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やっと見つけたサーバーのバイト、約2ヶ月で辞めることにした。

こんにちは、Nonです。バンクーバーで留学生活していますが、カナダのアルバイト探し、特に夏以降は求人が少なく本当に大変でした。
いかに大変だったかは、以下の記事を見てみてください笑

簡単に説明すると、最初のアルバイト先が決まるまでに約1ヶ月かかりました。その間、お店に直接配ったレジュメ(履歴書)はトータル70枚以上、Indeedでの応募件数は60件を超えました。

そんな中で採用していただいたアルバイト。しかも憧れの英語環境。そして憧れのサーバー(ホール)ポジション。
何があっても絶対辞めない。何が何でもしがみついてやる!と心に決めていました。

しかし、約2ヶ月で辞めることに決めました。
今回は辞めるに至った理由と、辞めようと決断するまでの思考過程を記録に残しておこうと思います。


一番最初のラーメン屋バイトがひどすぎた。

現在私はSushi Restaurant(すし屋さんと呼びたくないのです笑)、いわゆるジャパレスで働いています。オーナーは韓国人。そのためキッチンや社員はほとんどが韓国人です。しかしサーバーの中には韓国人のみならずベトナム人留学生や日本人も数人いて、完全に英語環境です。

そして、このSushi Restaurant に採用される前に、実はラーメン屋さんにも採用をいただいて、一度働いたことがありました。(でも一日で辞めました←
今回Sushi Restaurant を辞めるかどうか悩む大きな原因となったラーメン屋さんでの体験を軽く説明させてください。


そのラーメン屋さんの面接に行ったとき、マネージャー(日本で言う店長)の目を見た瞬間、「あぁ、この人飲食店で心すっかり汚れちゃったんだろうなぁ…」と思いました。表現しづらいのですが、飲食店でアルバイト経験がある人はおわかりいただけるかもしれません。接客業で、いろいろなお客様に対応したり、いろいろと板挟みがあったりするのでしょうか、とにかく、目の奥がよどんでいて、どす黒さを感じました。

面接後、三日後くらいに結果を連絡するねと言われたのですが、翌日、「今日の夜、入れる?」とメッセージが来ました。私はこれは地雷の匂いしかしない…と思ったのですが、お金が欲しかったし、アルバイト経験がほしかったのでいくことにしました。後からわかったことですが、その日、実は病欠がいて一人足りなかったようで、そこで私が穴埋めとして呼ばれたようです。当然、平日の夜とはいえアルバイト初日の私。何もわかりません。最初、口ではいろいろ教えるからねとマネージャーには言われましたが、お店が忙しくなると教える暇などありませんでした。オーダーを取るマネージャーの後を三回ほどついて行ったら、「もう3回見てたからできるよね?同じようにやって!」と言われてオーダーを取りに行かせられました。単品ならまだしも、そのお店独自のセットなどは、機械も使い慣れていないし、どこから何を選べばいいのか私もお客様もわかりません。しかし、サーバーの人手は足りず、私も新人としてではなく、普通に「サーバー」として立ち回らないとお店が回らない常態になりました。当然たくさんミスをしましたが、そのたびにものすごい剣幕で怒られました。

私としては、最初は「日本じゃないし、これくらい研修がカジュアルでも仕方が無いのか、カナダだし」などと一人で勝手に納得していましたが、さすがにマネージャーの人の豹変ぶり、そして度を超えた怒りにはモヤモヤするところがありました。

閉店後、冷静を取り戻したマネージャーに「今日はゆっくり教えるつもりだったんだけど、教えられなくてごめんね。でも今日オーダーもとれてたし、大丈夫そうだよね!次回はじゃあカクテル一緒につくろうか!次回までにこのカクテルのレシピ全部覚えてきて!(約10種類。しかもお店独自のものばかりで定番のカクテルは一つも無い)」と言われました。家に帰ってきても、恐怖で手が震えていました。

