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運命の人とは、眺めのよいカフェに入った時に

眺めがよいカフェに入った時、
窓が見える方の席を自然に女性に案内できるのがよい男だと思ってた。

そういうことができない男性は「気が利かないヤツ」として、ひそかに減点してたし、
こんな男にしか相手にしてもらえない自分って何なんだろうと惨めな気持ちになったものだ。

人から大切にされないと、自分に価値があると思えなかったあの頃。屈折してたな。

でも私にも運命の人が現れた。

眺めのよいカフェに入った時に、
折角のきれいな景色を、彼に見てほしいと思ったのだ。

私が喜ぶよりも、彼に喜んでほしいと思った。
それが結果的に私が喜ぶことだから。

こんな風に思うなんて、生まれてはじめて。

彼は、私の運命の人なのかもしれない。


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