プロフィール写真。

海外の映画やドラマを見ていると、家族写真や自画像などを額装して、壁や暖炉の上などに飾っているのをよく見かける。 あれは特別な演出でもなんでもなくて、実際に写真を飾る習慣があるのだろうと思う。
日本ではあまり見かけないし、自撮りする習慣は定着しても、それを額装するほどまでではないのかもしれない。 もちろん私の家にも、仏壇に犬の写真を飾りはしていても、額装した家族写真などはない。 もっと言えば、飾ろうと考えたことすらない。

4月に、ヨーロッパに行った折、 ル・コルビジェが設計した「ロンシャンの礼拝堂」に行った。 もうこれが、行くのが本当に大変な場所で、また大学の後輩と二人で行ったのだけど、ネタ満載!と言えるほど、いろんなことが起きた。 そのことだけでも、いろいろ書けそうなくらい。
それはまたの機会にするとして、ロンシャンの礼拝堂は、本当に写真で見たまんまだった。 もちろん、そこまで予備知識があったわけではないので、主要なカットを数枚見ていただけで、それ以外は発見と感動の連続だったのだけど、でも、見たことのある写真は実際に現地で見ても同じだった。

そして、自分が撮影した写真も、雑誌の写真と何ら変わらないくらい(撮影のレベルは当然違うにしても)、それくらい 建物として完璧だった。

なので、しばらく礼拝堂を撮影していると、完璧すぎて、妙につまらない気がしてきて、ここに何か建物以外のものがないと!と思うようになった。 それで、後輩に撮影してもらった。 今、noteのプロフィール写真にしているのがそれ、である。 これでも、合成じゃないかって知人に言われた。
わかる。 本当にわかる。 

こんなものがフランスの田舎の丘の上にポツンと建ってるのだから、そもそもリアリティが感じられないのだ。 なにか、リアリティがほしい、それで、自分を入れてみた。 単なる観光写真でもあるのだが、そうとばかりも言えない裏の想いもあった。 そして、普段なら そのまま、プロフィール写真に設定して終わり、なところであるが、今回はプリントアウトして、額装して、うちのスタジオに飾ってある。 いざ飾ってみると、もっと前からやってみてもよかったかも、と思えるくらい、違和感なく、いい感じだ。
行った証として、額装して飾るのもいいもんだな、と改めて思った。


そして、調子に乗ってきて、スカルパの、ベネツィア建築大学のゲートの前で撮影してもらったのも、額装。 これも、飾ろう。 

それにしても、あのV字が片持ち、というのは未だに信じられない。


#スカルパ #コルビジェ #建築 #ポートレート

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