翌日学校に行き、友達に話したところ「それはいくら何でもおかしいよ」といってもらい、その日中に友達に見守ってもらいながら辞めますと伝えました。

そして見つけた今のバイト先

次こそはいいところが見つかりますようにと願って探したアルバイト。無事に現在働くジャパレスでの採用が決まりました。
実は一つ目のラーメン屋さん、マネージャーは韓国人だったのですが、日本に数年住んでいたと言うことで、面接は英語でしたが勤務中は日本語でやりとりをしていました。そのため、新しいバイト先は完全英語環境になったことがとてもうれしかったです。

そして勤務初日。マネージャーに英語でいろいろ教えてもらうのですが、それはもう本当に丁寧な研修でした。日本で3軒ほど飲食店のアルバイトをしていましたが、その中でも一番丁寧でした。説明の後、じゃあ実際にやってみようとなるわけですが、私の一挙手一投足全部見てくれているんじゃないかというくらい本当に見てくれているのです。ずっと私についていてくれるのです。これにはだいぶ感動しましたし、安心感が凄かったです。
また、最初のラーメン屋さんがいかに研修じゃなかったかがよくわかりました笑

非常に丁寧に教えてくれるマネージャー。しかし…

さて、ここまではだいぶ順調だったわけですが、一つ、大きな問題がありました。
それは、「メニューが覚えられない、答えられない」ということです。


韓国人オーナーのお店にはよくあることらしいのですが、彼らはとにかく厳しいのです。そもそも私がジャパレスに応募した理由は、元々大学時代に和食系の居酒屋でバイトしていたことがあり、日本食だからメニューを覚えるという労力は他のレストランに比べたら少ないだろうし、商品のことを聞かれてもすぐ答えられるだろうと思ったからでした。しかし、現実は全く異なりました。

そもそも、海外で言われる「Sushi」とは、「握り寿司」を指しません。


Sushi=Roll(巻き寿司)なのです。

元バイト先の”Roll"

カリフォルニアロールとか、スパイシーマヨとか、天かすとかポテトフレークがかかってるとってもファンシーなもので、私の感覚ではとてもSushiとは呼びたくないものばかりです笑
しかも、似たようなRollが約100種類あり、見た目と中身を全部覚えなければなりませんでした。メニューを覚えたか、テストまでありました。テストに受かったとしても、寿司シェフが作ったSushiを見て、瞬時に「○○Rollは何卓ですか?」と聞かなければならないのですが、間違えたら大きなため息をつかれたり、「違う!」しか言われず教えてもらえなかったりと、最初から完璧を求められ、さらに失敗が許されないというかなりプレッシャーがかかる環境でした。そのため、せっかく覚えてきてもシェフの前では名前が出てこなかったり、ミスしてしまったりして落ち込むことばかりでした。


ある日、店締めの後、マネージャーに呼び出され、「もう働いて1ヶ月経つよね?いろいろ教えてきたけど、まだ覚えられないの?これ以上進歩が見られなかったら…言ってる意味わかるよね?」と言われました。マネージャーはどんなときも冷静であるため、裏を返すと結果しか見てくれない、結果がすべてだと考えるタイプの人でした。そこに情はありません。学校もその時期ちょうどハードだったこともあり、ついに私の中で何かが壊れてしまった感じがしました。


バイトに行きたくない。でもこれで辞めたらどこに行っても続かないのでは…?という葛藤

それから次のシフトまでの間、とても悩みました。今までは、このアルバイトを見つけるまでにかかった労力を考え、少なくともこの冬を超えるまでは絶対に辞めない、何が何でもしがみついて行く!と思っていたし、今つらくても、何ヶ月か働けばなれてきて、しんどいとは感じなくなるはずだと自分に言い聞かせてきました。

