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ある種、ひとつの仕事の選び方🏙

ここ数ヶ月「働く」について、ずっと考えていた。考えていたけれど、ちっとも答えが出てこなかったので、人に聞いたり、本を読んだり、調べたりした。

そんなことをしていると少しずつ自分なりの「働く」に対する答えが見えてきたような気がするので、誰かに話してみたくなった。私の回答が誰かに届いて、なにかの糧になったら嬉しいなと思う。

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昨年の12月中旬、新卒から働いていた会社を退職した。今は週3〜4日程度、業務委託として都内で企画アシスタントをしている。

いわゆる、転職というよりは脱サラに近い経歴へと人生のコマを進めた私だが、元々はこんな形で個人事業主になるつもりなど、まったく想定していなかった。むしろ、転職する気満々だったし、今回の転職を機に地元の近くに住もうと意気込み、都内の賃貸を解約、新しい物件の契約まで完了していたほどだった。

今更なにをという時期に、別の企業に転職するのか、それとももっと違う働き方を試してみるのかと迷うことになったのは、シンプルにチャンスが目の前に転がってきたタイミングがそこだったというだけだ。人生は運とタイミングなんだなとつくづく思う。

ここからは私は二つの仕事を比較し、選択する上で考えたことである。あくまで私個人の考え方になるので、全て参考にできる訳ではないと思うが、誰かのなにかの種になるといいな。

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当時の私には二つの道があった。

一つは得意なことをそのまま活かす道。ありがたいことに前の会社では、それなりに評価されることが多かった。私の特性と仕事内容が上手く噛み合っていたからなのであろう。私としてもそれなりに好きな仕事だったので、同じ業界で同じような業務内容、働き方と給料がアップする会社を次の転職先として考えていた。

二つ目は向いているか分からないが、やってみたかったことにチャレンジできる道。これもまた運のいいことに、偶然Xで興味のある分野でのアシスタントの募集要項が出た。連絡をとってみたところ、業務委託という形になるが働けるチャンスがもらえそうだった。ただし、こちらの道を選ぶ場合、正式な社員になるわけではなかったので、一旦は個人事業主になることが決まっていた。

得意なことかやりたいことか、よく就職活動のトピックとしてあげられるような二択。たくさん議論になるということはそれだけ多くの人が悩むときの分岐点になる事柄なんだろうと思う。

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二つを比較していく前に、まず私は働く=人生に開ける時間の使い方を決めることだと定義した。人生というと壮大すぎると思われるかもしれないが、1日に占める時間の割合を考えると、それなりに腰をすえて考えるべきことだと思えるし、実際にもそう思っている人は多いんじゃないのだろうか。

ただし、だからこそ真摯に考えつつも、今回で決めたことはなるべく重く捉えないようにしたいと思った。大きな選択だからこそ、何か違うなと思ったらすぐにやり直すくらいの気持ちでいるべきだと考えたのだ。

次に、会社で働く=誰かのやりたいを支えることだと考えた。サクちゃんさんの『世界は「夢組」と「叶え組」でできている』というnoteがある。過去に読んでから、ずっと心の大切な部分に残っているとてもすてきなお話なので、ぜひ読んでほしい。

私はここでいう夢組だった。

はじめに言っておきたいが、夢組の全員が企業勤めじゃないほうがいいとは思わない。けれど、会社は誰かのやりたいを叶えるものである以上、自分のやりたいを全てできる訳ではないとしっかり理解することは大切だと思う。私の場合は、やりたいことを形にするためには、ある程度の固まった時間が必要だった。そうなると、会社員という形式は少し時間のやりくりがむずかしそうに思えた。

最後の最後は、もう決めの問題だと思う。こんなことを言うと、ここまでつらつらと書いておいて、なげやりな奴だなと思われるだろうか?

ここであらためて、当時の私の状況を整理しよう。

転職先で会社員になれば、自分の長所を活かした業務内容につけ、給料も待遇も安定していた。けれど、今までやってみたかったことからは少し遠く、別に何かをはじめるにしては、圧倒的に業務での拘束時間も長かった。

反対に個人事業主として業務委託をすると、給料も待遇も会社員には劣る。けれど、やってみたかったことを経験にチャレンジしやすく、場数もそれなりに踏めそうなのが魅力的だった。

どっちの選択にしても、一長一短。さらにいうと、まだ実際に働いている訳でもないので憶測の部分も多い。こんな状況で正確な判断をするだなんて、とうてい無理な話だと思った。

絵に描いた餅、机上の空論、雲をつかむような話。

なので私は、働く=人生に開ける時間の使い方とすれば、この議題はとても大事なこと、だからこそ、決めたことをなるべく重く捉えないようにしたいとあらためて自分に言い聞かせた。

「やってみて、何か違うなと思ったらすぐにやり直してしまっていい。ならば、今の私は失うものが少ない。ならば、多少攻めた道を選んでも大丈夫」そう思い、私は最後の決断をした。

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冒頭に戻る。結論、私は昨年の12月中旬に新卒から働いていた会社を退職し、今は週3〜4日程度、業務委託として都内で企画アシスタントをしている。正直な話、ときどき不安になることもあるが、後悔はない。かねがね満足だ。

自分の働き方を決めたまでの話を文章にすると意外とシンプルな気もする。けれど、同時に奥の深い議題だなとしみじみ思う。そして、たくさん考えて分かったのは「働くこと」を決めるのはとても難しいということだった。

いまだに、何が私にとっての正解なのかは分からない。けれど、分からないからこそこれからも働いてみて、考えて、また働くのだと思う。今日も明日もその次も、きっとそうやって過ごしていくのだと思う。


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