ノラ

私小説。33歳年下彼と起きてしまったことを綴ります。全て事実です。ノラの名はイプセン人…

ノラ

私小説。33歳年下彼と起きてしまったことを綴ります。全て事実です。ノラの名はイプセン人形の家より。 私は主婦。家族と仲良く幸せに暮らしていました。恋愛映画を観ても自分と無縁のファンタジーだと思っていました。出会いなんて求めてなかった。でも彼と出会ってしまった。

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  • 彼20歳、私53歳

    彼は33歳年下の男の子。彼と私に起きてしまった出来事を綴ります。全て事実です。

最近の記事

彼20歳、私53歳 Ep026 ネット恋愛編 ザラザラした話し方

私たちは何度も喧嘩を繰り返す。 その度に 私:どうする?話す?それとも話す? 彼:話す と返事する。そして、また喧嘩する。 私は限界が来ていた。こんな傷付け合う関係をもう終わらせたい。初めてのネット恋愛。私は53歳の主婦、彼は20歳の大学生。33歳も年下の男の子を好きになり、本気で喧嘩をして心を乱されている。頭がおかしい。異常で、もうこんな苦しい関係を終わらせたい。 私はこれが最後と彼と話し合いをするために電話を掛ける。電話に出ても彼は無言。 「もしもし?聞こえる?」

    • 彼20歳、私53歳 Ep025 ネット恋愛編 やめたい、やめられない

      彼に対して私から離れられないなという確信を得ても喧嘩の繰り返しは疲れさせる。 何で、こんなに合わない人を好きになってしまったのだろう。 もう、やめたい。 でも、やめられない。 私は楽しく話したいのに彼の棘のある言葉に苛立ち黙っていられず「何でそんなこと言うの?」のから喧嘩になる。この日も話して5分で喧嘩になる。彼の突き放したような言葉に私が怒り、彼が「あっそ、もういいよ」と電話を切る。 私:0時まで仕事してるから話す気あったら連絡して 彼:話そう と23時に返信が来る

      • 彼20歳、私53歳 Ep024 ネット恋愛編 私の確信を強くする

        彼にナルシストさんの話をする。どんな人?と聞かれたのでナルシストさんのSNSアカウントを教えてあげた。 「うわー俺こういう自慢ばかりの人って苦手!」と叫び、ナルシストさんが投稿する度に二人の話題になった。ナルシストさんの話題では喧嘩にならないので私も好んで話題にするようにしていた。 ナルシストさんからメッセージなしでLINEに本にマーカーを引いたページーの写真が大量に届く。なんて返信していいか分からず二日間既読無視。日にちが過ぎれば過ぎるほど返信する気が重くなり彼に相談す

        • 彼20歳、私53歳 Ep023 ネット恋愛編 ナルシストさん登場

          彼とは蟠りは解けないでいた。LINEは頻繁にしていても電話の時間は極端に減った。話しても楽しくないし直ぐに喧嘩になってしまうから。 そんな時、歳の近い男性とSNSで知り合う。そもそも、この方へは私から近寄った。女性の理想論で「俺に知性について来れるような女性」とイケすかない投稿をしていて、ほほうーそんなことを宣うのなら相当な知性をお持ちなんでしょうね、と女性に対して高慢ちきな鼻をへし折ってやりたいと思ってコンタクトを取るようになった。彼の投稿は偉そうな自撮りや俺様なものばか

        彼20歳、私53歳 Ep026 ネット恋愛編 ザラザラした話し方

        • 彼20歳、私53歳 Ep025 ネット恋愛編 やめたい、やめられない

        • 彼20歳、私53歳 Ep024 ネット恋愛編 私の確信を強くする

        • 彼20歳、私53歳 Ep023 ネット恋愛編 ナルシストさん登場

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        • 彼20歳、私53歳
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          彼20歳、私53歳 Ep022 ネット恋愛編 眠れない日が続く

          彼からの連絡はなく眠れない日が続く。堪え切れず夜中にLINEを送る。 0:57 私 こんばんは 0:58 彼 こんばんは 0:58 私 あなたの声、聴きたくて辛過ぎる 0:59 私 もう一回でいいから名前呼んで欲しい 0:59 彼 ……素直に言えない? 1:00 私 言ってつもりだけど・・・ 1:00 彼 回りくどい言い方じゃ、わかんない 1:01 私 声が聴きたいではダメ? 1

