『生きるとはたぶん踊ること』

7月25日の華金vol.51、通称ジャピ金で、2週間に渡る梅田サイファーのUCWEEKが終わった。

いきなり強烈な自分語りをしてしまうけれど、実はわたしは今、就職活動真っ最中だ。
ちょうどUCWEEKの始まる1〜2週間くらい前、開催が決まった頃から本格的に就職活動が始まった。

履歴書を書いたり、就職したい施設の説明会に行ったり。あとは、企業に求められる人材になるために、自分磨きをしろ、的なことも言われた。自分磨きをするにあたっては趣味なんかに時間を使うことは悪である、ということも遠回しに言われた。

そんな進路活動の中で、自己PRを書くために、自分のこれまでの人生を振り返る活動があった。
わたしは、書いてくうちにしんどくなってしまって、書くのを途中でリタイアした。

逃げてないのに逃げていると言われる。
かと言って自分なりに向き合ったって否定される。
他人の言葉を信じるために自分の行動として一生懸命やったところで、他人と比べられて蹴落とされる。

この20年近くの人生は、そんな感じだった。

それに加えて最近のことで言うと、去年末にストレスでパニック障害を発症して、それに伴って完治したはずの鬱を再発して、さらに人生が暗く感じた。

何をしていても、いつもどこか不安になる。
楽しいことは楽しいけど、心の底から何も考えずに楽しいと、幸せだと思えてるだろうか。
答えはずっとノー。
変に俯瞰して考えてしまうから、余計息苦しかった。

. . .

話をUCWEEKとジャピ金に戻す。

ジャピ金は、# miniHANAKINの中で発表された瞬間買った。japidiotのライブが見れるんだって嬉しくて、キャーキャー言った記憶がある。
だけどそれすらも、よくよく考えてみればTwitterのタイムラインでjapidiotがすごく良いというのを見かけたからで、自分は特にそんなにjapidiotに対して何も思ってないんじゃないか、なんて思ってしまってほんのり暗い気持ちになった。

ジャピ金は、本当に良かった。
ガガさんもコーラさんも、そしてjapidiotのメンバーのソロライブも。でも何より、japidiotのライブが一番よかった。

4連休中の3日間は学校に行き、正直身体が限界で、ベッドの上でスマホ片手にずっと見ていた。
「ジャピでハイ」「Black Pepper Mill」と、やっぱりかっこいいんだ、なんてもうあまりはっきりしない頭で考えていた。
OSCAさんが、「ちょっと大きめの声を出します」とニコニコしながら言ったのを、はて、と見ていたとき、OSCAさんのシャウトで信じられないほど鳥肌が立った。

「Scrap!!!」わたしは、ほぼ無意識的にスマホを持ち立ち上がって、身体を揺らして、跳ねて、踊っていた。
何を以てして『踊る』なのかなんてわからないけど、わたしにとってあの時間は、『踊っていた』。

"今日の配信ライブでは跳びたいな"と思ったら、わたしは部屋を軽く片付けて、スペースを作る。学生会館の狭い部屋の中、物を踏まないためにだ。

だけど今日は、そんなことをしてる余裕もなかった。
考えるより先に、身体がもう動いていた。「Scrap!!!」という曲自体、初めて聴いたのに。頭も手も好きなように振って、画面なんてほとんど見えやしなかったけど、それでも楽しくて楽しくて、ただひたすら、身体がそうしたいというままに踊った。
当然部屋なんて片付いてなくて、いろんなものを踏んだ。だけどどうでも良かった。
そんなことより、踊っていたかった。

最高に楽しかった。
病気になってから、梅田サイファーのライブはもちろん、ほかのアーティストの音楽にもたくさん勇気をもらったし、たくさん楽しませてもらった。
だけど、踊ったのはjapidiotが初めてだった。

楽しい、楽しいとただそれだけを考えていたら、踊りながら涙が出ていた。
たぶん、彼らがあまりも楽しそうに輝いていたからだと思う。
梅田サイファーのこともそんなに詳しくないし、japidiotのことなんてさらに全然知らなくて、なのにいっちょ前に"輝いて〜"なんて言うのはちょっと違うのかもしれない。
だけどとにかくキラキラして見えて、わたしの中の色んな感情がキャパオーバーしてしまった。

『生きるとはたぶん 踊ること』

わたしの大好きな曲。
KZさんの「ダンスは続いていく」のワンフレーズ。

わたしはあの瞬間、生きていた。
きっとここしばらくのどんな瞬間よりも生きていた。
自分の楽しいと思えることに素直に向き合って心の底から楽しんで。

趣味に時間を使うことは悪だと言われ、自分を否定された気持ちになった。
だけど、japidiotで踊った4時間は、絶対に悪じゃない。絶対に。

もしかしたら、今日のjapidiotだけじゃ踊れなかったかもしれない。
この2週間、UCWEEKがあって、毎日のようにたくさんライブを見て、笑って、揺れて、ちょっとホロリとしたりジーンとしたり、思わず声を出すほど盛り上がったり、やっぱり笑ったり、そして跳んだり。
少しづつ、自分の中で、音楽を純粋に心の底から楽しむことができるようになっていって、そして最終日にようやく、踊って、生きることができたのかもしれない。

わたしが何歳であろうと、就活をしようが何をしようが、どんなジャンルの音楽を聴こうが、わたしにとって音楽は生きる道標で、やっぱり、『生きるとはたぶん踊ること』だ。
それは誰にも否定させない。されてたまるか。

きっとこれから先も、わたしはこの夏、最高に生きていた2週間を思い出しながら、また何度も梅田サイファーの面々の音楽を聴く。
そして、大好きなリリックと大好きなビートに身体を思いっきり揺らして踊って、素直に、心の底から幸せに生きていきたい。

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