映画「蜜蜂と遠雷」から学んだこと

先日、映画『蜜蜂と遠雷』を観に行ってきた。

自分は原作を先に読んでいたので、あの長い長いストーリーをよく2時間に収めたなぁと思う。ピアノの演奏シーンにどうしても時間をとられるので、人物背景はかなりカットされていたし、出てこないキャラ(浜崎奏)もいたけど、これはこれでありかなと。原作ではあっさり終わった本選がメインなので、「映画は別物」として楽しむことをオススメします。

今回、登場した4人のコンテスタントが使用したピアノは、以下の通り。

・栄伝亜夜(松岡茉優)=KAWAI
・高島明石(松坂桃李)、風間塵(鈴鹿央士)=YAMAHA
・マサル・カルロス・レヴィ・アナトール(森崎ウィン)=STEINWAY

このうち、ヤマハと河合楽器が映画の「製作委員会」に参画している。それを頭に入れて見たので、演奏中に「YAMAHA」「KAWAI」というピアノのロゴがちょくちょく映っていることに気がついた。これも一種のスポンサーへの”忖度”なのだろうか。

ちょっと話が脱線するけど、日本テレビの『アナザースカイ』という番組が大好きで、毎週欠かさず見ている。最近、個人的に気になっているのが、「おもう」というテロップの漢字が、「思う」ではなく「想う」になっていることだ。毎回こうなっていて、すごく違和感があるのだけど、もしかして「番組のスポンサーがJTだからかな?」と想う(←なんかへんでしょう)。

JTのキャッチコピーは「ひとのときを、想う。」。この「想う」を使っているのではないかと想う(←やっぱりへんだ)のだが、どうだろう。

現在、日本ではラグビーW杯が開催されているが、ベスト8進出を決めたスコットランド戦が行われた場所が「横浜国際総合競技場」になっていた。でもここは「日産スタジアム」のはずでは・・・?ゴーンさんの逮捕や幹部の不祥事があったので、ネーミングライツを解除したのかと思ったけど、契約期間は「2021年2月28日まで」となっている。

なんでも、W杯や五輪など世界大会の開催中は、大会公式スポンサーに配慮して、企業名を使ってはいけない決まりになっているとのこと。日産スタジアムは来年、東京五輪のサッカー会場にも選ばれているけれど、そのときも「横浜国際総合競技場」という表記になるそうだ。

今のご時世は、映画を製作するのも、TV番組を作るのも、スポーツの大会を開催するのも、すべて「スポンサーありき」。そう実感する今日このごろである。

<P.S>
これから『蜜蜂と遠雷』を映画館に観に行こうと思っている方へ。ポップコーンは絶対に買わない方がいいです。ピアノコンサートを聴きに行くような臨場感があるので、ガリガリ音を立てて食べていると、周囲から冷たい視線を浴びることになります。気をつけて!

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