見出し画像

どうして大人になると絵の描き方を忘れてしまうのだろう?

最近、以前にも増して絵を描くことがたのしく感じられる。この落書きみたいな描き方は肩の力が抜けてリラックスできるからだろうか。子どもの頃に戻ったような感覚だ。

人はどうして、大人になると絵の描き方を忘れてしまうのだろう? 小さな娘たちは何の迷いもなく線を引き、ためらいもなく色を塗れるというのに。絵を描くことに特別な技術は必要だろうか? 大人になっても絵を描き続けるひとはどれぐらいいるのだろうか?

私は、絵の描き方を学ぶために学校へ通っていた時期がある。短い期間だったが、デッサンやクロッキーをして、いろいろな画材の使い方も教わった。子どものころは知っていたはずの絵の描き方を、高いお金を払ってまた教えてもらいに行った。

卒業後、絵の仕事を見つけることは叶わず、WEBデザイナーとして就職した。社会人になってからは忙しさのせいか、しばらくして、ほとんど絵を描かなくなってしまった。数年おきに、ときどき思い出したように描いたこともあったが、それは自分の心境を絵に吐き出すことで、心を安定させるような行為で、どちらかというと苦々しくドス黒いものだった。それは、つい最近まで続いた。

変化があったのは、転職してリモートワークになったことで、絵を描く時間をうまく作れるようになったこと。それと、noteの「みんフォト」に絵を投稿することで、誰かに使ってもらえることもモチベーションになった。それから1年半ほどが過ぎ、絵を描くことが日課になり、描くという行為そのものがたのしくなってきている。

私は仕事として絵を描いているわけではない。あくまで趣味のひとつだ。プロのイラストレーターではなく、ただただ落書きが好きなだけのアマチュアだ。でも、絵を描くことはイラストレーターやアーティストだけのものではない。子どもたちは毎日のように絵を描く。大人ももっと絵を描いてみるといいのではないだろうか。手を動かすとリラックスできるし、何より子どもの頃に戻ったように楽しいから。

絵を描く大人がもっと増えたら楽しそうだなと、ぼんやり思った。

漂う人たち


この記事が参加している募集

404美術館

いつも見てくださったり、イラストを使ってくださってありがとうございます。いただいたサポートは、子どもたちのおやつになります。