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実務未経験でもデザイナーになれるポートフォリオを作るためにあれこれ考えたよ。という記録。

本記事では、デザイナー就活に必須であるポートフォリオについて、制作に取り組む際に考えたことなどがまとめてあります。

本記事を読む前に

目的

筆者の感情の整理と、これからポートフォリオを作ろうとしている方に、少しでもお手伝いができたらいいなと思い、本記事を作成しました。

注意

をここでひとつ。「こうしたから選考を通過した!」「こう考えたから選考を通過した!」という参考になるような内容はひとつもありません。「こう考えてました」「こう思いました」というような記録だけです。ごめんね。
細かく書いてもそれは一個人の意見でしかなく、その言葉で誰かの人生を狂わせるかもしれないので、そういったものは書きません。自分で考える必要がある箇所、調整が必要な箇所はかなりぼかして書いています。
「ネットに落ちている、知らない人がどういう意図を持って書いたのかわからない記事をあまり鵜呑みにしないでほしい」「あくまでも参考程度にとどめてほしい」「自分で一度考えてほしい」が筆者の正直な気持ちです。
「ポートフォリオのサイズはこうあるべき!」というような記事を求めている方は、ブラウザバックしてくださいね。ごめんね。

筆者について

non-eのんいーと申します。デザイナーを目指している就活生です。まずはグラフィックとwebの二刀流を目指しています。infp。はやくデザイナーになりたい。
大学(4年) → デザイン学校(1年) → 就活中(イマココ)
最近面接を何件か終えて、この記事を執筆中。


それでは、本記事の内容について書いていきます。

筆者のポートフォリオ

私は大きく分けて2回、ポートフォリオを作りました。

ポートフォリオ vol.0

実は情報収集を行う前、何も考えずに紙のポートフォリオもどきを作っていました。今見返すと、全体の統一感はないし、字詰めは雑だし、余計なこと書いてあるしで、「なんだこれは…」と恥ずかしくなります。
ただ、レイアウトのルールの部分は、私自身がよく現れていたので、Vol.1で採用することにしました。

一旦何も考えずに好きなように作ったことは、今となっては良かったと思います。ただ時間が無駄になりかねないので、かる〜く1ページ分とか見開きだけとか少量のページを好きなレイアウトで組んでみる、とかで良かったと思います。

ポートフォリオ vol.1

しっかりとポートフォリオの方向性などを決めた後、vol.0のレイアウトのルールも活かしながら作り直しました。制作期間は、掲載する作品の手直しも含めて印刷という完成まで含めて、約半年。

紙とサイトの両方を制作しました。ポートフォリオ自体のデザインは、紙とサイトで同じレイアウトです。"ポートフォリオ"の紙ver.とサイトver.と表現した方が伝わるかもしれません。

仕様は以下の通り。

紙ver.
 ・
A4サイズ、マシュマロCoC
 全35ページ
 4穴(パンチで開けました)

サイトver.
 ・html, css, js, php (1からコーディング)
 ・レスポンシブ対応
 ・レンタルサーバーを使用

流れ

全体の流れとして、

  1. 情報収集

  2. ポートフォリオの制作

の順で動いていました。この順で詳しく書いていこうと思います。

余談

ポートフォリオ+就活用のノートを作っていました。そのノートに情報収集で得られた情報であったり、作品についてとか、スケジュールとか、なんでもメモをしてました。
また、ポートフォリオについてここはどう感じたからこう変えたいなとか、自分の感情や考えたことを言葉にして残していました。

ポートフォリオや就活のことって考えるだけで鬱になることがあるので、好きなデザインのノートとか、自分でシールやイラストでデコレーションするとかしてテンションぶち上げられるようにした方がいいと思います。

情報収集

ポートフォリオとは何たるか?という基礎的な部分を築きあげるために必要な工程です。

私がデザインを勉強していたのは1年だけだったので、圧倒的に美術・芸術大学の学生さんよりもパワーは弱いだろうなあと考えていました。なので、そんなエリートさん達にも勝てるようなポートフォリオを作らねば…と思い、まずは必要な情報を得ることから始めました。どんな場面でも基礎固め、準備は重要ですね。甘く見てはなりません。

ちなみに、学校でポートフォリオについての講義があったので右も左もわからなかったっていう訳ではないです。ただ、知識としてはあるけど、自分の中にちゃんと落とし込めてないような感じではありました。

調べたこと・わかったこと

  • ポートフォリオは「誰に」「どんな場面で」「どのような形で」「何を伝える」ものなのか?を考えて作るということ (一番大事だと思う)

