対人関係が苦手な子どもたち! ~コミュニケーション&情動スキルの獲得!~

対人関係、人間関係は社会で成功するための重要なキーワードです。しかし、対人関係が苦手な子どもたちにとっては、その壁を乗り越えるのは簡単ではありません。今回は、教育現場からの事例をもとに、対人関係の重要性と付き合い方の方法について考えたことをシェアーします。

対人関係が苦手な子どもへのアプローチは「やっていくうちに分かる」という方針では、無策であり放置と同じです。当たり前のことですが、私の経験では「教えてもらっていないことは、子どもの時にきちんと教えてあげなければならない」ということです。なぜなら、対人関係の苦手さが放置されれば、2次的な問題を引き起こすことに繋がる可能性が高いからです。

例えば、友人に対して嫌がる不快な言葉を言ってしまう子どもがいたとします。その場合、「この子とこの子は生まれた背景も環境も文化も違うんだ」とまずは考えることです。

お互いを深く理解することも大切ですが、迅速さが大切です。その場を逃すと次がまた起きます。割れ窓理論がありますが、何事も小さいことから対処することが肝要です。

具体的な教え方はさまざまですが、最終的には次の行動に繋がらなければよいので、子ども自身が納得することが大前提になります。長々としゃべるよりは「なぜその行為が悪いのか」について、短くコンパクトに伝えて得心すればいいのです。

1相手の心が傷つくからやめなさい。
    
自分が言われたらどう思うか想像してみなさい。

2いじめは触法行為であり犯罪行為です。だからやめなさい。
    
状況によります。相手の気持ち次第では、いじめや侮辱罪へ繋がる行為で      す。さらに言えば、本能脳にダメージを与える可能性のある重大行為とも      考えられます。

3思ってもいても口に出さないこと。心のなかで言いなさい。

4一番傷つくのは、その言葉を一番近くで聞いている人。あなた自身が一番      傷ついている。自分を大切にしなさい。

5無理に関わらなくてよろしい。割り切って付き合いなさい。

状況が変われば対応も変化させないといけません。将来社会へ出て行くためにも、幅広い人々と関わる経験を今のうちに積んでおくことは非常に重要なことです。対人関係の壁を乗り越えることもできるでしょう。

しかし、人には相性があり、生まれつきの性格性質特性から来るもので変えることはできないものもありますから、見極めることも大切です。

対人関係の改善は社会で成功するために不可欠です。特に、感情のコントロールと情動スキルについては、子どもの頃から教えて訓練すべき課題であると考えています。人関関係づくりが苦手な子もいるので、適切な距離感やアプローチの仕方を学ぶのです。

人生の大切なものは、仕事、家族、お金、教養等様々ですが、悩み事や困り感は人間関係からくることがほとんどです。人との付き合いの経験を子どものうちから学んでおくことは将来に繋がる重要なスキルだと考えています。