見出し画像

観劇白書2019

副題:ついに踏み越えた領域の先に待っていたものは…

 2019年は306回の小劇場観劇を行いました。とうとう年間300回の大台を超えてしまいました。その観劇のデータを今年も観劇白書と題してまとめて晒したいと思います。
 ちなみに2018年の観劇白書はこちら
     2017年の観劇白書はこちら

【データの定義について】

○公演数と作品数の数え方
・基本的に1枚のチケットで複数の団体の作品が一度に鑑賞できるものについては1公演と数える
・同じ作家・演出家による作品が1ステージ内で複数上演される場合も1公演として扱う(〇〇短編集など)
・同じ作品内容でもダブルキャストなど出演者が異なるもの、バージョン違いの公演についてはリピートとしては扱わず、それぞれ1公演として集計する
・同じ作品内容だが劇場が変わり演出も意味合いが変わるものについてもそれぞれ1公演として集計する

○料金区分
 無料またはフリーカンパ制の公演を「無料」とし、有料のものは価格帯ごとに分類する。また、分類の基準には各種割引制度(初日割や先行予約も含む)を使わず、最も一般的な方法で前売予約を行った場合の価格を用いる。(ワンドリンク付きの場合はドリンク代も含む)

○時間区分
 上演時間については前説によるアナウンスや公式サイトでの発表・公演関係者から直接聞いたもの、終演後に時計を確認した実測値などが混在しており、必ずしも正確ではない(前後5~10 分程度の誤差を許容する)ものとする。

○客席数区分
 客席数については劇場・スタジオHPや劇場情報サイト等の数値を元に、実際の舞台装置や客席の配置を考慮し分類する


【観劇数】

(期間:2019年1月1日~12月31日)
観劇公演回数:306回 (前年比+30回)
リピート分を除いた純公演数:251回 (前年比+23回)
リピートした公演数:39公演
 (前年比+6公演)
観劇作品数:298作品 ※リピート含まず (前年比+13作品)
出演役者数:のべ2636人 ※リピート含まず (前年比+109人)
観た役者数:1737人 (前年比+122人)

2019観劇白書1

2019観劇白書2

 2019年は過去最高の観劇回数を記録した。これは1年を通して安定した仕事の勤務時間帯が守れられたため、仕事帰りでの観劇数が増えたことによる。仕事をしながらの観劇回数という意味では300回というのは一つの限度だと感じた。
 観劇は一月あたり25.5本見ており、一番多く見たのは9連休などカレンダーが良かった5月で31本だった。年始は公演数が毎年少なく、今年も1月が一番観劇数が少なかった

【各項目平均値】

2019観劇白書3

251公演の平均値は上図の通りとなった
(満足度のみ298作品の平均値)
 平均客席数は減ったが平均チケット代は上がる結果となった。満足度のポイントは去年までは10段階だったが、今年から100pt満点に変更した。

【チケット代】

 ここからは各項目を軸にデータを確認していく
まずはチケット代

2019観劇白書4

 チケット料金の割合は「2500円以上3000円未満」が全体の
28.3%を占めて最も多く、次いで「3000円以上3500円未満」が26.3%を占めた。この価格帯の割合が多いのは2018年度と同様だった
一番多かったチケット代金は2500円で44公演だった

2019観劇白書5

 チケット代区分を基準として、各値についての平均値を算出した。
昨年より平均チケット代が上がったのは「2000円以上2500未満」のチケット台の割合が下がり「3000円以上3500円未満」のチケット台の割合が増えたことが原因と思われる
各項目は価格に比例した劇場や上演時間・出演者数となっている
 チケット代が3000円を超えると客席数、上演時間、出演者数が一気に数字を上げており、3000円という値段は公演を行う時の一つのボーダーとして作用しているのかもしれない

【客席数】

2019観劇白書6

 公演会場の客席数の割合は「50席以上100席未満」が最も多く
37.5%を占めた
50席程度の会場が最も公演回数が多く、48回であった
2018年は王子小劇場での観劇数が増えたことも要因だと思われる

2019観劇白書5

 客席数区分を基準として、各値についての平均値を算出した
客席数の数というのは舞台の大きさや公演の規模を表すものであり
「金」「時間」「人」と密に関係していることがわかる
また50席以下の客席数の公演ではそれ以上の客席より大幅に出演者数が少なくなっていることがわかる。これは公演全体の集客数や予算の規模を考えた時に小規模な公演作りになるかどうかの分岐点に、50席以上の劇場かどうかがなっているのだと考えられる

【上演時間】

2019観劇白書8

 上演時間の割合は「90分以上120分未満」が最も割合が多く43%と、およそ半分がこの時間帯だった。一番多かった上演時間は90分で41公演だった

2019観劇白書9

 上演時間区分を基準として、各値についての平均値を算出した
「席数」「チケット代」「出演者数」についてそれぞれの上演時間ごとに大きく差がみられる。
上演時間というのは作品の大枠を決めるものであって、長い芝居にはそれなりの出演者数と大きさの劇場が必要となってくることが見て取れる

【出演者数】

2019観劇白書10

 出演者数の割合は「5人以上10人未満」がもっとも多く37.1%だった。2018年は10人以上15人未満の割合が一番多かったが2019年は全般的に規模の小さい公演の観劇が増えたことがここでもわかる。

2019観劇白書11

 出演者数区分を基準として、各値についての平均値を算出した
客席数を基準とした値と相似しており、劇場のキャパと主演者数は相関する関係を持っているといえる。

【満足度】

2019観劇白書13

  観劇した際には必ず作品の満足度を付けており、2019年からは10段階評価ではなく100pt制に変更した。これはより細かい作品の満足度を刻めるようにするためだった

2019観劇白書14

 満足度を基準として、各値についての平均値を算出した。
満足度は個人的主観に基づくものなので、この傾向は私個人に付属するものになる。個人の傾向としては、客席数が多く、上演時間が長く、出演者が多い方が満足度が高い結果となった

【予約日について】

2019観劇白書12

 何日前にその公演を予約したかについても各値についての平均値を出した。
基本的に相関関係は薄いが、2週間以上前から予約している公演については客席数も上演時間も長いしっかりした公演が多く、絶対に見たいと思っている公演であることからも満足度が高くなっている傾向が見られる

【観劇時間帯について】

2019観劇白書15

 上図は何時開演の公演を観に行ったかについてのデータになる
2019年は終業後の観劇数が増えたため、19時半開演の公演をよく見ていた。次いで多い14時と19時というのは休日のマチソワでの時間で多い時間帯だった

【劇場について】

2019観劇白書16

使用回数が多かった主な劇場が上図となる
2019年は王子小劇場の使用が増えた。場所としては下北沢と新宿という家から近い劇場を利用することが多かった

【役者について】

2019観劇白書17

 2019年に拝見した役者さんの総数は「1737人」だった。
リピートを除いた298作品で何回見たかを数えたのが上の表となる
2018年と比べると、同じ役者さんを何度も見る回数がやや減って1回や2回だけ見た役者さんが増えた

【総括】

 今年はついに観劇数が300の大台を超えてしまった。その分データの数も増えたが2018年のデータとの連続性が守られており、個人の傾向を示すものとしては十分なものだと言える
例年、ここでまとめたデータはあくまで基礎データであって、都度必要なデータに加工していくことになる。新たに指標となるデータなども見極めて今後もデータ収集を続けていきたいと思う


#観劇 #小劇場 #演劇 #観劇データ #データ分析

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?