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元カノのSNS


あまり別れた彼女のSNSを見ることはないのだけれど、最近寂しいことが続いたせいか、ふらっと見てみた。

3年ぐらい前に、なんだか疲れてしまって音信不通にしてしまった彼女がいた。

音信不通にしたことなんて一度も無かったのに。

しかしこれにはもう一つ理由、というか自分の中での直感があった。

それは別れる前に、彼女がある男性と会いたいから会ってもいいですか?と聞いてきた。

特に疑いもなく「ああ、いいよ」

とは言ってみたものの、
何処か心がざわついていた。


その時、本能的になんか嫌な感じはした。
あくまでも直感的なものだったのだけれど。

そして、彼女はもう一度その男性と会うと言い出して、変な胸騒ぎはしたのだけれど、なんとなく

「ああ、いいよ」
と言った。

が、その晩はLINEを送っても全く返事もなく、時間だけが過ぎていき、なんだか気持ちが悪い。

俺はほとんど怒ったことは無かったのだけれど、その時はめちゃくちゃ怒ってしまったのを覚えている。
そしてケンカ別れ。なんかあっけなかったな。

で、1ヶ月が経って、彼女はその男性と付き合ってた。


我ながら変なところで勘が鋭い。
というか彼女があからさまだったのかな?



兎に角、やっぱりそうだったか。
としか思わなかった。

確かに彼は俺よりも彼女と歳が近いし、おまけに顔も良い。
前に彼女から、「○○君カッコいい」とか聞かされていた気がする。

だから俺はハメられたのかなぁ?
とか思いつつも、なんだかぽかーんとしてしまった。

彼女は当時二十代後半だったし、彼となら将来が描けるかもしれないとか、なんか老婆心に近い気持ちを持った気がする。

もちろん悔しい気持ちもあったし、雄の生存競争に俺は負けたんだな、とも感じたけど。

何よりも彼女の選択が残念だったのが1番大きかったし、仮に引き止めようと動いても結果は一緒だったんじゃなかろうか?

とすら思う。

相手の男が俺と別れる前に、彼女にどうアプローチしたのかは知らない。


が、上手くやったんだろうなと。


汚ねぇな、とも思ったけど、何だかとっても陳腐な話にしか見えなくて、どうでもよくなった。



それで3年の月日が流れた。

んで、今日ちらっと彼女のSNSを覗いてみたら、
ああ、なんかよー分からんけど幸せそうで何よりだなぁ、と。

SNSの書き込みだから、実際はどうなっているかは知る由もないよ。


ただ、何となく俗っぽく汚く見えてね。
俺が居たい世界線では無かったな。


恋愛で獲った獲られたなんてよくある話。

いちいち気にしていたらボロボロになっちまうから、それはそれで終わった話で良い。


それに業の深い生き方は俺は出来ないし、
したくもない。

ただただ、爽やかに生きていたいだけだよ。


問題は、俺がこれからどうするか。

ただこれだけ。

もう戻れないものにしがみ付くことも無くなったので、案外、現実を突き付けられた方が今の俺には良い薬になったのかもしれない。


女の心変わりを責めたところで
なーんも良いことはない。

改めて勉強させて貰ったかなぁ。

少しの悲しみや寂しさはあるけれど、
これを糧にまた独りで立ち上がる他ない。


男には、独りで戦わないといけない時がある。



俺にとって、その時は今なのかもね。


おしまい。



PS. 女運がありそうで無い男のお話でした。

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