          彼20歳、私53歳 Ep022 ネット恋愛編 眠れない日が続く

          彼20歳、私53歳 Ep021 ネット恋愛編 私だけが好きだったみたい

          数日後、熱は下がり元気になる。心は重く沈んだまま。彼から連絡はない。スマホを何度も確認する。頭の中は彼ばかり、身体は苦しさでいっぱい。苦しくて苦しくて。 あの時、我慢をすればよかった。そうしたら今も彼の声が聴けていた。しかし今の後悔を知っても、あの時の私は我慢出来ただろうか。 私を特別扱いしないのは我慢ならない。例え我慢出来たとて何処かで爆発したり彼を傷つけているはず。今でも怒りが収まらない。彼は酷い人。あんな人を好きでもこれからも辛いはず。これで良かったのだと自分を納得

          彼20歳、私53歳 Ep021 ネット恋愛編 私だけが好きだったみたい

          彼20歳、私53歳 Ep020 ネット恋愛編 熱に任せて

          別れのメッセージを送った翌日。私は発熱する。超健康体の私が発熱するのは数年ぶり。きっと、これは知恵熱だ。彼の声をもう聴けない苦しさで熱が出たのだと思う。 彼の声が聴きたい。彼を想って心は痛く、でも会ったこともない人を想って泣けず体の中にどんどん熱が溜まっていく。熱は39度近くなる。 頭はぼんやりして倦怠感いっぱいに体が怠い。思考は停止して彼のことばかり考えている。私は堪えきれず彼にLINEしてしまう。 「ノラ辛い。知恵熱出た。」「そっか。冷えピタ貼っておやすみなさい」「

          彼20歳、私53歳 Ep020 ネット恋愛編 熱に任せて

          彼20歳、私53歳 Ep019 ネット恋愛編 別れのメッセージを送る

          翌朝、別れのメッセージを送る。 楽しかったのは本当で名前を呼んでもらえて嬉しかったし甘い気持ちを経験させてくれたことを感謝してる。あなたの小説を読むのも好きだった。あの日、大好きといっぱい言ってくれたこと本当に嬉しかった。だけど、これでお終い。あなたにはついていけないよ。それがあなたの普通であっても私には享受出来ない。それは友達にも戻れないくらいのインパクトだよ。文を書いて、兎に角書いて。さようなら 負け惜しみで「私ほどの面白い女に出会えることはもうないから、後悔するんだ

          彼20歳、私53歳 Ep019 ネット恋愛編 別れのメッセージを送る

          彼20歳、私53歳 Ep018 ネット恋愛編 怒りと悲しみで

          私は心のバランスを崩していた。自分が何をしたいのか、どうしていいのか分からない。彼のことはとても好きだが苛立ちを感じる。私を特別扱いしないのだから関係を断ち切りたいのに彼の声が中毒のように聴きたい。 いつでも彼のことを考えていた。胸は抜けない棘が刺さったように常に痛苦しい。以前のように軽やかに彼とお喋り出来ない。私はどうやって話していたの?今は軽やかそうに話すことが精一杯で不自然な私。 LINEメッセージは元通りになり数十通と送り合っているが食べ物やカルチャーなど当たり障

          彼20歳、私53歳 Ep018 ネット恋愛編 怒りと悲しみで

          彼20歳、私53歳 Ep017 ネット恋愛編 旦那さんの愛と優しさの正体

          あれは約一年前。娘が第一志望の大学に落ちた。それを旦那さんは「努力が足りなかった」と激しく責めた。 娘は泣きながら大きく叫んだ。 「お父さんは普段は勉強してるとココアやおやつを持ってきてくれて優しいけれど一番優しくして欲しい時に優しくしてくれない!」 娘が旦那さんの優しさの正体を暴いた。 私は旦那さんに長年感じていた違和感を娘の言葉で気付いてしまった。私は泣き崩れる娘を抱き締めながら、その衝撃に頭の中は呆然としていた。 自分の怒りを交えて旦那さんに「何でこんなに頑張

