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スシローさんの裏側で何が起きているか想像してみた

スシローさんは、近所にあることもあって、一番よく行く回転寿司店だ。

いつもお世話になっていて大好きなスシローさんが、先月のおとり広告の件に続き、キャンペーン価格適用日のミスで返金が発生してしまったようだ。

(13日に始まるキャンペーンのポスターをキャンペーン前に店舗に貼り出し、ポスターにはキャンペーン開始日がなかったので、半額と思ってビールを飲んだのに、いつもの額の支払いが発生したとのこと)

(問題になったキャンペーン)

ミスがあっても応援はしたいが、味だけでなく、価格で恩恵を受けていると感じる利用者の一人からすると、ビール半額は、半額と思って飲み散らかした後、半額じゃありません、と言われると在庫切れより、怒りが強いかもしれない。

どうしてこんなことが…

最初に考えたのは、キャンペーンの運営のキーマンが細かい点までコントロールできてなかったんだろうなぁ、ということだ。

「ビール半額」キャンペーンの流れ(想像)

ビール半額の企画を考えた部門が、例えば「店舗運営部」という部門だとしよう。

この時期にビール半額を打ち出せば、客足が伸びるぞーとか、
他のキャンペーンが打ち出しにくい時期に、食材以外のキャンペーンが打ちたい! などの理由があって、「ビール半額」のキャンペーンを決めるとする。

キャンペーンの概要を固め、社内の関係部門に情報を連携するはずだ。キャンペーンポスターの制作を依頼したり、キャンペーンの詳細を内外に発信するはずだ。ポスターを制作して店舗や社外に発信する部門を「マーケティング部」としよう。

「マーケティング部」では、計画通りにポスターを作って、各店舗に届ける。社内では、店舗に貼るポスター何日前までに店舗に送ると決まっているはずだ。

この時に、「マーケティング部」が開始日の記載がないポスターに注意が必要という認識があれば、ポスター貼り出しについて、「何日に貼ってください」と店舗に周知できていたはずだ。ポスターを貼り出していなかった店舗もあるようなので、もし発信して店舗側で聞いてなければ、店舗の責任も少しあると言える。

でも、きっと、店舗への念押しはされていなかったのだろう。

デザインについては詳しくないが、不要な情報は極力省きたかったのかもしれない。キャンペーン当日に貼れば、開始日はなくてもいい情報ではある。しかし、今回のことで事故防止策として、キャンペーンポスターには、開始日を入れると決まっちゃうことだろう。

おとり広告の件

「うに」の品切れが起きた、おとり広告の件も企画からの流れは同じだろう。この企画を「仕入部」が担当したとしよう。

「仕入部」は目玉になる商品を考えて、「うに」にしようと考えた。在庫がなくなる可能性も高いが、そこは商売の常套句「売り切れ御免」でいいだろう。

「仕入部」部門は、「マーケティング部」にポスターの制作とCM制作を依頼する。思った以上に在庫がなかったが、「売り切れ御免」を謳っていたので、問題になるとは思っていなかった。だから「仕入部」は、これ以上、動かなかった。こんなとこだろうか。

どうすべきだったのか?

各部で企画を考えるのは、問題ないだろう。むしろ、商品の魅力を把握している部門が企画を出したほうが、より商品を魅力的に見せることができる。

ただ、「マーケティング部」は、おそらく依頼を受けて、作って、予定通りに情報を発信するだけになっていたのではないだろうか? 企画の実施に問題が見つかれば、そこは、横断的な視点を持つ「マーケティング部」が指摘を入れることができなかったのか。

しかも、発信をする部門なら、店員やお客様からの見え方にも注意を払えるはずだ。企画部門は、商品の魅力を知っていても、企画・企画運営のプロではない。仕入れや店舗運営の部門が出す企画なら、企画、企画運営の能力は求めなくていいだろう。

それに、店舗だって、ミスはするだろう。店長の能力もまちまちだろうし、店舗ごとに客層や店員層(学生が多い、外国人が多い など)も、扱う商品も違うはずだ。マニュアル化、教育を徹底するにも限度がある。

だから、キャンペーンについて言えば、キャンペーンの企画、企画運営の目線で、キャンペーンごとの注意点を店舗に周知したい。それができるのが、今回の想像で言えば、「マーケティング部」ではないだろうか。

ただ、スシローの根幹は仕入力だ! 店舗運営だ! といって、もし、「マーケティング部」が他部に対して、発言権が弱いと同じことが発生してしまう。

企画と企画運営を横断的に見ることができる人がいれば起きなかったと思うが、ここは、前回のおとり広告の時には、問題視されなかったのかもしれない。前回のおとり広告の時から、短い間でキャンペーンの問題が起きたということは、前回は、より限定的な対策に留まったのかもしれない。

例えば、
・在庫が切れたら早めにアナウンスする
・在庫が切れる可能性が高い商品は、キャンペーン対象にしない
など。

実際の対策を見ても、同じ種類のキャンペーンの対策面がより強く見える。

想像上のことだけど

「ビール半額」の問題が起きて、想像の部門の架空の話だが、こんなことを考えた。実際のところは、中にいる人ではないので、全然わからない。

・もしかするとキャンペーン運営のキーマンが別の部門に異動したのかもしれない(こんな時期に異動はしないか)。

・これまでたまたま企画部門がうまく機能していたけど、今回は、慣れない担当者で、問題が表出しただけかもしれない。

・システムや会社の運用周りの手順が変更されたのかもしれない。

キーマンの異動や担当者の失敗の場合は、それぞれの担当者を責めるのは酷だ。たまたま属人的に運用していてうまくいっていただけなら、今後も同じ問題は発生する。今回、二度のキャンペーンの問題発生で、組織の問題であれば、それを把握するにはよかったかもしれない。食中毒など、致命的な犠牲が出るような問題じゃなくてよかったと思う。

とはいえ、どれも想像上の話だ。

一度、嫌悪感をいただいた利用者が戻ってくるのは容易ではないけれど、
問題を解消して、安くておいしいお寿司を提供してください。呆れて怒っている友人もいたけど、私は、また食べに行こうと思います。あと「ビール半額」は嬉しいです。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。