すんとした

見えていた景色は遠くなってゆく
やがて何も見えなくなっても

揺らいで揺らいですり抜けて
少しずつ少しずつ
やがては全てほどけていって

それでも確かに
其処にある此処にある


嗚咽するよな
ぐしゃぐしゃな日々を

それでも変わらず
素知らぬ顔して

バッテリーもすぐなくなる
iPhoneをいまだに変えれない

そんな日々で
今日もなんとなく息をして



なあ、それでもさ
あの時分け合った歌はまだ

こんな面倒な通知にまみれた
日々の隙間で

たまにふと思い出したりするんだよ
そんな心模様を知ってか知らずか

外の空気は冷たくスンとしていて

シャロンが聞きたくなる様な
今にも落ちてきそうな曇り空

なあ、それでもさ
揺らいで解けてしまった景色の中で

暇つぶしの気まぐれで
公園でブランコ乗ってみた

あの時感じた、風の様な日々にはもう
戻れないのは分かっちゃいるけど

そんな心を見透かす様に

外の空気は冷たくスンとしていて

シャロンが聞きたくなる様な
今にも落ちてきそうな曇り空



なら、それでもさ
見えていた景色は遠くなって

やがて
何も見えなくなっても

其処にある
此処にあるなら

外の空気は冷たくスンとしていて

シャロンが聞きたくなる様な
今にも落ちてきそうな曇り空

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自由律俳句

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