          彼20歳、私53歳 Ep017 ネット恋愛編 旦那さんの愛と優しさの正体

          彼20歳、私53歳 Ep016 ネット恋愛編 妻も娼婦も変わらない

          私は私で旦那さんとの関係を修復しようと試みる。また旦那さんを誘ってみた。 今度は入ったことは入ったが私が昇り詰める前に旦那さんは先に達してしまった。いつも、もう少しのところで旦那さんが先に達している。今日もそうだった。 でも久しぶりだもの仕方ない。「あともう少しだったよ。次は頑張ってね。」と伝えると「今イっておかないとイケそうもないと思ったから」と旦那さんは答えた。 えっ?今何て言った?私がイクより自分がイク方が優先ってこと?今まで我慢出来ずに先に達しているのと思ってい

          彼20歳、私53歳 Ep016 ネット恋愛編 妻も娼婦も変わらない

          彼20歳、私53歳 Ep015 ネット恋愛編 君が来ると調子狂うな

          ネットで知り合った趣味の合う男性と海外ドラマトークの音声配信をすることになった。彼も遊びに来てトークに参加していった。 「君が来ると調子狂うなー。久々に君のちゃんとした話しているのを聞いてドキッとしたよ。ホント誰だよ、お前w」と彼が配信ルームを抜けた後にLINEを送った。 「彼女から寝落ち通話したいと言われて落ちた」「良い彼氏。君がいるとトークの調子が上がらなかったから彼女に感謝よ」「今、電話越しで喘いでいるけれど笑笑」「冷静だな笑」「彼女は今日もめっちゃ可愛い」「よかっ

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          彼20歳、私53歳 Ep014 ネット恋愛編 心のたがが外れたしまった

          彼に激しい感情をぶつけてから、私たちは心のたがが外れたしまった。より頻繁に隙間時間が出来れば電話するようになってしまった。 タイミング合わなく話せない時は「あなたの声を聴きたかった」「俺もノラの声聴きたかった」と募る気持ちを伝え合うようになっていた。 それでも彼の彼女の惚気話や出会った女性たちの自慢話は続いた。私は先日、大人気なく感情をぶつけてしまったことを後悔していたので面白くないなと思いながら平易な返事をするようにしていた。心の中は嫉妬で荒れていた。 今まで付き合っ

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          彼20歳、私53歳 Ep013 ネット恋愛編 十把一絡げにしないで

          朝5時に彼から「おはよー」とLINEが届く。彼は寝落ち電話をしない時は目覚めるとLINEするようになっていた。私が返信すると話したがった。私も彼と話したい。 彼はお友達とトンカツを食べ行く予定だったので朝に電話で話したきり連絡しなかった。彼のことをはっきりと好きと認識してから友達時代のように気軽に連絡を出来なくなっていた。 夕方に「トンカツ美味しかった?」とLINEする。ずっと彼からの連絡を待っていたが努めてさりげなさを装った。「美味しかった!話せる?」「うん」直ぐに電話

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          彼20歳、私53歳 Ep012 ネット恋愛編 大好きと言われて

          「ねー18時から家に一人なの。話せる?」と彼に連絡する。18時過ぎて彼から「話す?」と連絡があり、直ぐに「いつでも大丈夫だよ」と返信する。10分後に「ずいぶんとマメなのか、わりと好きになってくれてるのか、けっこうすぐ返信来る笑笑」とメッセージが来てから電話が掛かってくる。 「私ね未読既読無視マンなのよ。でもね、あなたからのLINEは直ぐ返信しちゃうの。あなたのこと、すごく好きなんだと思う。」と気持ちを伝える。 「俺の気持ちを知りたい?」と聞かれ、胸が苦しくなり、いつもの元

          彼20歳、私53歳 Ep012 ネット恋愛編 大好きと言われて

          彼20歳、私53歳 Ep011 ネット恋愛編 私好みの彼

          名前で呼び合うのが自然となっていた。私は母や主人の前でしか使わない一人称が名前のノラになっていた。 彼の方は彼女が出来ても変わらずにネットで女性との新しい出会いを楽しんでいた。出会った女性とLINE交換をしたこと、その人と電話し自分と話したがっている様子だと自慢げに私に報告をしていた。 以前より恋愛エンターテイメント色は薄く感じるようになっていた。彼女の惚気話も出会った女性たちの話も私を苛立たせていた。 私は彼のことが好きと認識するようになっていた。しかし初めてのネット

          彼20歳、私53歳 Ep011 ネット恋愛編 私好みの彼