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「ペルソナを設定しないと結果的に採用コストが膨れ上がるから気をつけてください編」 N1採用#2 ペルソナ設計

トラックレコード野崎です。
弊社は「企業の面白いを届ける」をビジョンとした採用支援事業「TECH HIRE」を展開しています。NHKさん、クックパッドさん、モノタロウさんなどのエンジニアをはじめとしたハイクラス人材の採用業務を支援しています。

この度、弊社の活動を通して導き出した手法「N1採用」の方法論とツールをまとめたキットを公開することにしました。開発途中・現在進行形で変化をしている段階ではありますが、多くの方に試していただくことで、改善速度を早めることを目的にしています。

↓本キットの利用申し込みはこちら↓


このnoteでは「N1採用」のツールの使い方を全9回予定でご紹介します。
ということで、今回は第2回の「ペルソナ設計」についてご紹介します。

1. 全体像の紹介 → 記事はこちら
2. ペルソナ → 記事はこちら
3. メッセージ設計 → 記事はこちら
4. 行動計画設計 → 記事はこちら
5. 求人票開発 → 記事はこちら
6. スカウトテンプレート開発 → 記事はこちら
7. 候補者ピックアップ → 記事はこちら
8. スカウト送付と活動・評価ログの収集 → 記事はこちら
9. PDCAのマネジメント方法 → 記事はこちら

ペルソナ設計のステップで伝えたいことは3つ

ペルソナ設計のステップで絶対に伝えたいことはこの3点で、これさえインプットいただければ、もう以下のページはスキップでOKです。
空いた時間でおいしいコーヒーでも飲みましょう。

① ペルソナを設定しないと、コストが増える。

ペルソナが重要という話は、このnoteを読んでいる人にとっては耳タコだと思うので、特に触れません。ここで言いたいことはコストが増えますよ、という話。

ペルソナを設定しないと、2つのコストが増えます。1つはスカウト工数の人件費。もうひとつは媒体に払うスカウト送付の利用料金。

ペルソナが設定されてないと、スカウトの訴求軸がぼやけて、全部盛りでコミュニケーションする。相手からすると何がいいのかよくわからない。
結果に返信が来る確率が減る。そうすると、もっとスカウトを送付しようとなることで、送付数が増える。さらに活動期間も長くなり、工数も増える

ペルソナを設定して、採用コストを減らしましょう。


② 1ポジションで1ペルソナなんてあり得ない。

ポジション単位で一つのペルソナしか設定しないなんてあり得ません。
それは「複数設定した方が採用成功リスクが低下する」ためです。

1ポジションで1ペルソナしか設定しないと、対象となる人数が狭くなります。そうすると送付の絶対量が減ります。
また1ペルソナしか設定しないと、訴求軸もそのペルソナだけになります。いわゆるA/Bテスト的なことが実行されてません。
ペルソナ別の返信率、選考転換率、内定率などを複数並行して実行することでもっとも成功確率が高いペルソナが発見でき、そこにフォーカスすることができます。

ペルソナ設定は、広告運用と同じです。


③ ペルソナのリターンがわからないなら「調べる・聞く」を怠けない。

N1採用には、ペルソナ別に現職におけるペインや転職先にリターンを求めるステップがあります。
このペインやリターンが「わからない」ということはよく出会う
と思います。そんな時に、テキトーに設定しないでください。

わからないなら、聞きましょう。
一番簡単な方法は、社内でもっともそのペルソナに近い人にインタビューすることです。
社内に近い人がいない場合は、Linkedinやビザスクなどのサービスを使うのもアリです。もちろん近いペルソナとカジュアル面談が実施できたなら、その人に聞きましょう。1万円〜2万円のフィーでヒアリングすることができると思います。

ペルソナのインサイトの理解に払う1万円を惜しまない。

以上が絶対に伝えたい3点です。
ここからは、N1採用のキットの使い方を紹介します。


N1採用キット「ペルソナ設計」でできること

ではN1採用キットの紹介に移ります。まずできることを3点にサマると

  1. ペルソナ設定をする際の項目単位でマスターデータが定義されており、選択式でペルソナを設定することができます。

  2. ChatGPTのPromptを活用することで、ペルソナを「いい感じの一言」に要約することができます。

  3. ペルソナ別のペインとリターン設定も、マスターデータを活用することで、選択式でペルソナのインサイトを定義することができます。


では利用手順について解説します。

1️⃣ ペルソナ設定シートにペルソナごとのキャリア情報、スキル・経験情報を任意で入力していきます。

マスターデータから選択式で作成できます

このステップで悩む場合には、求める要件情報をもとにChatGPTと壁打ちをしましょう。

これで相談すると
このように戻してくれます。もうちょっと雑に聞いてもいいと思います。


2️⃣ それらの情報をもとに一言解説を作成し、ペルソナ名を作成します。この際にChatGPTを利用すると時間短縮につながり効率的です。最下部にあるPrompt例を参考にしてください。

ペルソナを一言説明をつくっておくと、チーム内での認識合わせに便利です。

💡ヒント💡
このステップの1と2は逆の工程になっても問題ありません。
重要なことは、一つのポジションでタイプの異なるペルソナを設定し、そのペルソナ別にbynameレベルでペルソナのキャリアやペインなどがイメージできるようになっていることです。

