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新治療に挑戦しようと思った理由

生まれて初めて効力がある“かもしれない”治療法ができました。

生きているうちになにかできたらいいなとは思っていたし、望みがありそうな技術の話も近年耳にするようにはなってきています。ただ、まさか本当に実現するとは思っていなくて、薬剤承認のニュースはかなり驚きました。驚いたし、なんだか地に足がつかないようなふわふわした気持ちになりました。


ただ第一報の時点では、副作用のリスク(アナフィラキシーなど)と効果が本当に見合うのか、QOLは今より向上するのかなど不安な気持ちのほうが多くありました。
というのも、治験をやっていた時に主治医から聞いたのが、自分が単身世帯という理由で対象から外れていということ。副作用が大きく出る人もいるから単身で治験をやるのはリスクがあるという判断だったと聞きました。
承認後に主治医から詳細を聞くと、副作用の程度と期間は人によってまちまちでやってみないとわからないことがわかりました。


それと同時にもちろん期待する気持ちもあって、周りと同じものが食べられるかもしれない。多く食べたり具合が悪くなったりしても処理できる量が増えて脳が守られるかもしれない。

この病気は食べられないことで対人コミュニケーションに影響があると感じていて、特に大人になって、ご飯に行く≒コミュニケーション、同じ釜の飯を食うじゃないですけど、それができないことで疎外感があったり、気を遣ったり遣わせたりすることが多いです。
食べられないことで受ける不自由さは意外と大きいものがあります。

わたしはPKUの中でも制限が厳しく重い方なので、少しの食べすぎ、食べなすぎ、体調不良がすぐに日々の数値に影響します。一時的なものであればその場での自覚症状はほぼありませんが、自分の脳を見ると白くモヤのかかった部分があります。
今後どうなっていくのかはわからないしもちろん悪くならないようにミルクも食事制限も頑張っていますが、これまでもひどくコントロールが悪かったわけではないので気がかりです。

あとは、ミルクも減ったらいいなぁとか食べられるようになったら体力がつかないかなぁという期待も…。


そんな感じでこの治療の

メリット:食べられるようになるかもしれない
     脳の進行を緩やかにできるかもしれない
     ミルクが減るかもしれない

デメリット:副作用に耐えなければならない(期間と程                             度はやってみないとわからない)

というようにわたしの中で整理しました。


若干、メリットが勝るかな…?でも怖いな…と思っていた時にパートナーをはじめ周りの人たちが背中を押してくれる人が多く、決心がついて挑戦してみることにしました。


開始まで1週間を切りました!
頑張るぞー!おー!




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