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豪徳寺で猫の神様とふれあう

東京都世田谷区にある曹洞宗、豪徳寺。
世田谷区では地名になるほど豪徳寺の存在は大きなものです。
多くの猫好きの人に愛され、境内には数えきれないほどの招き猫の像が祀られていますが、その像の多さは圧巻!
今回は招き猫の発祥地としても知られる豪徳寺を訪ねました。


仏殿入り口に鎮座する招福猫児(まねきねこ)



はじまりは一匹の猫

江戸時代のある日、鷹狩り帰りにお寺の前を通りかかった彦根藩主の井伊直孝
白猫に手招きされ、お寺に入って和尚と話していると突然の雷雨。
雷雨を避けることができた上、和尚との会話も楽しめた直孝はとても感動したそうです。
寛永10年(1633年)、井伊直孝によってこの小さなお寺は改築され、同時に井伊家の菩提寺としたのでした。

ひとつずつ猫の顔も表情も違うのです。
招き猫もこれだけの数だと圧巻!
どこを見ても猫だらけ!


小判をもたない猫

豪徳寺の招福猫児(まねきねこ)は小判を持たずに右手(右足?)だけ上げています。
これにも理由があり、招福猫児(まねきねこ)は人を招いて「縁」をもたらしてくれますが、「福」までも与えてくれるわけではありません。

人との大切な縁をいかせるかどうかは、その人次第。報恩感謝の気持ちがあれば自然と「福」は、その人の元へ訪れるという教えから小判を持たずにいるのです。
参考=豪徳寺公式ホームページ


猫の名前の代表格、「たま」は豪徳寺が発祥。

鷹狩り帰りの井伊直孝を手招きした白猫こそが「たま」。
豪徳寺に奉納されている膨大な白猫の像は「たま」がモデルですが、今や「たま」は豪徳寺の大スター!
豪徳寺商店街では例年5月に「たまにゃん祭り」が行われており、今年は5月12日に開催されます。


豪徳寺の歴史

文明12年(1480年)、世田谷城主の吉良政忠が叔母、弘徳院のために作った庵が発祥。寛永10年(1633年)、前途の井伊直孝が井伊家の菩提寺として再建しました。
そのため、後の桜田門外の変で暗殺された井伊直弼のお墓も、この豪徳寺にあります。

この豪徳寺の名称は井伊直孝の戒名、「久昌院殿豪徳天英居士」からとって名づけられています。
(参考資料=世田谷デジタルミュージアム)

社 殿
井伊直弼も豪徳寺で眠る


三重塔


法 堂


赤 門


おわりに

昔も今も多くの人々に愛され続けている豪徳寺。
猫がもたらしてくれた効果は絶大で、とても由緒あるお寺であることも分かります。
近年は外国人観光客の観光スポットとしても人気が高く、この日もお寺を見まわす限り、日本人よりも外国人観光客の方が遥かに多い印象でした。
境内を歩いていても愛らしい猫の温もりが感じとれそうな、そんなあたたかい雰囲気の豪徳寺。

もうすぐゴールデンウィークが始まります。
あなたも白猫のたまちゃんの御加護を授りに訪れてみてはいかがでしょうか?
たまちゃんが優しく迎えてくれますよ。


豪徳寺
東京都世田谷区豪徳寺2-24-7

最寄り駅
東急世田谷線宮の下駅下車徒歩約5分。
小田急線豪徳寺駅下車徒歩約15分。

豪徳寺公式ホームページ

世田谷デジタルミュージアム



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