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彗星の如く…☆ブルートレイン、三島由紀夫…


​『新幹線』が日本各地に張り巡らされ
彗星の如く消え去ったブルートレイン…



あさかぜ、富士、さくら、はやぶさ

瀬戸、みずほ、いなば、出雲、紀伊、銀河

あけぼの、ゆうづる、はくつる、鳥海、出羽



かつて東京駅、上野駅の

在来線ホームは

夕方から夜遅くまで夜行

寝台列車、ブルートレインの

出発ラッシュアワーだった。



https://youtu.be/HQuwFs1h_SU
ざっつ 旅行・交通That's travel 様




移動と宿泊を兼ねた『寝台列車』…​

銀河を走る時間旅行のようであったが​

時間をも追い越すような新幹線の普及​

によって淘汰される運命にあった。




​​
ブルートレインの活躍も​

終焉を迎える頃

それが舞台となった​

映画があった…




皇帝のいない八月


https://youtu.be/2SM4Yw2eNpY
ー  皇帝のいない八月  ー  劇場予告様



(参考:wikipedia、以下敬称略)

配給 松竹​

公開 1978年


監督 山本薩夫


キャスト

藤崎顕正:渡瀬恒彦​
(元1等陸尉・クーデター実行部隊長)

藤崎杏子:吉永小百合
(藤崎顕正の妻)

石森宏明:山本圭
(記者・藤崎杏子の元恋人)

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狂ってる!



と、吐き捨てる
ジャーナリストの石森…

クーデターの首謀者、藤崎は
確かに狂っていた。

軍事政権を樹立させるため
​自衛隊を蜂起させ
ブルートレインをジャックする​という
荒唐無稽な計画を実行したのだ。

藤崎の妻杏子は
​石森との間で揺れ動くが…

時代遅れのはかない野望は
政治の陰謀に利用され
不毛な惨劇という結末を招いた…

その消えゆく野望の運命は
舞台となった、いずれ消えゆく
ブルートレインにも重なるようだ…

​https://youtu.be/35HxL_4SMw0
皇帝のいない八月 藤崎一尉の弁論集
golgo0083様




主役である藤崎には、明らかに
三島由紀夫による、自決事件の
イメージが重なる。


前年にあった三島由紀夫と
東大全共闘との討論…


動画を視て、それが何だったのか
が、なんとなく理解できた…


右だろうと、左だろうと…


最初は、政治的な代理闘争だろう
と思い込んでいた。


しかし、そこで語られる内容は
政治的な泥臭い現実ではなく


もっと純粋で、根源的な
人間性の深い哲学だった…


千人が相手と言えど、三島氏は
年齢も二回り上であるし
何枚も上手の余裕を感じる。


むしろ右と左が、同じ土俵で
言葉を闘わせ、胸を貸すことを
楽しんでいるように見える。


「俺はまだ敗退してないぞ」


笑いながら返す三島氏の声は
自決から50年後の今も
聞こえてくるようだ。



私は、右にも左にも関心はないが
日本という国のアイデンティティを
真剣に考えた時代があったことは
尊重したいと思う…