のぶもん@台湾

台湾に住んで5年目。夕日が美しい台北郊外の淡水に住み仕事をするかたわら、ヒマさえあれば…

のぶもん@台湾

台湾に住んで5年目。夕日が美しい台北郊外の淡水に住み仕事をするかたわら、ヒマさえあれば台湾各地を飛び回り、台湾に残る日本の面影や台湾の人々のリアルな暮らしぶりをリサーチしています。特に、日本統治時代の日式建築やレトロカフェ、知られざるローカルグルメを訪ねることに興味があります。

マガジン

  • 台湾カフェストーリー

    台湾各地で増えつつあるカフェ。台湾のカフェ人気はとどまるところを知りません。そんなカフェの中で、個人的に印象に残ったカフェを紹介して、台湾カフェ巡りの参考にしてもらえればと思います。

  • 台湾老建築ものがたり

    台湾に残る老建築。日本統治時代に、建てられたものも少なくなく、観光資源としても注目が集まっています。その一方で、莫大な修復費用・有意義な使い方など、課題も山積しています。そのような台湾の老建築にまつわる話をまとめていこうと思います。

最近の記事

セブ島カフェストーリー1〜セブにもおしゃれカフェの波がやってくる!

1.むかしは、3in1のコーヒーばかりだったが・・・ 3月14日~18日に、5年ぶりにフィリピンのセブ島を旅行してきた。セブはかつて、筆者が2か月間の英語留学を経験した思い出の地。その後、何度か訪れたものの、コロナ期間は訪れる機会もなく、ようやく久しぶりのセブ訪問となった。 語学留学時代に、セブで何軒かのカフェに行ったが、当時はまだコーヒーの淹れ方にもこだわりがなく、WIFI が使えれば助かるなあという程度の存在だった。コーヒーそのものも、3in1(個包装でコーヒーの粉末

    • 台湾カフェストーリー8~静かな港町のレトロカフェを訪れる

      1.台東北部・成功の町に日本時代の木造家屋が復活 1月の花蓮・台東旅行で、立ち寄った台東縣成功鎮。ここには、日本統治時代の木造邸宅と、レトロカフェの2棟が隣り合わせという、老房子好きにはたまらないスポットがある。日本家屋の方は、昨年修復が終わり、一般公開が始まった「菅宮勝太郎故宅」。日本統治時代の職員用木造家屋は、建築スタイルが比較的似通っているのだが、勝太郎の故宅は、随所に個性的なデザインが取り入れられている。というのも、彼が新港(成功の旧名)の支廳長を退任し、異動を命じ

      • 台湾カフェストーリー7~台湾東海岸で出会った手作り炭火焼コーヒー

        1月3日~7日の台湾ぐるっと旅行では、個性的なカフェに何軒も出会うことができた。今回紹介するカフェもその一つだ。 1.海辺の小さな集落にカフェ発見 台東縣の北端・長濱に別れを告げ、再びバスで南下する。旅行2日目は、次の町・成功まで移動すればよいので、時間に余裕がある。ならば、どこかで途中下車して、無名の集落にお邪魔するのも良いかも、と思い。Google mapでたまたま見かけた宜湾という村で降りてみることにした。地図によると、カフェが一軒あるが、食堂はなさそう。。。 バ

        • 台湾カフェストーリー6〜台東・長濱のカフェで感じたこと

          1.静かなブームを呼ぶ台東・長濱の町 2023年4月に刊行された雑誌「BRUTUS」で紹介された、台東県長濱という町がある。この号では、長濱が他の台湾の代表的都市(台北や高雄など)と並んで特集されたのだが、実は私自身、それまであまり注目しておらず、台湾の田舎町の一つに過ぎなかった。だが、最近は都会から移住して民宿や飲食店、バーなどを経営する人が増えているらしい。 2024年1月初旬に長濱を訪れる機会があり、良さげなカフェにもトライしてみた。 2.長濱でひっそり営業してい

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        • 台湾カフェストーリー
          6本
        • 台湾老建築ものがたり
          2本