しかし、研修を終えてもミスをするたびに細かく指摘を受け、寿司シェフにはあからさまなため息をつかれました。また、出勤時にキッチン全員に挨拶をするように言われましたが、毎回きちんと挨拶しても、半分以上の人は挨拶を返してくれないどころかこちらの顔を見ることさえしません。忙しいときならまだわかりますが、暇な時間帯でも挨拶をしてくれないのです。挨拶って個人的には大きなことだと思っていて、いくら向こうの方がヒエラルキー的に上だからといって挨拶を返さないのは人としてどうなんだろうと思いました。そして、威張っていないと自分の威厳を守れない人たちだったため、とても残念な人たちだなと思ったし、できることなら自分の尊厳を守るためにあまり関わりたくないなと思いました。

でもやっぱりマネージャーは丁寧で優しいし、辞めたいと思うのは自分の心の甘えなのではないかと思ったし、バイトの中で英語が一番できないのは自分だという自覚があったため、他の人より英語が話せない自分のことを他の職場が雇ってくれるというのか、それに1ヶ月で辞めるなんてやっぱりただの根性なしだし、そんなんじゃ他のところに行っても結局同じような理由で辞めるだけなのではないかと本気で悩みました。

それでも辞めると決めた理由

しかし、結局辞めようと思った理由は以下の二つです。

1.バイト出勤前になると心拍数が上がって手の震えが止まらなくなった

もう、本当に行きたくなくて。笑

体全身から拒否反応が出てました。

出勤前に鏡の前で、「大丈夫。たとえ今日バイト先で何かひどいことを言われたとしても、私はだめな人間なんかじゃない。そんなことをいちいち指摘しないと気が済まないような人たちのためにいちいち落ち込む必要なんて無い。私ってすごい!最高!偉い!」って言い聞かせてました笑

2.長く働いているバイトさんでさえマネージャーに対して不満がある

思い切って何人かのバイトさんに辞めようか悩んでいるんだよね…と相談したら、「私も悩んでる!」とか、「私もマネージャーのこと嫌い!」という同僚が意外にもいて。

彼ら曰く、たとえ何ヶ月と働いてもメニューをミスすると指摘されるし、何で覚えていないの?となるし、とにかくミスを許さない環境のため、新しいポジションになかなかチャレンジさせてくれないと聞きました。

私はこれを聞いて、研修が終わったからってもう何も指摘してこないわけではない(何ヶ月働いてもずっとプレッシャー環境であることは変わらない)という点に絶望しました。私の手は、一生震えっぱなしということになるのか…!?

3.先に辞めた同僚が背中を押してくれた

私よりほんの少し後に入った同僚がいたのですが、その子は私より先に辞めていて。その子にも辞めようか悩んでいると相談しました。その子も私と同じように、ここで辞めたら他が続かないんじゃないか、自分の心が弱いだけなのではないかと悩んだそうですが、自分の希望通りの仕事が見つかり、しかもその仕事が本当に楽しいそうで、「辞めて正解だった。だから、あなたもすぐ辞めるべきよ!」「あそこは私の自信を吸い取る場所だった。でも、そんなことさせちゃだめ!」と声をかけてくれました。

おわりに

以上から、私は気づいたら「辞めさせてください」とメッセージを送っていました。そして、その時点でいただいていた残りのシフトに出勤し、無事にアルバイトを辞めました。

冬のバンクーバー、次の仕事探しは難航するだろうと思っていたのですが、本当に幸運なことにも、私の大好きな雑貨屋さんで季節限定のショップ定員として採用されることに決まりました。そのお話は、また今度。

私がこのnoteで伝えたかったことは、「なんか違うと思ったら、辞めていい」ということです。人生は短い。何か違和感を感じたなら、その感覚を大切に。留学生活はお金がかかるため、そんなすぐにアルバイトを辞めるのが難しいこともあると思います。しかし、自分はそこでしか価値を評価してもらえないんだ、ここでこんなに仕事できないということは、よそでもやっていけないんだ、評価してもらえないんだ、と思う必要はありません。というか、そんな風に考えさせるような人たちからは一刻も離れた方がいいです。自分がかわいそう。

さあ、今日も自分は最高。素敵。
今日はどんな一日になるんでしょう。わくわく。

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