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劇団に入ってうつ病になった話③

前回は最終試験に合格するまでのお話を書きました!


3回目となった今回は、初舞台公演について書いていこうと思います…!💨


無事最終試験に合格した私たち同期生。
次に待ち受けるのは、"初舞台公演"と呼ばれるもの。

名前のとおり、初めて舞台に立つ公演なのですが、実は同期と同じ舞台に立てる最初で最後のイベント。


というのも、初舞台公演を終えた生徒は、劇団内にあるいくつかのグループに振り分けられてしまうんです。

バラバラのグループになると、もう次いつ一緒の舞台に立てるかわからない、ましてや同期全員となると、もうそれは不可能に近いんですよね
(めちゃくちゃ大きなイベント事があれば別ですが)

なので、初舞台生にとってはものすごく大きなイベントなんです。

そんな初舞台公演の振付をするのは、年によってバラバラですが、私たちの学年は劇団員の方々でした。
(振付の先生がされる年もあったみたいです)

これがですね、めっっっっちゃくちゃ大変なんですよそれが。
もう徹夜徹夜徹夜です(おい)


お稽古期間は2ヶ月ほど?あったのですが、初舞台公演はただ踊るだけではなく、"口上"と呼ばれるものがございましてですね…
歌劇をご存知の方は、あーあれね、となると思うのですが、歌劇の世界で初舞台を踏む、ということは、芸名が必要になってきます

それぞれ自分で考えたり、家族と相談したり、お世話になった先生から一文字いただいたり…
なんて一人ひとり付け方は異なるのですが、自分の芸名を初めてお客様の前で披露する場でもあるのです。

全員劇団の袴を着て、舞台上から芸名を叫ぶ、というまぁちょっと独特ではありますが、初舞台生ならではの場面になっています。

つまり、踊りの練習に加え、口上の練習、そして袴から衣装への早着替えのお稽古が入ってきます。
こう文字に書き起こすと、やること少なそうですが、実際は死ぬほど大変でした(白目)


まず踊りですが、歌劇と言えば!
なラインダンスがメインになります。

ラインダンスって、脚を一定のリズムで上げる、バレエでいうグランバットマンという技をずっと続けてやる、みたいな感じなのですが、これがとにかく大変で…!

タイミングがちょっとでもズレたらダメ、脚を上げる高さは必ず一番上がる人に揃える、脚を上げた時に繋いだ手を隣の人と同じ強さで下に押す…等々
ラインダンスのお稽古は毎回地獄でした笑

そして口上は袴+扇子も使用するため日本舞踊が基本となり、こちらもまた細かいところまで揃うようにお稽古し、また口上の発声も沢山練習して…

袴はいかに素早く綺麗に着れるか、そしてラインダンスの衣装への早着替え練習、また袴を着る時に下に入れる"胴布団"と呼ばれる補正タオルを自分たちで作ったり、各々で舞台メイクを練習したり、とやることは盛りだくさんで
帰宅時間が夜中3時…とかもザラにありました。

そんな怒涛の2ヶ月を終え、ついに迎えた初舞台公演初日。
この日も朝早くからお稽古場に向かい、同期みんなで一緒に舞台化粧をしたのですが、緊張しつつも今日からやっと始まるんだ!とワクワクしていたのを覚えています。

公演は一週間ほどあったのですが、小さなアクシデントはありつつも無事乗り切ることができました。



最後の公演を終え、同期生それぞれが配属されるグループが発表され、ついに劇団生としての生活がスタートしたのですが…
(④につづく)

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