        記事

          台湾カフェストーリーpart5~士林駅前の小さなカフェ

          ひさしぶりに、台湾のカフェレポートに戻ろう。今回の舞台は、有名な夜市にも近い士林駅前だ。 MRTの駅を降りて、2~3本離れた路地を入ると、うっかり通り過ぎてしまいそうな小さなカフェ「帶著走(Take Away Coffee)」がある。 ちょっと変わった店名だが、中国語を勉強したことがある人なら、「あっ、持ち帰り(帶走)という意味だ」とお気づきになるだろう。そう、だから、英語の”Take Away” も同じ意味なのだ。これでは、持ち帰り専用カフェのように見えてしまうが、少な

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          マレーシアのコメダ?!~甘くて癖になるホワイトコーヒーの2つの本店に行ってみた

          ホワイトコーヒーの本場はイポーだった! 皆さんは、「ホワイトコーヒー」を飲んだことがあるだろうか?シンガポールやマレーシアで、広く飲まれているコーヒーのことだ。ホワイトコーヒーは、コーヒー豆の焙煎時に少量のマーガリンを混ぜるタイプのコーヒーで、飲むときに練乳を入れるのが一般的。これがさらに普及するきっかけになった町はマレーシア・イポーだという。この町は、もっとも有名なホワイトコーヒーの発祥の地である。 ”Old Town White Coffee” の元祖は小さなコピティ

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          カフェストーリー・マレーシア編2~ジョージタウンにも台湾みたいなおしゃれカフェがあった!

          マレーシア・ペナン島のジョージタウン。甘くてどこか優しさも感じるホワイトコーヒーが主流のこの町にも、台湾のような、豆や産地にこだわる、ハンドドリップコーヒーを提供するカフェがあることが分かった。 前回の記事で紹介したレトロホテル「カナーボンハウス」の近くに、こんな古めかしい建物がある。というか、周囲もほとんどがこんな感じの老建築だらけだ。 遠目には分かりにくいが、この建物の中に台湾で増えてきた、豆にこだわったコーヒーショップがあるのだ。それが、「The Nook Book

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          カフェストーリー・マレーシア編〜ごちゃ混ぜだけどなんか心地良い、Kopitiamを楽しむ

          7月の東南アジア旅行は、主に目的地がマレーシア・ペナン島のジョージタウンだった。 トランジットのシンガポールでも、ホーカーの朝ご飯を体験したのだが、マレーシアでは計5泊(ジョージタウンには3泊)するので、何度も朝ご飯やカフェを楽しむことができる。 ジョージタウンに到着した翌朝、ホテルの近くで朝食が食べられる店を物色。すると、なんともレトロな趣の飲食店(?)が見つかった。 "Seng Thor Coffee Shop"は、ジョージタウンの観光地区からすぐの場所にある、比較

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          カフェストーリー・シンガポール編~シンガポールの日常の朝ご飯にふれる

          先月(2023年7月)末に、4年半ぶりに、純粋な旅行としての海外旅行に出かけることができた。航空券の安さなど様々な理由から渡航先はマレーシアに決定した。ただし、行きのフライトはスクートのため、シンガポール乗り継ぎだ。だったら、乗り継ぎ時間を長くして、シンガポールの町の中に行ってみることにしよう。中心部の観光地は一通り訪れたことがあるから、どうせならローカル食堂とかに行ってみたいなあ。というわけで、googlemapとにらめっこしながら決めた降り立った。それが”Bedok”駅で

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          基隆カフェストーリー1~木登商行

          基隆の楽しみといえば夜市と答える人が多いかもしれないが、実は廟口夜市以上に面白いのは個人的にはカフェだと思っている。というのも、基隆の街なかには数え切れないくらいのカフェがあり、しかも他の街に比べて個性が際立つ店が多いのだ。 今回訪れた「木登商行」もそんな個性派カフェの一つである。 木登商行は、台湾でも屈指の人気を誇る夜市「廟口夜市」の近くにある。昭和を彷彿とさせる町並みの中に、ひっそり溶け込むようにお店は存在する。お店は商店が並んでいる通りの2階にある。なので、うっかり

