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220625【セルビア-日本】植木も杉田も伸びて千葉はデビュー戦ゴール、熊谷ボランチも試せた

国際親善試合@Sport Center FAS, セルビア
0-5(0-1,0-4)

記録

アジアカップ以来の代表戦になるので約5か月ぶり。情勢が許さないとはいえ、それはさすがに空き過ぎではないかな。代わりに国内合宿で時間を共有することができたので、じゃあどちらが良かったのかは、この2戦や今後の結果論になってくるのだろう。

セルビアの並びは4-3-3よりはサイドの選手が低くて、4-3-2-1に近いせいで、実質1トップ。日本の2センターに対しての1枚なので、自陣でのビルドアップからのファーストライン突破は易々と突破できた。いったんハーフウェーを越えれば相手もセットアップして4-1-4-1に近くなるので、ボールを握って回す攻撃は日本の良さに繋がったかなと思う。

化けたなと思ったのは植木と杉田。植木はとにかく相手守備者を見ての動き方が素晴らしかった。先制点は競り勝ったのではなく、競らなくていいように逃げる動きからGKも見て逆サイドに流せていたし、右に流れて仕掛けたシーンやワンタッチでの剥がしも、この手の相手に対してこう仕掛ければ効果が高いだろうという意図を感じるプレーに見える。

アシストとなった清水のクロスは、チームで共有しているエックスボールの1つだろう。このボールはしっかりと相手の背後へ落とすイメージで蹴ったと思うのでok。個人的にはえぐってからのクロスはインステップで蹴ってグラウンダーになるような質のボールを覚えて欲しいかな。単純に上のボールでは難しいよ。それでも杉田だから合わせられたけど。

杉田はもともとのテクニックに加えて、アメリカに行ってかなりコンタクトプレーを意識するようになっている。体の当て方がかなりうまくなった。猶本のゴールにつながる宮澤へのパスは、ミドルの可能性も見せながらの丁寧なボールだったと思うので、持ち味の一つではないだろうか。

対照的に田中美南は自分のプレーに終始していたような印象。それが相手を見てできたのであればまた考えは変わってくるのだが、ギャップを見つけるまではできても、当てられて軸がぶれたら意図通りにミートできないようでは……。コンタクトを避ける動きや、相手が来ることを予測できていないと、もっと上のレベルと試合では正直苦しい。早めに千葉玲海菜がどこまで通用するのかを見たい。

と思っていたら、早速結果を出した。長谷川の突破が大きかったとはいえ、ボールをここへと要求する姿勢、出し手が顔を上げたタイミングで動き直す姿勢があってこそ。長いボールに対し、背負ってファウルをもらうシーンもあったし、少なくとも今日だけを見ればどちらが良かったかは明らか。元々千葉レディースの信条がハードワークなので、裏抜けの繰り返しも慣れたものでしょう。

今日くらいのレベルの相手に対し、すべてコインの表が出ればこういう結果にはなってしかり。これから女子ユーロが始まるが、決勝トーナメントに進出するレベルの相手と戦っても近い内容で勝負できれば、一定の水準まで達したといえるのではないだろうか。

おまけ。3点目、4点目が入ったときの加藤さんのリアクションが若干ダミっていたのが面白かった。


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