小説 新大阪へ続く道 2
明日は弁理士試験の論文試験の日。
受験地は東京。今は大阪。
新幹線がなくなった時間。
僕は新大阪駅に続く道を全力で走っている。
30歳、独身。窓際族。
25歳から、いや入社した22歳からずっとリストラ候補生。
いっそのことクビにしてくれと思っていた。
この会社には新卒で開発職てして入った。
開発と言っても2年くらいの話。
後輩が失敗したプロジェクトをやっていたことにされた。
若手にチャンスをという一大プロジェクト。
失敗したら責任問題だそうだ。
後輩は偏差値の高い大学を出てい