1 右 万波
2 三 川瀬  2 指 A.マルティネス
3 指 柳田  3 三 清宮幸
4 左 近藤健 4 一 野村佑
5 一 中村晃 5 中 松本剛
6 遊 今宮  6 左 田宮
7 右 柳町  7 捕 清水優
8 中 上林  8 二 細川凌
9 捕 甲斐  9 遊 奈良間
  投 板東    投 田中瑛

 ソフトバンクは中11日で板東、日本ハムは8月31日ぶり、中29日で田中瑛が先発します。

 ソフトバンクは0-0で迎えた2回表、先発の板東が一死一塁から日本ハム・田宮にタイムリーツーベースを打たれ1点を先制されると、4回にも田宮にタイムリーを許し、2点を失います。
 それでも、5回裏に先頭・柳町がツーベースを放ってチャンスを作ると、9番・甲斐のタイムリーで1点を返します。
 その後は両チームのピッチャーの好投が光り、試合は1-2のまま9回を迎えます。

 1点ビハインドで9回裏を迎えたソフトバンクでしたが、勝ちへの執念が味方をつなぎました。
 この回の先頭は柳田でした。日本ハムの守護神・田中正と対しての2球目。インハイのストレートを弾き返すと、打球はライトスタンドのラッキーゾーンに飛び込むソロとなり、最終回でソフトバンクが同点に追いつきます。

 さらに一死走者無しで中村晃。その、5球目でした。低めギリギリのストレートを捉えた打球は、ソフトバンクファンの大歓声に乗ってライトスタンドに着弾。チームの頼れる主軸2人がホームランを放ち、見事ソフトバンクがサヨナラ勝利しました。
 サヨナラホームランを放った中村晃は、

 「もう、何とか勝ちたいという思いだけで打席に立ちました。本当に最高の結果になってよかった」。

スポーツ報知 2023年10月1日 5:55配信の記事より一部抜粋。

 と、喜びあふれる笑顔で振り返りました。

勝利投手 甲斐野央(3勝1敗2S)
敗戦投手 田中正義(2勝3敗24S)
本塁打
ソフトバンク:柳田悠岐21号ソロ
       中村晃5号ソロ

ソフトバンク先発の板東。6回2失点と好投したものの、勝ち負けは付きませんでした。
日本ハム先発の田中瑛。5回1失点の好投も、勝ち負けは付きませんでした。
2回、先制タイムリーを放つ日本ハム・田宮。
9回、サヨナラホームランを放ったソフトバンク・中村晃(画像左)。

順位表

パリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 オリックス  83-50- 4  優勝
2位 ソフトバンク 69-67- 2 15.5
3位 楽天     68-68- 1 16.5
4位 ロッテ    65-66- 5 17.0
5位 西武     64-75- 1 22.0
6位 日本ハム   59-80- 1 27.0

セリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 阪神     84-52- 5  優勝
2位 広島     74-64- 4 11.0
3位 DeNA   73-64- 3 12.0
4位 巨人     68-70- 2 17.0
5位 中日     56-80- 5 28.0
6位 ヤクルト   56-82- 3 29.0

まとめ

 中日・松山晋選手、おめでとうございます。育成1位ルーキーの松山晋選手ですが、ここまで一気に成長するとは末恐ろしいですね。ですが、オリックス・宇田川選手を見ているようで2年目のジンクスが少し心配です。
 ただ、それを払拭するだけのストレートの威力を、彼は持っています。育成でここまでの馬力を出せる選手を獲れたのは、中日的には大きいですよね。松山晋選手は、どんな青写真を描いていくのでしょうか。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

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