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          変わりゆく華西街観光夜市

          1.ちょっと怪しげな雰囲気がウリの個性派夜市 台湾の夜市の中でも異色の存在と言えるのが華西街観光夜市だろう。 私がまだ日本に住んでいて、地球の歩き方を片手に台湾旅行を始めた頃から、この夜市はいろいろと注意事項が書かれていた。 ①蛇やスッポンを出す店があるが、写真を撮ってはいけない ②怪しい客引きが多いので気をつけろ ③周囲の治安が良くないので、細い路地には入るな 等々 地球の歩き方・台湾でこんな書かれ方をしたスポットは他にないのではないか。 確かに以前は、華西街を訪

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          台湾カフェストーリーpart5〜花蓮でイチオシの「實季」が移転・リニューアルオープン

          1.大好きな花蓮のカフェが閉店?! 2022年11月初旬、僕はFacebookを覗いてびっくりした。何と、僕が愛してやまない花蓮のカフェ「實季 Seedson」が閉店するというのである。 まさか、あの實季が?!いつも繁盛していて、若き老闆も張り切ってお店をやっていたのに。。。(泣) FBページのメッセージを見ると「事情により、今の店舗からは撤退しますが、できるだけ早い時期に花蓮でお店を再開できるように頑張ります」という旨が書かれており、少しだけ安心。だが、カフェ激戦区で

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          日本でもカフェストーリー〜房総の海辺の街で始まる新しいカフェの物語

          2月17日〜24日まで、、日本へ一時帰国していた。少しだけ時間に余裕があったので、房総まで遊びに行ってみた。行き先は房総。 小湊鐵道からいすみ鉄道とローカル線を乗り継ぎ、小さな城下町「大多喜」に初めて1泊した。戦前の建物がそのまま残る旅館に泊まって、「昭和日本」を満喫した旅になった。 大多喜の町からバスで海沿いの町・勝浦に移動する。ここでは、新鮮な刺身を食べようという算段で、首尾よくお目当ての「山五鮮魚店」にて豪華な刺身定食を満喫することができた。 すっかり満足して、駅

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          映画感想:Belfast

          2年8ヶ月ぶりに、日本へ一時帰国した。コロナ規制が徐々に緩和され、仕事に大きな支障がない範囲で帰国できるようになったのは、大変ありがたいことだ。 そんな帰国の途上で、久しぶりに体験したのは、飛行機の機内での映画鑑賞。今回は、LCCを避け、ANA松山ー羽田便で帰国したので、機内エンターテイメントが楽しめたというわけ。 数ある映画からチョイスしたのが、イギリスの名優であり演出家であるケネス・ブラナー監督による「Belfast」である。 本作品は、今年のアカデミー賞で見事、脚

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          台湾カフェストーリーpart4~湖口老街でひっそり営業するレトロカフェ

          台湾には数多くの老街(旧市街の街並みが残っている通り)があります。その中でも、街並みの美しさでは台湾トップクラスの老街が新竹県の湖口老街。このレンガ造りの老街の一角に、渋いカフェ「幸福屋咖啡」があります。 湖口老街は、土日になると多くの観光客が押し寄せます。そのため、土日だけ開店するお店が多いですね。こちらの幸福屋も土日のみの営業です。 こちらのお店はアンティークな小物のショップも兼ねていて、店内の雰囲気はまさにレトロ。 お店を切り盛りするのはお母さんです。お子さんは現

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          台湾カフェストーリーpart3〜僕が花蓮で通い詰める素敵なカフェ

          僕は台湾でこれまで、数えきれないくらいのカフェに行きましたが、本当に何度も通い詰めているカフェは両手で数えられるくらいしかありません。その中で、台北以外のカフェとなると1~2軒しかありません。そのうちの一軒が「實季・食記~Seedson」です。 僕が花蓮にしばしば通うようになった頃、花蓮の街中には雰囲気の良さそうなカフェがたくさんあることに気づき、少しずつ訪れるようになりました。どの店も個性的で、リピートしたくなるところばかりだったのですが、その中でも心に残ったのが實季なん

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