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旅行中の海外からラジオ投稿したら初めて読み上げられて昇天した話

キッカケ

このラジオを聴くようになったキッカケは、絵本作家の井上奈奈さんだった。

井上奈奈さんとは、大阪のスタンダードブックストア(※ただいま閉店&充電中)のイベントで初めてお会いした。物の見方に芯があって、感性が素晴らしいと感じてからずっとファンだ。

あるとき、彼女のSNSを見ていたら「2022年2月20日放送のラジオ番組にゲスト出演します」と投稿されていた。

ラジオ番組とは、毎週日曜日に放送されているパーソナリティ小山薫堂さん・宇賀なつみさんの『SUNDAY'S POST』のことだった。

奈奈さんを応援しているし、どんなお話をされるのかとても楽しみだったので当然のように聴いた。

→放送日の一部内容が丁寧にテキスト保存されています。(ご本人によるお手紙朗読は残念ながら放送のみです。逆にそれがイイのよ♪)


手紙を出したいけれど……

そこからだ。

パーソナリティ二人の息がピッタリで肩の力が抜けた軽妙な掛け合いと、宇賀なつみさんの晴れやかで痛快なトーク。毎回呼ばれる尖ったゲストの面々の凄さ。番組全体に流れる優しい空気感が好きになってそこからずっと聴き続けた。


気づけば1年と7ヶ月が経っていた。

いつか手紙を出してみたい……パーソナリティのおふたりと手紙を通じて交流してみたい……と願い続けていた。でも、何を書けば良いのか分からずに出せず終いでずっと「願う」だけだった。

(ゲストへのお手紙は一度だけ出しました)

時は満ちた

転機は今年の8月。久しぶりの海外旅行で妻とふたりで台湾旅行三泊四日の旅。行く直前になってふと「海外から手紙を出してみたらどうだろう?」と思いついた。

※※※

いつ書こう? と思いながら台湾旅行の最終日になってしまった。

何があるか分からないので、帰国便の3時間前に桃園国際空港に到着。搭乗手続きをしたりお土産物を探している間は、秒針が進むのがやたらと早かった。

冒険


旅行中にコツコツと準備は進めていた。

街で見つけた大型文房具店で封筒と便箋を購入。レジに持って行くと店員さんに何か話しかけられるがサッパリ言葉が分からない。お金だけを無言で出す……なんかごめんなさい。

あとは切手だ。日本語のブログを参考にしながら国際郵便費用を調べる。この金額で大丈夫だろうという金額を特定してGoogle翻訳を使って「xx元の切手をください」の日本語から中国語変換して、窓口でスマホ画面を見せる。何か喋ってるがヤッパリ分からない。お金だけを無言で渡すノーコミュニケーション殺法だ。つれなくてホントごめんなさい。

肝心かなめ手紙の文章は搭乗時刻が迫る中で「30分だけ!」とお願いして妻に待ってもらいながら、空港の待合いスペースでカリカリと書いた。

即興で文章の構成を考えて、伝えたいことを書く。何か特段有益な情報が書かれているわけでもない……不安。

ただ、‪アフターコロナの台湾夜市の人の多さに元気をもらったこと、中国語分からない中で現地調達して国際郵便で送るのが大変だったことを書いただけであった。

放送を聴いていたら……

9月10日の放送を聴いていたら、宇賀なつみさんが「ここからは皆さんからいただいたた手紙を読ませていただきます」と言った後に小山薫堂さんが読み上げる手紙……それは紛れもなく自分の名前と自分が書いた手紙だった。

え、ウソやん!?

ウソではなかった。読み上げながらあいづちを打ってくれたり、「嬉しい!」と言ってくれたり、宇賀なつみさんの台湾エピソードを話してくれている。

や、やった……(感無量)

聴いてて嬉しくて天高く舞い上がった気持ちになった。翼をありがとう☆

良かった……言葉が分からなくても「手紙を出すんだ」と決めて売り場を探し回って、レジに突撃した行動があったからこそだった。


放送はradikoにて期間限定で聴けるので、せっかくなので残しておきます。よろしければ!

→日本郵便 SUNDAY’S POST  2023/9/10(日) 15:00-15:50
※35分37秒あたり(頭出しあり)


【ふりかえれば私がいる】

(←あとがき、とストレートに言わなくて意味不明になって迷子なう)

ラジオ番組はいくつか聴いているけれど、この番組は人生の厚みを増してくれるものだと思っている。

知らない人や知らないお仕事から、その人のことを知り、日本(世界)を知る。そこからまた自分を知ることにつながっていく。

一週間に一度のお楽しみです。

SUNDAY’S POST、略してサンポスは心の底からオススメしたい番組です。

全国38局JFN(JapanFmNetwork:全国FM放送協議会)で放送されているため、radikoで放送日から一週間後までアーカイブが聴けます!

【おまけのケ】

井上奈奈さんがつくった絵本が、第28回日本絵本賞大賞(絵本賞の最高賞)を受賞しました!おめでとうございます!

文章は、2017年植村直樹冒険賞を受賞している北極冒険家の荻田 泰永さんによるものです。

実体験を元にして紡ぎ出されたことばから最小限に削り落とされたことば。凝縮されて結晶のように魅力的な文章になっています。

 絵 井上 奈奈
 文 荻田 泰永
 装幀:阪口 玄信(ondoデザイン室)

装丁が特殊で実際に本屋さんで紙の本を手に取ってみて欲しいです!

よろしければサポートお願いいたします。コーヒーを飲んだりして創作のチカラにさせていただきます☆