父親の自己開示

息子が高校に合格した後すぐに、母校に行って成績証明書を取得してきた。30年も前の証明書。まあ普通に「普通」の無難な成績だった。偏差値51みたいな。賢くはないが、バカだとも認めたくはない、そんな普通すぎる成績。

数学は模試で0点を二度経験する潔さで、満場一致で私立文系クラスに組み込まれたが、そんなの差し引きしても普通すぎた。しかし0点って、なかなか凄いね。

何のために成績証明書なんか取得したかと言えば、父親として息子への自己開示。偉そうに話してしまうのが父親お役目とはいえ、申し訳なくなったりもする。息子も嫌だろうと。が、こんな普通すぎる成績だし、威厳もないし。威厳もへったくれもなかろうと。

「俺は昔…」と言いたくない。いや、言ってるんだが、客観的データは伝えておきたい。そのうち父親の武勇伝を無理に聞かされたら、思い出して欲しい、この成績証明書を。きっと盛ってる。または補正がしっかりかかってる。

息子は思うだろう。「この程度で今こんな感じならば、もう少しやればもうちょい良くなるんじゃなかろうか」と。与えたいのは希望、的なもの。

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