PSG（パリサンジェルマン） vs インテルミラノ の日本ツアーの試合が新国立競技場で2023年8月1日に開催されました。私はありがたいことに現地で観戦することができました。ネイマールの不出場問題はさておき（言いたいことはありますが）。私は、サッカーはネットやTVでの映像観戦が多く、スタジアム観戦をあまりしないのですが、スタジアム観戦ってもっとおもしろくなるのでは？と思ってしまいました。
今回は、私が先駆的に取り組んでいる、XR（AR）、web3関連のテクノロジーを用いて、もっとおもしろくする方法を考えてみます。

■スタジアム観戦の課題

映像観戦に慣れていると、スタジアム観戦では少しわかりにくい、物足りないことがあります。これはスタジアムの良さだから！というのは言い訳に過ぎず、テクノロジーで解決できるのならば、解決すべきと考えます。

• 選手が誰だかわからない

• 選手が小さくてプレーや感じがよくわからない

• 視点が一点で変化しない。向こう側の動きが見にくい

• リプレイが無い

• 解説が無い。戦術や凄さがわかりにくい

スタジアムに電光掲示板はあり、横向きの映像は写っていました。私は今回はゴール裏から（チケット代の問題）観戦したのですが、縦方向の距離感が掴みづらかったです。もちろん、サイド方向の広がりや、ゴールに向かう視野のおもしろさはあるのですが、やはり横向き映像が一番バランスよく試合を見られると思いました。何より、カメラがボール位置で動いてくれるので、常にボール付近の動きを見ることができます。
また、掲示板の情報は、フィールドにいる選手の一覧情報のみ。何の工夫もおもしろみもないです。

野球観戦では、ラジオによって解説を一緒に聞くという手法が昔から取られていました（サッカーもあるのかもしれませんが）。私は当日ネット放送で解説を聴こうとしたのですが、時間差が大きく、リアルタイムでの状況を知ることはできませんでした。

■解決案

・ARの活用

ARでリアル会場にスマホ（将来的にはARグラス）越しにみると、情報が見えると良いでしょう。選手の名前か背番号は常に知りたいです。
見たい選手を拡大して見えるとさらにおもしろいです。さらに深堀したければ、その選手の情報を開けると良いです。
ボールの軌道や、選手の軌道も可視化して追えると、戦術が理解しやすくなります。
また、横方向、縦方向、反対サイドの動きといった自分の見たい角度の映像を、空中に複数ディスプレイを出して観戦できると、おもしろいでしょう。リプレイも好きに見えるといいですね。ネイマールをずっと追っているカメラがあってもいいと思います（ベンチ固定でいけるから楽ですね）
インターネット放送でもよいのですが、音声解説は欲しいです。これはスマホでも十分中継可能でしょう。

ゴール時の盛り上がりも、AR演出で効果が上がるかもしれません。インテルのゴール時は青と黒の映像がスタジアムを染めるとかの演出もできるでしょう。

・デジタルサイネージ/デジタルツイン

スタジアムの掲示板が前述のとおり前時代的なため、ARとまでいかなくても、サイネージを改善するだけで効果はあると思います。ゴルフの全英オープンでは、デジタルサイネージで試合状況や、デジタルツイン化されたコース状況も見る事ができます。スタジアム内の掲示板だけでなく、スタジアム外にデジタルサイネージを置いて、試合前からの体験をデザインする事もできるでしょう。

そこに選手のAIを配置して会話する事も夢ではありません。ネイマールに今日のコンディションを事前に聞いておく事もできます。

・NFT

この試合では、この試合の観戦をブロックチェーン上に残せるNFTを発行する事ができました。プラス2万円で。
チケット自体をNFT化して、本人保証や転売をコントロールすることもできます。NFTホルダーには、特別なコンテンツやコミュニティを作り、ファン体験をより良くしてエンゲージメントを高める事もできます。
2万円追加してNFT発行して終わりとは、まったくweb3を理解していないビジネスとしか言いようがありません。NFTコレクターの私ですら、購入しませんよ。

■まとめ

このように、サッカーのスタジアム観戦はまだまだデジタル化が進んでいない状況です。観客をスタジアムに来てもらうには、まだまだ工夫と努力が必要でしょう。
もちろんスタジアム独自の雰囲気を体験できる良さはありますが、これもテクノロジーによって高める事ができます。
Jリーグ関係者の方、PSGジャパンツアーの方、がんばってください。必要ならばご協力しますのでお声がけください。