そのため手順としてはまず最初に「ペルソナ名と解説」を作った上で「所属企業、年収、年齢、志向性」などを言語化するステップでも問題ありません。


3️⃣ ペルソナ単位で保有している現職ペイン・転職先に求めるリターンを設定します。

ペインとリターンもマスターデータから選択できます

マスターデータの一部をご紹介するとペイン例として以下のようなものがセットされています。

・経営陣がものづくりやエンジニアリングを重視していない
・グローバルなチームで開発する機会がない
・短期スパンで成果が求められ、中長期的な研究開発に取り組めない
・業務が手一杯で、技術的な研鑽の時間が確保できない
・マネジメント業務や他部署との調整業務が増えて、開発に関わることができない

リターンのマスターデータには以下のようなものがセットされています。

・ゼロイチのプロダクト開発に関われる
・社会性・大義性が高い課題に取り組める
・スペシャリストとしてキャリアを追求できる
・開発効率化・生産性向上に投資をする文化がある
・社外活動(登壇・OSS)などに寛容である


4️⃣ 転換程度・ニーズ程度・候補者ボリュームをペルソナごとに相対評価で入力します。相対評価をすることでペルソナ単位で優先度をつけることができます。

「5」〜「1」の5段階評価で、他のペルソナと比べ、より転換しやすい、優先度が高い、ボリュームが多い場合は「5」、反対に転換しにくい、優先度が低い、ボリュームが少ない場合は「1」を選択しましょう

ペルソナ別に転換可能性・ニーズ・ボリュームをセットすることで
特に優先すべきペルソナが可視化されます。

こだわりポイント

この工程終了後に「このペルソナなら獲れそうな感覚が得られている」ことが重要です。

そのためにこだわるべきポイントは、ペルソナ設定した項目が、byname(レジュメ)で人を想像できる状態になっていることです。

そこで設定したペルソナに最も近い人物を媒体で検索し、レジュメ情報を確認しながら「そうそう、こういう人だよね」と確認することで、ペルソナが高い精度で設定できるているとも言えます。


本工程におけるChatGPT活用方法とPrompt例の紹介

1.利用シーン:一言解説の作成

【Prpmpt】
以下の属性を持ったペルソナのこれまでやってきた経験と強み、そして現在転職先に求めていることを
合計150〜200字でまとめてください。

■職種:プロダクトマネージャー
■年齢ゾーン:40-44
■年収:1200万円-1500万円
■現職タイプ:成長スタートアップ
■前職タイプ:ミドルスタートアップ
■前々職タイプ:シリーズA未満スタートアップ
■ドメイン:IT

■現職ペイン
経営陣がものづくりやエンジニアリングを重視していない
チームとしてエンゲージメントなどの組織力の強化が重視されていない
グローバルなチームで開発する機会がない、英語を使う機会がない

■転職先に求めるリターン
ビジネスメンバーの技術理解が高い環境である
優秀な人が多いチームである
外国人と一緒に働ける環境であること

ーーーーーー

【回答例】
このペルソナは、IT領域のスタートアップ企業で多岐にわたる経験を積んだプロダクトマネージャーであり、
現在は成長スタートアップで働いています。しかし、経営陣がものづくりやエンジニアリングを重視せず、
組織力の強化が不十分で、グローバルなチームで働く機会がないため、不満を感じています。
今後の転職先では、ビジネスメンバーが高い技術理解を持ち、優秀な人材が多く、外国人と協働できる
環境が望まれています。また、英語を使用する機会があることも望まれています。これらの条件を満たす
転職先で、さらなる成長を追求したいと考えています。


2.利用シーン:ペルソナ名の作成

★ペルソナ情報より生成

【Prpmpt】
以下の属性を持ったペルソナに10〜20字でペルソナタイトルをつけてください。

■職種:プロダクトマネージャー
■年齢ゾーン:40-44
■年収:1200万円-1500万円
■現職タイプ:成長スタートアップ
■前職タイプ:ミドルスタートアップ
■前々職タイプ:シリーズA未満スタートアップ
■ドメイン:IT


ーーーーーー

【回答例】
ITスタートアップの経験豊富な成長志向プロダクトマネージャー
★一言解説より生成

【Prpmpt】
作成されたペルソナの一言解説をもとに、10〜20字でペルソナタイトルを3パターンつけてください。

<ペルソナ一言解説>
IT領域の成長スタートアップで多岐にわたる経験を持つ40-44歳のプロダクトマネージャーです。
現職では、経営陣がものづくりやエンジニアリングを重視しておらず、チームのエンゲージメントや
グローバルなチームでの機会がないことに不満を抱いています。
転職先では、ビジネスメンバーが高い技術理解を持ち、優秀な人材が多く、外国人と協働できる環境を
求めています。また、英語を使用する機会があることも望んでいます。


ーーーーーー

【回答例】
1.「グローバル志向のプロダクトマネージャー」
2.「ミドルレベルの多彩な経験を持つプロダクトマネージャー」
3.「成長志向のプロダクトマネージャー」


本キットの利用申し込みはこちらから


お知らせ

弊社の現在のビジネスは、Slackアプリ「Colla」と採用支援サービス「TECH HIRE」です。採用支援サービスは、高度デジタル人材(エンジニア等)を採用したい企業を対象として、上流から実行までの採用活動を請け負うサービスとなっています。

自社で採用活動をやり切るのが難しいという方は、ぜひご相談ください。



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また当社で働いてみたいという方も、ぜひご連絡ください。

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