  • スケジュールの立て方

  • 載せるコンテンツ・内容 (作品以外のプロフィールや目次なども含める)

  • 紙、印刷、製本の方法

  • レンタルサーバーの種類、契約期間

  • 載せる作品の選び方・作品の順番の決め方

  • 作品の魅せ方

参考にしたもの

  • はたらくvivivit
    クリエイターを目指す学生さん向けのサイトです。
    ポートフォリオの記事を片っ端から読んでいきました。さらに、デザイナー職向けの就活方法、モチベーションの上げ方、面接対策など、知っておくべき情報が掲載されています。私はこのサイトに何度も救われました。

  • note
    検索機能を使って情報収集していました。個人の投稿が9割なので、よりリアルな声(感情的な部分)が聞けるなと感じました。あとデザイン会社の方の記事もあるのでたくさん記事を読みました。

  • デザイナーを目指す方、デザイン会社の方の記事
    やったことの記録や、ポートフォリオ制作の極意(?)など読み漁りました。

学校のカリキュラムで就活講座、ポートフォリオ制作の講義があったので、そこで聞いたりいただいた資料を中心に参考にしていました。ただ、資料の内容は細かく書くとまずいので省略します。

思ったこと・考えたこと

  • 自分の考えをまとめることが大切だと思いました。
    ポートフォリオとは何か?を徹底的に自分の中でまとめる工程は大切だなあと思いました。まとめると自然とポートフォリオの方向性やデザインが決まってきます。なので、「すぐに制作を…」と焦るより、一旦止まって考えを書き出してまとめておいた方がスムーズに進むなと実感しました。

  • なりたいデザイナーとは?と改めて考える時間が増えました。
    ポートフォリオを作る前から、自身の考え方、やりたいこと、なりたいデザイナー像が明確になりました。実際、就活へと繋がるので、自分のなりたいデザイナー像について早い段階から考えをまとめておくことは、決して損ではないなと思いました。むしろメリットしかない。

  • ポートフォリオに対する意識が変わりました。
    情報収集をする前は「まあ作品集をなんとなく作ればいいか」と考えていましたが、調べていくうちに「命をかける」という強い意志というか覚悟が決まりました。覚悟はいいか?オレはできてる。
    モチベーションが爆上がりしたので、いろんなことを調べるといいと思います。

  • 頼れる人がいるのであれば、頼ろうと思いました。
    学校の就職担当の方にもっと早い段階で聞けばよかったなと思いました。私は大体完成させてから聞いたので、ちょっと遅かった。「恥ずかしいな」なんて思わずに聞いた方がいいですね。私は「恥ずかしい」というより「こんなポンコツもデザイナーになれるんですかね…どうしたらいいでしょう…」という気持ちで質問してました。

  • サイトによって書いてあることが真逆ということがありました。
    どの意見を信じる、採用するのかは自分で決める必要があります。「どういう会社に行きたいのか」「どう自分を表現するのか」「ポートフォリオのデザインテイスト」などをある程度固めてから判断した方が良いと思います。

  • メモしておくことの大切さを知りました。
    制作しながら記事を読み返すことが多かったので、keepにリンクとメモを保存しておいて本当によかった…と思いました。keepだとリンクを載せると、自動で「リンクに移動」というコマンドが表示されます。すごく便利、今後も使っていきたい。
    それとノートに必要な情報とその時考えたことや思ったこともまとめていました、本当に大切だった。

制作

実際に作る工程に入ります。

スケジュールを組んでいましたが、全くスケジュール通りに進みませんでした。お仕事なら非常にまずいのですが、ポートフォリオに関しては今後の長い人生が掛かっているので納得するまで続けました。仕方がないです。

やったこと

デザイナー志望であれば各自やり方があると思うので、この辺は適当に流し見してもらってOKです。制作の流れは以下の通り。

  1. 作品の選別・順序の決定

  2. 選別した作品の手直し

  3. ラフ

  4. レイアウト

また、紙ver.の方から制作に取り掛かりました。実際、その方がサイトver.も作りやすいと思います。私は、紙ver.のルールがある程度決まった段階で、サイトver.のワイヤーフレームを作り始めました。サイトの方が制作時間は短かった気がします。

参考にしたもの

  • 雑誌・写真集
    「好きなレイアウトだな〜」、「こういうの作りたいなあ」と思うレイアウトの雑誌・写真集を片っ端から読んでいきました。「なんとなく好き」でもざっと読んでいました。古本だと安くてスクラップするのに抵抗がないので(私は)、もし紙ベースで欲しい方はそちらを。
    ちなみにkindle unlimited だと結構な数のタイトル、読み放題です。普段から雑誌を読む人間なので、読み漁りました。スクショもできる。

  • デザインレイアウト本
    好みがあると思います。自分に合う本はあると思うので、それを戦友としてください。私は2冊を友としました。たくさんありすぎると迷いそうだから、内容が被っていないものを選びました。

  • デザイナーさんのポートフォリオ・デザイン事務所の制作物集
    プロによる「作品の見せ方」「写真の撮り方」を中心に参考にさせていただきました。また、会社の価値観、方向性なども確認してから作品を見るようにしていました。

  • muuuuu.org
    縦長のwebデザインサイト集です。こちらはwebサイトではありますが、レイアウトをとにかくたくさん見たい!という時に見ていました。あと制作中疲れていた時も。カテゴリもたくさん分けられていますし、インプットする際に非常に便利なサイトです。

思ったこと・考えたこと

  • 下調べ、準備の大切さをあらためて実感しました。
    情報収集してから、考え方や方向性などをしっかりかためてから制作に取り組んでいたので、その点はよかったと思います。迷った時はノートを読み返していました。軌道修正もできたし。何事も準備は必要ですね。

  • 途中で挫けそうになりました。
    というのも一人で作業していたので。よく完成させたな…と今でも思います。早く作って就職したい!毎日進めるんだ!と覚悟を決めていても意外と進みません、難しいです。なので、定期的に誰かと会う、会話するという予定を入れた方が精神衛生上良いです。また、就職担当の方と毎月面談をしていたので、そこで喝を入れていただいていました。それでなんとか続けていたような気がする。自分で自分のお尻を叩くのが難しい時は、誰かに頼っても良いと思います。

  • 自信を持つことも大事だなと思いました。
    自信がなさすぎて「こんなのがデザイナーになれるのか…?」とずっと考えていました。実際就職担当の方にも聞きました。(困ってた)でもマイナス方向に考えるのは良くなかったです。不の感情は不しか産まない…
    なので、「ポートフォリオを作れる段階にいるということは、デザイナーになれる可能性は0ではないよな〜。」「ポートフォリオ作らずに企業へ応募する方もいる中で(就職担当の方に聞いた…びっくり)、その方よりは一つ先を歩いているしな〜。」と言った感じで自分なりにポジディブに考えていました。「自分は100持ってる!」という考え方はできなかったので、「まあ1くらいはあるしな…」という考え方でなんとか続けていました。

  • ポートフォリオのレイアウト本は参考にしませんでした。
    ポートフォリオの作品集なるレイアウト本もありますが、クオリティが高すぎて自分はこんな大作作れない…と挫けてしまうので、私はちらっと見てやめました。「こんなのがあるのかあ」という気持ちで、作品として楽しむことは良しとしても、ポートフォリオのレイアウトとして参考にするにはちょっと…

  • 学校の先輩のポートフォリオも参考にしませんでした。
    というのも、ポートフォリオを見た際、どんな会社へ行きたくて、どんなデザイナーになりたくて作ったのかが不明だったため。もし先輩や誰かのポートフォリオを見る機会があったら、どういう会社でどんなことをしている・目指しているのか聞いた方が良いと思いました。

ちなみに

タイトルの「書類選考を通過できるようなポートフォリオ」ですが、9/9の時点で通過率は50%です。
応募している数が少ないのですが、まあまあいい線いっているのでは…?と思います。やっと自信がついてきた…かもしれない。

追記(9/14)
面接1社通過しました!

おわりに

長い文章をお読みいただき、本当にありがとうございました。

一度感情の整理ができたおかげで、筆者は今、なんだかほっとしています。

ポートフォリオの制作は、本当に人それぞれで、正解なんてないなと思いました。誰かに相談したとしても結局最後に決めるのは、制作をする自分自身しかいないですし。話をたくさん読んで聞いて、たくさん考えました。

「ポートフォリオ、悩んだし迷ったけど、楽しかった!」って胸を貼って言えるように、いつかなれたらいいなと思います。

私はまだデザイナーの卵で、この記事が「実務未経験のデザイナー(卵)がデザイナーになれるポートフォリオを作るためにあれこれ考えたよ。という記録」というタイトルに変更できるよう、まだまだ頑張りたいと思います。

そしてこの記事が、これからポートフォリオを作ろうとしている方の助けに少しでもなれたらいいなと思っています。

non-e


9/21

この記事をアップしてから10日、無事内定をいただきました。(つい昨日)
デザイナーとしての人生が無事にスタートするようです。嬉しい気持ちよりも不安の気持ちが大きいのですが、なんとか足掻いて頑張ってみます。
記事も引き続き書いていきますので、よろしくお願いします。

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